半導体市場はクラウド、5G、AI、自動運転で21年に最も好調な業界だと言われています。20年4月のコロナ以降、シノプシスの株価は2.4倍にも高騰していますね。では、今後も半導体市場が成長し続けるならば、私たちは投資すべきでしょうか?
- 「20年4月のコロナ以降、株価は2.4倍に高騰している…」
- 「21年は貿易摩擦の緩和、コロナ禍からの回復で市場が拡大する…」
- 「半導体は競争が激しいが、EDAベンダーは競争が少なく安定してる…」
シノプシス社は、半導体メーカーにEDA(電子設計自動化ツール)を提供する業界1位の会社です。半導体設計資産(IP)を提供するIPペンダーでもあり、ソフトバンクのARM社に次いで業界2位です。
個人的には、シノプシス社は長期で保有したい銘柄のひとつです。
なぜならば、競争が激しい半導体メーカーと違い、EDAベンダーは競争が少ないからです。その証拠に、粗利益率は78%と利益率が高いビジネスです。急激に売上が伸びる事はないが、毎年着実に利益を積み重ねていますね。
競争やトレンドが激しい半導体市場で、安心して投資できる銘柄です。
また、21年の半導体市場はさらに成長が加速する可能性が高いです。なぜならば、米中貿易摩擦が緩和し、コロナからの回復で半導体企業の業績が上向いてるからです。21年から5G投資が活発化することもプラス材料です。
EDA開発ベンダーは、半導体企業に投資するよりも確実に利益を得られます。ただし、21年2月時点でPERは61倍と高いです。EDAベンダーに投資するならば、ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)がお勧めです。
業界2番手だがPERは34倍で、シノプシス社よりも割安だからです。
- シノプシス直近の4半期決算(2020年2〜4月)は?
- シノプシスの過去10年間の売上高や営業利益は?
- PER61倍で割高水準だが、投資したい理由は?
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32歳の時に、突発的に会社員を辞めて無収入になります。その1年4ヶ月後に、1人で生活できる最低限の収入をアフィリエイトで得られました。
20年2月から本格的に米国株に参入し、10ヶ月で資産を2.5倍に増やす事に成功します。21年2月時点の資産は2700万円です。ただし、最初から順調だった訳ではなく、会社員時代は10年間も負け続け200万円も損しています。
株式投資は、経済的自由を目的に楽しく取り組んでいます。
将来的に、会社員の経済的自由獲得をサポートする仕事をしたいと思っています。なぜならば、20代の頃に私自身がお金と時間がなく苦労したからです。そのため、投資や副業で相談があれば、気軽に問い合わせやコメント頂けると幸いです。
記事の内容を簡単に知りたい
シノプシス(SNPS)の四半期決算は?

シノプシスの四半期決算を紹介します。
20年2Q決算(2020年4月30日)
- 売上高:8.61億ドル(前年比+3%)
- Time-based products:5.9億ドル(+5%)
- Upfront products:1.29億ドル(−10%)
- Maintenance and service:1.41億ドル(+5%)
- 営業利益:1.25億ドル(+8%)
- 純利益:1.09億ドル(−8%)
- 一株利益:0.71ドル(−8%)
シノプシス社は、半導体メーカーにEDAツールを販売するソフトウェア社です。EDAツールとは、集積回路や電子機器など電気系の設計作業の自動化を支援します。EDAツールを導入する事で、設計や開発コストを削減でき、市場投入までの期間を短縮できます。
EDA業界で3社が独占状態にある中で、シノプシス社は業界1位のソフトメーカーです。
2Qの売上高は前年比3%増で8.61億ドル、営業利益は8%増で1.25億ドルです。しかしながら、純利益は1.08億ドルでマイナス8%でした。コロナが直撃した1Qよりも改善できたが、純利益はマイナス成長が続いていますね。
20年3Q決算(2020年7月30日)
- 売上高:9.64億ドル(前年比+13%)
- Time-based products:6.12億ドル(+13%)
- Upfront products:2.10億ドル(+18%)
- Maintenance and service:1.41億ドル(+2%)
- 営業利益:2.10億ドル(+65%)
- 純利益:2.52億ドル(2.5倍)
- 一株利益:1.62ドル(2.5倍)
20年4Q決算(2020年10月31日)
- 売上高:10.25億ドル(前年比+20%)
- Time-based products:6.06億ドル(+10%)
- Upfront products:2.44億ドル(+45%)
- Maintenance and service:1.74億ドル(+29%)
- 営業利益:1.96億ドル(+51%)
- 純利益:1.97億ドル(+22%)
- 一株利益:1.26ドル(+21%)
4Qの売上高は前年比20%増で10.25億ドル、営業利益は51%増で1.96億ドルでした。EDAツールを販売するシノプシス社は、コロナでも影響を受けてない事が分かりますね。また、営業利益率は19%と高く、優良企業である事も分かります。
半導体市場の好調に支えられ、21年はさらに成長が加速する見込みです。
21年以降は、米中貿易摩擦が緩和やコロナ禍からの回復で半導体市場に追い風です。また、21年は本格的に5G投資が活発化する年でもあります。半導体企業にとって、EDAは必須ツールなので間違いなく需要は増えます。
21年1Q決算(2021年1月…)
21年1Q決算は、3月10日に公開予定です。
では、シノプシス社の売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
シノプシス(SNPS)の10年間の損益計算書は?

2008年に21ドルだったシノプシス社の株価は、2020年には9.4倍の198ドルまで急成長していますね。シノプシス社に100万円を投資すれば、940万円まで増えていた事になります。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?
シノプシスの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に拡大している事が分かります。また、営業利益率も安定している上に、若干の上昇傾向にあります。ただし、2019年以降は貿易摩擦の影響で、成長率が低迷し始めている点には注意が必要です。
また、営業利益率は安定しているが、利益率は16%とそこまで高くはありません。EDA業界2番手のケイデンス社は20%を超えて上昇傾向にあります。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は安定して推移しています。ただし、2019年以降は成長率が鈍化傾向にあるため、EPSの動向は注視した方が良いですね。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

営業CFとフリーCF(投資CF−営業CF)を見ると、安定して推移している事が分かりますね。ソフトウェアを開発するシノプシス社は、半導体メーカーと違い大規模な設備投資や研究開発が必要ではありません。高いキャッシュを稼ぎ出しているのは、競争優位性が高いビジネスだからですね。
決算書とは対照的に、キャッシュフローは2019年以降で大きく改善していますね。では、シノプシス株に投資する上で、どのような点に注目すれば良いのでしょうか?
シノプシス(SNPS)に投資する上で注目ポイントは?

シノプシスに投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。
注目1:EDAで業界1位でIPベンダーで2番手にいる?
- 1位:シノプシス(Synopsys)
- → 論理合成ツールに強く、開発工程の下流で使われる
- 2位:ケイデンス・デザイン・システムズ(Cadence Design Systems)
- → シミュレーションに強く、開発工程の上流で使われる
- 3位:メンター・グラフィックス(Mentor Graphics)
- → 電子回路基板設計ソリューションで業界1位
EDA(Electronic Design Automation)とは、半導体や電子機器の設計作業を自動化で行うこと、またはそのツールやソフトウェアを指します。EDAベンダーは、電子設計を自動化するツールを半導体メーカーに提供する事で利益を得ています。
シノプシスは、EDAで業界1位のベンダー企業です。
シノプシスのEDAツールは、半導体開発工程の下流で使われる事が多いです。対して、業界2番手のケイデンスはシミュレーションソフトに強く、上流工程の設計サービスを提供しています。同じEDA業界でも対応領域は異なり、完全な競合他社ではありません。
また、 EDAベンダーは経済的な堀があり競争優位性が高い分野でもあります。
EDAツールの開発は、レベルが高く専属エンジニアを育てるのが難しいです。シノプシスの社員の平均年収は14.4万ドル(1,526万円)で、米国高給ランキングです。高給な理由は、優秀な社員を囲い込み独立を防ぐためでもあります。
では、シノプシスの売上高はどのように推移してきたのでしょうか?
注目2:20年4Qは売上前年比+20%まで回復?

シノプシスの売上高推移を見ると、順調に推移しています。
しかしながら、19年以降は米中貿易摩擦の影響もあり、成長率が鈍化傾向にありました。日本を含まないアジア圏の売上高は21%と、売上高に占める中国の割合は小さくありません。さらに、コロナの影響もあり20年2Qは3%まで落ち込んでいますね。
ただし、20年3Qは+13%、4Qは+20%と大きく持ち直しています。
21年以降は、米中貿易摩擦が緩和やコロナ禍で、成長が加速する可能性が高いです。半導体企業にとって、EDAは必須ツールなので間違いなく需要は増えますね。
では、シノプシス社の事業別の売上高を見てみましょう。
注目3:売上高の6割を占めるEDAが減少傾向にある?

事業別の売上高を見ると、成長が鈍化している元凶が分かりますね。
シノプシス社の売上比率はEDAツールで6割、半導体IPビジネスで3割、残り1割がソフトウェア品質やサポートです。EDAツールは業界1位、半導体IPビジネスはソフトバンクに買収されたARM社に次いで業界2位です。
過去3年間の推移を見ると、EDAツールの売上高比率が2年で7%も下落していますね。
EDAツールの売上高が落ちている原因は、競合他社によるシェアの拡大、それから米中貿易摩擦の影響が考えられます。米国政府は、米国企業とファーウェイの取引を禁止しているが、禁止する取引先を拡大しています。
取引禁止の中には、半導体設計を支援するEDAツールも含まれますね(参考:米中分離が長期化するこれだけの理由)。しかしながら、バイデン政権に移行した事で、米中貿易摩擦は緩和される可能性が高いです。
では、海外売上比率はどれくらいあるのでしょうか?
注目4:売上比率は米国46%でアジア21%を占める?

地域別 | 売上高(百万ドル) | 割合 | Y/Y |
---|---|---|---|
アメリカ | 404 | 46% | -3% |
ヨーロッパ | 89 | 10% | +6% |
韓国 | 105 | 12% | +25% |
日本 | 80 | 9% | +10% |
アジアとその他 | 181 | 21% | +1% |
地域別の売上高比率を見ると、米国の売上が全体の46%を占めます。中国を含むアジアとその他が次に多く、全体の21%を占めます。
2019年以降の不調は、米国市場と中国を含むアジア地域の低迷が大きいですね。売上高が大きい米国とアジア地域は、前年比でそれぞれマイナス3%と1%の伸びです。米国とアジアとは対照的に、韓国と日本は大きく伸びていますね。米中貿易摩擦による中国の不調を、韓国や日本が吸収しているのかもしれません。
米中貿易摩擦が長引けば、成長が期待できる中国地域の売上高が増えないですね。
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32歳の時に、突発的に会社員を辞めて無収入になります。その1年4ヶ月後に、1人で生活できる最低限の収入をアフィリエイトで得られました。
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将来的に、会社員の経済的自由獲得をサポートする仕事をしたいと思っています。なぜならば、20代の頃に私自身がお金と時間がなく苦労したからです。そのため、投資や副業で相談があれば、気軽に問い合わせやコメント頂けると幸いです。
まとめ:シノプシス(SNPS)の四半期決算は?

- EDAベンダーは3社が独占状態で、1番手のソフト会社である
- 半導体メーカーに、集積回路や電子機器など設計作業の自動化をサポート
- 売上高は拡大するも、2019年以降は低迷している
- 営業利益率は16%と、業界2番手のケイデンス社よりも低い
- 米中貿易摩擦の影響で、アジア地域の売上が減少傾向にある
シノプシス社は、半導体メーカーにEDA(電子設計自動化ツール)を提供する業界1位の会社です。半導体設計資産(IP)を提供するIPペンダーでもあり、ソフトバンクのARM社に次いで業界2位です。
個人的には、シノプシス社は長期で保有したい銘柄のひとつです。
なぜならば、競争が激しい半導体メーカーと違い、EDAベンダーは競争が少ないからです。その証拠に、粗利益率は78%と利益率が高いビジネスです。急激に売上が伸びる事はないが、毎年着実に利益を積み重ねていますね。
競争やトレンドが激しい半導体市場で、安心して投資できる銘柄です。
また、21年の半導体市場はさらに成長が加速する可能性が高いです。なぜならば、米中貿易摩擦が緩和し、コロナからの回復で半導体企業の業績が上向いてるからです。21年から5G投資が活発化することもプラス材料です。
EDA開発ベンダーは、半導体企業に投資するよりも確実に利益を得られます。ただし、21年2月時点でPERは61倍と高いです。EDAベンダーに投資するならば、ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)がお勧めです。
業界2番手だがPERは34倍で、シノプシス社よりも割安だからです。
参考:ケイデンスデザインシステムズの四半期決算|20年3Qは前年比+15%
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
では、私たち会社員が株式投資で資産を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?

いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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