コロナによる原油や天然ガス価格の暴落を受けて、エネルギー株に投資する人が増えています。エネルギーはPERが割安な株も多く、資源価格が戻れば利益を得られるリスクが少ない投資です。では、私たち投資家は、LNG輸出業者であるシェニエールに投資すべきでしょうか?
- 「世界各国の経済活動再開で、エネルギー株は必ず利益を得られる…」
- 「環境にやさしい天然ガスの需要は、20年間で2倍に増加する…」
- 「コロナによる株価暴落で、配当利回りが15.2%まで高騰している…」
シェニエール株は、2016年2月に米国で初めてLNGを輸出した会社です。2010年台にシェール革命の恩恵を受けて、シェニエールは5年間で株価が20倍に暴騰しています。今後もアジアを中心にLNGの需要は増加するため、利益を得られる可能性が高いですね。
しかしながら、現時点ではシェニエール株を保有したくはないです。
なぜならば、短期間で急成長した事でシェニエール株の財務状況は悪化しているからです。BPS(1株あたり純資産)は一貫して低く、PBR(株価純資産倍率)は基準値の1倍よりも10倍も割高水準です。また、フリーCFは10年間赤字で、自己資本比率は1%と危険水準ですね。
営業利益率は35%と高いが、設備投資が膨大になる点はマイナス要因ですね。そのため、シェニエール株に投資するならば、財務が安定するのを待ってからでも遅くはありません。
- シェニエール株の4半期決算(2020年4-6月)は?
- シェニエール株の過去10年間の売上高や営業利益は?
- 営業利益率35%だが、リスクが高い理由は?
▼▼21年2月に資産が2700万円を超える▼▼

32歳の時に、突発的に会社員を辞めて無収入になります。その1年4ヶ月後に、1人で生活できる最低限の収入をアフィリエイトで得られました。
20年2月から本格的に米国株に参入し、10ヶ月で資産を2.5倍に増やす事に成功します。21年2月時点の資産は2700万円です。ただし、最初から順調だった訳ではなく、会社員時代は10年間も負け続け200万円も損しています。
株式投資は、経済的自由を目的に楽しく取り組んでいます。
将来的に、会社員の経済的自由獲得をサポートする仕事をしたいと思っています。なぜならば、20代の頃に私自身がお金と時間がなく苦労したからです。そのため、投資や副業で相談があれば、気軽に問い合わせやコメント頂けると幸いです。
記事の内容を簡単に知りたい
シェニエールエナジー(LNG)の四半期決算は?

シェニエールの四半期決算を紹介します。
第1Q決算(2020年3月31日)
- 売上高:27.09億ドル(前年比+19%)
- LNG revenues:25.68億ドル(+19%)
- Regasification revenues:0.67億ドル(+1%)
- その他:0.74億ドル(+42%)
- 営業利益:13.46億ドル(−18%)
- 純利益:6.03億ドル(2.6倍)
- 1株当たり利益:1.43ドル(2.6倍)
第2Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:24.02億ドル(前年比+4%)
- LNG revenues:22.95億ドル(+5%)
- Regasification revenues:0.68億ドル(+1%)
- その他:0.39億ドル(−25%)
- 営業利益:9.37億ドル(2.16倍)
- 純利益:4.04億ドル(202倍)
- 1株当たり利益:0.78ドル(−0.44ドル)
シェニエールは、米国で液化天然ガス(LNG)を最初に輸出した企業です。1996年に石油とガスの探査会社として創業し、2000年台初頭に天然ガスターミナルの開発に切り替えました。その後は、米国で天然ガスの生産量が増えた事で、輸出業に転換しています。
20年2Qの売上高は前年比4%増で24億ドル、営業利益は2倍で9.37億ドルです。売上高成長率は鈍化するも、営業利益率は39%と好調ですね。LNG事業が売上高全体の95%を占めています。
石油や天然ガス生産会社と比較して、シェニエールはコロナの影響が少ないです。
コロナの影響が少ない理由は、タンカーで天然ガスを運輸するため、輸入企業と長期契約が多いからだと予想できます。経済停止が長期化すれば、シェニエールの業績も落ちる可能性がありますね。
第3Q決算(2020年11月)
2020年11月に公開予定。
では、シェニエールの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
シェニエール(LNG)の10年間の損益計算書は?

1994年に36ドルで上場したが、その後は株価は2ドル前後まで低迷していますね。シェール革命の追い風に乗り、2015年には最高値80ドルまで暴騰しています。その後はブームが落ち着き、20年9月は50ドル前後で推移しています。
では、シェニエールの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、2016年から売上高が爆発的に伸びている事が分かりますね。暴騰した理由は、2016年に米国で天然ガスの生産量が急増したからです。天然ガス向けのターミナルを開発していたシェニエールは、16年2月に米国初のLNG輸出業者になりました。
売上高が爆発的に増加する上に、営業利益率も35%と高い水準を位置しています。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は、安定しているとは言えないですね。ただし、LNGの輸出を始めた2016年は、数値は改善傾向にあります。直近の20年(TTM)では、BPSもEPSもプラスに推移しています。
BPSは過度に低いため、財務的には好ましい状態ではないですね。PBR(株価純資産倍率)は、10倍と基準値の1倍よりもかなり割高水準ですね。また、20年の自己資本比率は1倍と危険な状態でもあります。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のCFも安定しているとは言えません。フリーCF(営業CF−投資CF)は10年以上も赤字が続いていますね。ただし、2016年以降は徐々に改善傾向にあります。事業が軌道に乗った後に、しっかりと現金を残せる企業になるか見極める必要がありますね。
では、私たち投資家はシェニエール株をどのように判断すれば良いのでしょうか?
シェニエールに投資する上で注目ポイントは?

シェニエールに投資する上での注目すべきポイントを紹介します。液化天然ガス(LNG)の輸出で収益を得ているシェニエールは、天然ガスの需要が増えれば株価も上昇しますね。
注目1:2030年でも再生可能エネルギーは10%未満?
再生可能エネルギーなど脱炭素化社会が言われています。
しかしながら、資源エネルギー庁の調査によると、2030年もエネルギーの中心は石油やガス、石炭などの炭素系が占めます。増加量が最も多いのはガスで、再生可能エネルギーの割合は2030年でも10%もない事が分かります。
天然ガスの人気が高い理由は、石油よりも安い上に環境にやさしいからです。天然ガスは、石油よりも二酸化炭素排出量が30%少なく、石炭よりも47%も少ないです。
シェールガス など技術開発が進む米国では、2015年に石油や天然ガスの生産量が世界1位になりました。それに伴い、液化天然ガス(LNG)の輸出量も増加しています。シェニエールは、LNG輸出で米国最大手のエネルギー企業ですね。
注目2:米国のLNG輸出額は世界で4番目に多い?
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参考:天然ガス・LNG最新動向
2015年に生産量が世界1位になった米国は、LNGの輸出も加速しています。
2016年からLNG輸出を本格的に行い、2018年には10倍以上のLNGを輸出しています。輸出先で最も多いのはアジアや中南米地域で、韓国が全体の17%、中国が12%、日本が8%です。アジア勢が米国から天然ガスを輸入する理由は、中東地域からの依存を減らすためです。
これにより、2019年の天然ガス輸出額ランキングで、米国は世界4位になりました。ロシア、カタール、ノルウェーに次ぐ天然ガスの輸出大国です。
では、シェニエールの売上高はどのように推移しているのでしょうか?
注目3:20年2Qの売上成長率はコロナで4.7%になる?

シェニエールの売上成長率を見ると、16年と17年に急騰している事が分かります。
売上高が急騰した理由は、2010年台後半に米国で天然ガスの生産量が急騰したためです。そ2016年以前のシェニエールは、天然ガスターミナル開発の需要は小さく経営に行き詰まっていましたね。シェール革命の恩恵を受けて、2010年の5年間で株価は20倍に暴騰しています。
18年以降は高い成長が落ち着くも、それでも20%前後の成長率を維持しています。
ただし、コロナによる経済停止で需要が落ち込み、20年2Qの成長率は4.7%まで落ち込んでいます。経済停止で一時的に成長が鈍化するも、長期的には天然ガスの流通量や需要は増え続けます。そのため、近い将来に再び20%前後の成長率に戻る事が予想できますね。
注目4:LNG需要は2040年に2倍に増える?
世界のLNG需要は、今後も増え続ける事が予想されます。
天然ガスは石油や石炭に比べ炭酸ガス排出量が少ない利点がありますね。そのため、40年のLNG需要はアジアを中心に現在から倍増し、年間8億1000万トンに達すると見込まれます。欧州と比べて、パイプライン網が弱いアジアではLNGの需要は高いですね。
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株式投資は、経済的自由を目的に楽しく取り組んでいます。
将来的に、会社員の経済的自由獲得をサポートする仕事をしたいと思っています。なぜならば、20代の頃に私自身がお金と時間がなく苦労したからです。そのため、投資や副業で相談があれば、気軽に問い合わせやコメント頂けると幸いです。
投資家はシェニエール株を購入するべきか?

- 売上高は16年に爆発的に成長するも、現在は落ち着いている
- 天然ガスは供給過多で、需要が増えるも価格が上がらない
- 営業利益率は35%と高いが、フリーCFは毎年赤字である
- 利益率は高いが設備投資が必要で、資金調達に不安がある
- 自己資本比率は1%と低く、資金ショートする可能性もある
- 短期間で急成長したため、BPSやEPSは安定してない
需要増が期待されるが、シェニエール株は現時点では保有したい銘柄ではありません。
なぜならば、天然ガスの需要が増えるのは間違いないが、供給量が豊富で価格については不確実性も高いからです。また、シェニエール株の売上高成長率は16年や17年のピーク値から大きく下げています。今後は20〜40%の成長率が期待されるも、以前ほどは高くはないですね。
シェニエールの業績は、直近の営業利益率が35%と高く高収益ビジネスです。
しかしながら、短期間で急成長しているため、BPSとEPSは共に安定していません。また、設備投資などの投資CFが大きく、フリーCFが赤字なのも不安材料です。ただ、将来的にはLNGの需要は急増するため、業績が安定した事を見極めた上で参入を決めたいですね。
営業利益率が20%を超えるので、優良ビジネスである可能性は高いです。
まとめ:シェニエール(LNG)の四半期決算は?

- 1996年に石油とガスの探査会社として創業した
- 天然ガス向けターミナル開発から、LNG輸出業者へ転換する
- 16年に天然ガス生産量が増えた事で、売上高が激増する
- 16年で成長率が千倍を超えるが、現在は20%前後で落ち着く
- 営業利益率は35%と高いが、フリーCFは毎年赤字である
- 利益率は高いが設備投資が必要で、資金調達に不安がある
- 自己資本比率は1%と低く、資金ショートする可能性もある
- 短期間で急成長したため、BPSやEPSは安定してない
シェニエール株は、2016年2月に米国で初めてLNGを輸出した会社です。2010年台にシェール革命の恩恵を受けて、シェニエールは5年間で株価が20倍に暴騰しています。今後もアジアを中心にLNGの需要は増加するため、利益を得られる可能性が高いですね。
しかしながら、現時点ではシェニエール株を保有したくはないです。
なぜならば、短期間で急成長した事でシェニエール株の財務状況は悪化しているからです。BPS(1株あたり純資産)は一貫して低く、PBR(株価純資産倍率)は基準値の1倍よりも10倍も割高水準です。また、フリーCFは10年間赤字で、自己資本比率は1%と危険水準ですね。
営業利益率は35%と高いが、設備投資が膨大になる点はマイナス要因ですね。そのため、シェニエール株に投資するならば、財務が安定するのを待ってからでも遅くはありません。
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
では、私たち会社員が株式投資で資産を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?

いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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