半導体市場はクラウド、5G、AI、自動運転で最も好調な業界だと言われています。5Gスマホの恩恵を受けるクアルコムは、20年4月のコロナから株価が2.7倍にも高騰していますね。では、コロナが終息する21年もクアルコムは成長できるのでしょうか?
- 「5Gスマホの恩恵を受け、株価は20年4月から2.7倍に急騰した…」
- 「PERは35倍と割高だが、21年は5G投資が活発化するはずだ…」
- 「コロナ禍も好調なアップルと和解したが、訴訟リスクはもうないのか…」
クアルコムは世界で7番手の半導体メーカーです。WCDMAやLTEの携帯電話チップに強みがあり、5Gスマホの最も恩恵を受ける銘柄です。19年にはアップルとも和解し、5G投資が活発化し始め20年後半に成長が加速しています。
しかしながら、個人的にはクアルコムは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、5G時代でも競争優勢は高いが、以前ほど市場を独占できていないからです。モデムチップ市場ではアジア勢が強く、台湾のMediatekや中国のハイシリコン、韓国のサムソンが市場を奪っています。
アップルとの和解は良いニュースだが、今後も訴訟リスクは常にあります。
営業利益率も高く優良企業だが、PERも割高で積極的に投資したい銘柄ではないです。ただし、5Gスマホが21年に本格的に普及するのは間違いありません。21年は高い成長率を維持し、株価も押し上げると思います。
- クアルコム直近の4半期決算(2020年9〜12月)は?
- クアルコムの過去10年間の売上高や営業利益は?
- 5Gスマホの恩恵を最も受けるが、投資すべきではない理由は?
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32歳の時に、突発的に会社員を辞めて無収入になります。その1年4ヶ月後に、1人で生活できる最低限の収入をアフィリエイトで得られました。
20年2月から本格的に米国株に参入し、10ヶ月で資産を2.5倍に増やす事に成功します。21年2月時点の資産は2700万円です。ただし、最初から順調だった訳ではなく、会社員時代は10年間も負け続け200万円も損しています。
株式投資は、経済的自由を目的に楽しく取り組んでいます。
将来的に、会社員の経済的自由獲得をサポートする仕事をしたいと思っています。なぜならば、20代の頃に私自身がお金と時間がなく苦労したからです。そのため、投資や副業で相談があれば、気軽に問い合わせやコメント頂けると幸いです。
記事の内容を簡単に知りたい
クアルコム(QCOM)の四半期決算は?

クアルコムの四半期決算を紹介します。
20年3Q決算(2020年6月30日)
- 売上高:48.9億ドル(前年比−50%)
- Equipment and services:37.9億ドル(+7%)
- Licensing:10.9億ドル(ー82%)
- 営業利益:7.82億ドル(ー14%)
- 純利益:8.45億ドル(−30%)
- 一株利益:0.74ドル(−58%)
クアルコムの売上高は、前年比50%減の48.9億ドルでした。ただし、昨年の臨時収入を調整した売上高は横ばいで、ビジネス上で大きな問題があったわけではありません。2019年3Qは、アップルとの和解で47億ドルのライセンス収入を計上したからです。
営業利益率は、前年比14%減で7.82億ドルです。
クアルコムは次四半期の決算を強気に予想しています。5G向け半導体が軌道に乗りつつあり、売上高は55-63億ドルになると予想しています。この強気予想を受けて、翌日のクアルコムの株価は10%も上昇しました。
次四半期の決算は好調かもしれないが、訴訟リスクもあり投資判断は難しいですね。
20年4Q決算(2020年9月30日)
- 売上高:83.4億ドル(前年比+73%)
- Equipment and services:49.2億ドル(+37%)
- Licensing:34.2億ドル(2.7倍)
- 営業利益:34.5億ドル(4.9倍)
- 純利益:29.6億ドル(5.8倍)
- 一株利益:2.58ドル(6.1倍)
21年1Q決算(2020年12月31日)
- 売上高:82.3億ドル(前年比+62%)
- Equipment and services:64.4億ドル(+82%)
- Licensing:17.9億ドル(+16%)
- 営業利益:25.26億ドル(2.4倍)
- 純利益:24.55億ドル(2.6倍)
- 一株利益:2.12ドル(2.6倍)
21年1Qの売上は前年比62%増で82.3億ドル、営業利益は2.4倍で25.26億ドルでした。20年4Qに引き続き、21年1Qも好調だった事が分かります。
好調だった理由は、アップル向けの5Gスマホの出荷が大幅に増えたからです。
アップルは、19年にクアルコムのライセンスの訴訟を行い、インテルの5Gチップに乗り換えることを画策していました。しかしながら、最終的には移行を断念し、クアルコムと和解をしています。
ただし、20年1Qの売上高は市場予想の82.6億ドルを下回ります。
半導体業界では受託生産会社の生産能力がひっ迫し、供給面の制約を受けたからです。同様の問題は他の半導体企業も直面します。ただし、クアルコムは5Gスマホに対して楽観的に見ています。21年の世界出荷台数は20年比で2〜2.2倍だと言います。
20年2Qのガイダンスは次の通りです。
- 予想売上高:72〜80億ドル
- 予想EPS:1.17〜1.37ドル
21年2Q決算(2021年3月…)
21年2Q決算は、21年3月に公開予定です。
では、クアルコムの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?
クアルコム(QCOM)の10年間の損益計算書は?

2008年に40ドルだったクアルコムの株価は、2020年には2.7倍の109ドルまで急成長していますね。クアルコムに100万円を投資すれば、270万円まで増えていた事になります。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?
クアルコムの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。
その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

10年間の推移を見ると、売上高は2015年以降は減少傾向にある事が分かります。これは、スマホ端末の販売不振と他のメーカーに市場シェアを奪われているからです。営業利益率も2017年以降は大きく減少しています。これは、以前ほどは特許の力が強くない事を示していますね。
2019年に再び営業利益率が30%を超えたのは、アップルから和解金で47億ドルを計上したからです。2020年の四半期で見ると、営業利益率は15〜20%で推移しています。
通信規格で競争優位性は高いが、以前ほどは高くない点に注意が必要です。
その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、2018年までは安定して推移しています。EPS(1株あたり純利益)は安定しているとは言えないですね。2018年は訴訟リスクもあり、一時的にマイナスに落ち込んでいます。今後は5G端末の普及で、安定して成長できるか見極める必要があります。
その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

キャッシュフローは波があるものの、フリーC F(営業CF−投資CF)が常にプラスなのは好感できますね。また、設備投資や研究開発が大きいはずの半導体事業でも、営業CFが低く抑えられている点もプラス材料です。クアルコムにとって唯一の不安材料は、訴訟リスクが常につきまとう事ですね。
訴訟リスクさえなければ、特許やライセンスで経済的な堀を維持できたのは間違いありません。
では、クアルコム株に投資する上で、私たち投資家はどのような点に注目すれば良いのでしょうか?
クアルコム(QCOM)で注目すべきポイントは?

クアルコムに投資する上で、注目すべき点を紹介します。
注目1:クアルコムは世界で7位の半導体メーカー?
2019年の半導体企業の売上高では、クアルコムは世界7位の半導体メーカーです。
クアルコムは、モバイル端末向けの携帯チップを開発します。そのため、事業規模はインテルの5分の1程度しかないですね。2018年の売上高比を見ると、サムソンは−29%、クアルコムはー13%と大きくマイナスですね。一部の半導体企業の売上げ落ちた理由は、スマホが飽和状態で販売が落ち込んでるからです。
対して、データセンター向け大型PCの需要が増し、パソコン向けの半導体は好調ですね。スマホ端末の販売不振で直近の売上は不調だが、クアルコムはモバイル市場で圧倒的に有利なポジションにいます。
注目2:市場シェアは100%から49%に低下?
クアルコムは、携帯向けのモデムチップ市場で高い市場占有率を誇っています。
WCDMAやLTEの携帯電話チップで圧倒的な強みがある理由は、創業者のアンドリュー・ビタビ氏が通信規格であるCDMAの策定に関わったからです。世界中で使用されている携帯電話の中には、必ずと言って良いほどクアルコムの製品が内蔵されています。
クアルコムが高い市場占有率を維持できるのは、移動体通信機器の特許を広く網羅しているからです。特許から得られるライセンス収入は、売上高の25〜30%を占めるほどです。通信規格3Gや4Gで数多くの特許を取得したが、5Gでもその多くが継承されると言われています。
しかしながら、2015年以降は圧倒的な市場シェアにも陰りが見えています。
その理由は、高すぎる市場占有率ゆえに、常に訴訟リスクを抱えているからです。2015年には中国から独占禁止法で訴訟され、多額の賠償金を支払っています。また、中国だけではなく、韓国、台湾からも訴訟リスクがあります。アップルからも訴えられていて、これは2019年にようやく和解しましたね。
また、2019年には米連邦取引委員会に敗訴し、これが決定打になるかもしれません(参考:クアルコム完敗、ライセンス料の大幅低下も 米判決徹底分析)。
しかしながら、5Gを含めた通信規格では、技術的にもクアルコムはまだまだ強いです。
注目3:5Gスマホの通信半導体はクアルコムの独壇場?
常に訴訟リスクがあるが、2020年時点でもクアルコムは高い優位性があります。
2018年以降、5Gスマホの通信半導体の多くはクアルコム製です。5G向けの携帯チップは、開発や製造の難易度が高く、4Gを開発する企業でさえ容易ではありません。例えば、iPhone向けの5Gを開発しようとしたインテルは、アップルの要求が高く撤退したと表明しました。
インテルが5Gの開発を断念した事で、アップルとクアルコムは和解に至りました。クアルコムは、アップルから賠償金を受け取った上で最大8年のライセンス契約に至り、2020年に発売されるiPhoneの5G開発に着手しています。2020年以降も、クアルコム製の5Gスマホが量産される可能性は高いですね。
では、直近のクアルコムの四半期決算は、どのように推移しているのでしょうか?
注目4:事業別で半導体の売上高は減少傾向にある?

直近の四半期決算の売上高を見ると、2020年時点ではまだまだ好調とは言えません。
世界的なスマホ端末の販売不振もあり、売上高は引き続き減少傾向にあります。2019年3Qでライセンス収入が大幅に増えた理由は、アップルから47億ドルの和解金を手にしたからです。クアルコムは5G向けチップが軌道に乗りつつあり、2020年3Qの売上高を強気に予想しています。
ただし、四半期の半導体売上の推移とライバルの動向を見ながら、どれだけ優位性があるのか見極めてから投資判断した方が良いですね。
注目5:配当性向は80%で利回りは3%と高い?

クアルコムの配当性向は80%、利回りは3%前後で高配当株として知られています。
2013年から2016年まで、配当金は右肩上がりで切り上がっていますね。2016年以前は、世界的なスマホ販売の需要が高く、高い利益率で売上高を増やしていた時期ですね。現在は売上高はやや下降気味だが、それでも配当性向は70%以上を維持しています。
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株式投資は、経済的自由を目的に楽しく取り組んでいます。
将来的に、会社員の経済的自由獲得をサポートする仕事をしたいと思っています。なぜならば、20代の頃に私自身がお金と時間がなく苦労したからです。そのため、投資や副業で相談があれば、気軽に問い合わせやコメント頂けると幸いです。
まとめ:クアルコム(QCOM)の四半期決算は?

- 3Gと4Gの通信規格に強く、5Gでも技術的な強みがある
- スマホ向け携帯チップで、市場シェアは50%を占める
- 2019年の営業利益率は高いが、訴求リスクで利益を圧迫している
- 2019年にアップルと和解し、アップルの5G向けを受注した
- 2019年に米国取引委員会に敗訴し、ライセンス収入は減るかも
クアルコムは世界で7番手の半導体メーカーです。WCDMAやLTEの携帯電話チップに強みがあり、5Gスマホの最も恩恵を受ける銘柄です。19年にはアップルとも和解し、5G投資が活発化し始め20年後半に成長が加速しています。
しかしながら、個人的にはクアルコムは投資したい銘柄ではありません。
なぜならば、5G時代でも競争優勢は高いが、以前ほど市場を独占できていないからです。モデムチップ市場ではアジア勢が強く、台湾のMediatekや中国のハイシリコン、韓国のサムソンが市場を奪っています。
アップルとの和解は良いニュースだが、今後も訴訟リスクは常にあります。
営業利益率も高く優良企業だが、PERも割高で積極的に投資したい銘柄ではないです。ただし、5Gスマホが21年に本格的に普及するのは間違いありません。21年は高い成長率を維持し、株価も押し上げると思います。
クアルコムの競合企業は、通信機器に強いクアルコムです。両企業はともに、スマホ向けのチップに強く、合弁すれば相乗効果が強い買収案でしたね。しかしながら、トランプ政権の反対にあり頓挫しています。
参考:ブロードコムの四半期決算|5G恩恵を受けるがPER73倍は割高か?
会社員が株式投資で成功できない理由とは?
- 個人投資家で、年収300万円未満は全体の49%を占める
- 個人投資家で、年収500万円未満は全体の73%を占める
- 収入が少ない会社員ほど、自由に使える時間も少ない
- お金があれば、株式投資は下手くそでも成功できる
- お金がないと、王道のインデックスや高配当投資が通用しない
- お金がないなら、リスクを考慮しながら増やす努力が必要になる
- 投資でリスクを取るなら、投資スキルを磨かないといけない
- 株式投資は確率のゲームだから、経験や知識で誰でも上達できる
- 仕事が忙しい会社員は、投資と向き合う時間が絶対的に足りない
会社員が株式投資で勝つのは難しいです。
なぜならば、株式投資で絶対的に必要な「お金」と「時間」の両方がないからです。日本証券業協会の調査によると、個人投資家で年収が300万円未満は全体の49%も占めます。
実は、お金と時間の両方がないと、世に出回っている投資手法の多くは通用しません。なぜならば、投資本や投資手法は、お金かもしくは時間がある事を前提にしているからです。書籍やネット上に投資の攻略法は溢れているが、年収が低い会社員を対象にしていません。
会社員時代に私は10年以上も負け続けていました。その後に、短期間で資産を2.5倍に増やせたのは、投資に集中できる「時間」と「お金」があったからです。
ここで言いたい事は、会社員は株式投資でか勝てないという事ではありません。
私たち会社員はまず、なぜ投資で勝てないのか理解する必要があります。勝てない原因を正しく理解しなければ、根本的な解決策を議論できないからです。会社員が投資で勝てない正体さえ分かれば、後はそれに合わせて戦略を練るだけです。
では、私たち会社員が株式投資で資産を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
21年中盤には、好相場が崩れる可能性がある?

いくつかの幸運が重なり、2017年に会社を辞める機会がありました。
しかしながら、私が選んだ道は決して順風満帆ではありません。セミリタイアしたのは十分な収入があったからではなく、もう会社員を続ける事に耐えられなかったからです。30代で無職になった私は、逃げるようにして会社を辞めて実家に戻りました。
実家に戻りさえすれば、とりあえず食費と家賃を払わなくて良いからです。この時期は本当に辛くて、生活が苦しい中で大学まで行かせてくれた母親を思うと、申し訳ない気持ちで夜には涙が止まりませんでした。
私には、誰よりも株式投資もビジネスの才能がないのは明らかです。
ネットビジネスでようやく月1万円を超えたのは、ブログを始めから1年11ヶ月です。また、1人で生活できるだけの収入を得るのに2年9ヶ月も要しています。過去10年間の投資の損失額は200万円以上です。いくつかの幸運や人々の助けがあり、ようやく生活できるだけの収入を得られました。
しかし、20年のコロナ危機で収入が激減し、再び大きな試練が与えられます。
ただ、結果的にこの苦境は私にとって大きく成長する機会になりました。米国株で成功した事で、20年以降の資産は加速度的に増えていますね。ネットの収入もあるが、投資だけで800万円以上の利益が出ています。この苦境を乗り越えられたのも、私の実力ではなく本当に運が良かったに尽きます。
私が短期間に資産を2.5倍に増やせたのは、単純に好相場に支えられていたからです。
コロナで相場が激しく動いている時は、日々の値動きに付いていけず毎日パニック状態でした。しかしながら、投資の知識を付けた後に当時を振り返ると、教科書通りの「金融相場」だった事が分かります。金融相場とは、不景気の中で発生する経済実態が伴わない株高です。
3月に最安値6860ドルを付けたNASDAQは、すぐ後に急騰し10ヶ月で1.9倍も上昇しています。過去10年負け続けた私が短期間で成功できたのは、好相場の流れに乗れたからです。
もしも、この期間に資産を減らした人は、正しい投資のやり方を知らないせいで、本来得られるはずの利益を大幅に逃しています。21年は「金融相場+業績相場」で、20年よりも大きな強気相場に突入すると言われています。業績相場とは、政府の財政支出で持ち直した実体経済に応じた株高です。
ただし、私たちに残されている時間は多くはありません。
なぜならば、株式市場は未来を予測して動くため、FRBが利上げする前に崩れる可能性があるからです。早ければ、21年の中盤前には強気相場が終わります。08年から長く続いた強気相場終われば、その反動で今後10〜20年は弱気相場になる可能性が高いです。
だからこそ、私たちは1日も早く投資手法を身につけて、いますぐに資産を増やす必要があります。私の場合だが、好相場に1ヶ月乗り遅れれば、月100万円以上の利益を逃す事になります。投資手法は1日でも早く習得することを考えた方がいいですね。
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