BYDの四半期決算|中国最大のEVメーカーでEV用電池も開発

BYD(NYSE:なし、HKG:1211)は、中国でEVやEV用電池を開発する会社です。BYDは世界最大のEV大国である中国で、市場シェア1位のEV開発メーカーです。米国テスラと同様に20年に株価が高騰し、わずか6ヶ月で4倍にも暴騰しています

  • 「中国最大のEVメーカー、株価は6ヶ月で4倍に高騰…」
  • 「世界1位のEV大国で、販売台数は右肩上がりに増えている…」
  • 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」

中国のEV市場は最も大きく、世界の57%を占めています。政府の補助金が後押し、新エネルギー車市場は、わずか5年で16倍にも拡大しています。EV車の補助金も延長された事で、21年も22年も力強く拡大する事が予想できますね。

しかしながら、個人的にはBYD株は投資したい銘柄ではありません。なぜならば、世界中のEV市場は補助金なしには成り立たない産業だからです

中国政府が期待するよりも、中国市場でEV車の普及は進んでいません。最大のEV大国である中国でも、販売台数は全体の3.7%だけです20年で終了するはずの補助金が22年に延長されたのは、期待するよりも伸びてないからです。

22年に延長されたが、毎年10%ずつ補助金は減額されます。20年度は10%、21年度は20%、30年度は30%です。そのため、20年度のEV車の販売台数は好調でも、徐々に縮小する事は安易に予想できますね

18年から業績が伸びてないBYDは、22年以降も成長できる可能性は低いです。

BYDの投資判断したい人向け
  1. BYDの4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. BYDの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 中国最大のEVメーカーでも、投資すべきではない理由は?

BYD(比亜迪)の四半期決算は?

BYDの過去四半期の決算を紹介します。

2019年6月30日までの決算

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:592.1億元(前年比+13%
  2. 営業利益:35.67億元(+26%)
  3. 純利益:14.54億元(3.03倍)
  4. 1株当たり利益:-

2019年12月31日までの決算

第3Q決算の内容は...
  1. 売上高:625.6億元(前年比−11%
  2. 営業利益:27.7億元(−47%)
  3. 純利益:1.59億元(−94%)
  4. 1株当たり利益:-

95年に設立したBYDは、中国最大の電気自動車を製造するメーカーです。電気自動車だけではなく、携帯電話部品やEV用の電池も開発します。中国のEV市場ではシェア1位、世界で3番手のEV用電池を開発する会社です。

19年12月末の売上高は前年比11%減で625億ドル、営業利益は47%減で27.7億ドルです。20年にEV車の補助金が切れる事もあり、業績は低迷していますね。

2020年6月に公開予定

2020年6月に公開予定。

では、BYDの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか

BYD(比亜迪)の10年間の損益計算書は?

BYDは2002年に2.8ドルで、香港市場に上場しています。リーマンショック後の10年に株価は85ドルまで高騰するも、その後は低迷しています。コロナ後の20年5月に株価は急騰し、20年11月は新高値194ドルで推移しています。

では、BYDの売上高や営業利益はどうなのでしょうか?

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、堅実に売上高を伸ばしてきた事が分かりますね。政府の新エネルギー車の後押しもあり、14年以降は順調に伸びています。しかしながら、中国経済が減速し始めた18年以降は伸びていません

この先、EV車がどれだけ普及するかは、中国政府の補助金次第だと言えます。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のEPS(1株あたり純利益)は、比較的に順調に伸びていると言えますね。しかしながら、BPS(1株あたり純資産)は、順調に伸びているとは言えないですね。自動車関連は競争が激しく、利益を上げるのが難しい業種でもあります

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のCFも順調ではなく、フリーCF(営業CF−投資CF)は大きくマイナスです。自動車などの製造業は、巨額の設備投資を必要とするため投資CFは大きいですしかしながら、20年(TTM)だけ見ると、業績は悪くはありません。

好調な理由は、20年は再び中国の自動車販売台数が上向いた事、それから22年までEV補助金が延長された影響が大きいですね。

BYDに投資する上での注目ポイントは?

BYDに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。BYDは電気自動車と、EV用電池を開発する会社です。そのため、中国市場で電気自動車の需要が高くなれば、BYDの売上高も上昇しますね。

注目1:2019年の販売台数は2年連続でマイナス?

参考:【自動車市場レポート】販売台数「2年連続マイナス」の衝撃

リーマンショック以降、世界の自動車販売台数は右肩上がりで増えています。特に大きな市場は中華圏で、世界の販売台数の20%近くを占めます販売台数が増えていない、北米、西欧、日本とは対照的ですね。

先進国以外の発展途上国では、販売台数は右肩上がりで増え続けています。

18年と19年は、前年比でマイナス成長になりました。これは、中国経済の鈍化と米中貿易摩擦の影響です。しかしながら、20年以降は中華圏を中心に再び力強く成長します23年には、販売台数は初の1億台に達する見込みだと言います。

では、世界のEV市場はどれくらい大きいのでしょうか?

注目2:中国のEV市場が世界の57%を占める?

環境対策の需要が高まり、世界的にもEV車は増え続けています。

EV市場が最も大きいのは中国で70万台、2番手は米国で22万台、3番手はノルウェーで4.6万台と続きます。EV市場が大きい国ほど、政府の補助金も大きい事が分かりますね。EV市場は、補助金なしには成り立たない市場でもあります。

中国の19年のEV販売台車数は97万台です(参考:2019年の新エネルギー車販売台数は4.0%減)。全ての販売台車数は2576万台なので、全体の3.7%にしか過ぎません

急速に普及してるように見えるEV市場だが、実態としてはまだまだ小さいですね。また、政府の補助金がなくなれば、普及しない可能性もあります。

では、中国のEV車はどれくらいのペースで進んでいるのでしょうか?

注目3:19年の新エネ販売台数は120万台?

参考:2019年の新エネルギー車販売台数は4.0%減

中国の新エネルギー車販売台数の推移です。

19年の販売台数は前年比4%減で120.6万台です。19年は経済減速でマイナスに転じるも、高い成長率で市場が拡大していますね。

20年は再び2桁成長で拡大する見込みです。20年9月の新車販売台数は12.8%増、EV車やハイブリッド車を含む新エネルギー車は前年比67.7%増です(参考:9月の自動車販売、6カ月連続で増加)。

販売台数が急増したのは、20年に終了予定だった補助金が22年まで延長されるからです。また、補助金は徐々に縮小される事も販売増を促しています。支給額は前年比で20年に10%、21年に20%、22年に30%と削減されます(参考:新エネ車補助金は2022年まで延長)。

先進国がコロナ以前の水準に戻る前に、中国は前年より力強く成長しています。

参考:中国新車販売、回復鮮明 日米欧、低迷続

では、BYDの事業の中で、電気自動車はどれくらい占めるでしょうか?

注目4:自動車関連の売上高は52%を占める?

参考:中国BYD、20年上半期は減収増益

BYDは主力の電気自動車だけではなく、携帯端末用部品や電池も製造しています。

自動車関連の売上高は52%、携帯端末用部品は40%、電池関連は8%を占めています。20年上半期はコロナで自動車関連が不調だったが、代わりにEV用電池事業がカバーしています。

では、中国の自動車販売のシェアはどうなっているのでしょうか?

注目5:新エネの市場シェアは中国1位で20%?

参考:「大きく変貌を遂げつつある中国の自動車産業 」

2017年の乗用車販売シェアのメーカーランキングです。

中国で最も人気が高いメーカーは、独のフォルクスワーゲンで市場シェアは15%です。2番手が上海汽車の9%、3番手が米国GMの7%、4番手が日本ホンダの6%、5番手が吉利汽車の5%と続きます。

対して、ハイブリッドやEVの新エネルギー車で1位はBYDです

BYDの市場シェアが20%、2番手の北京汽車が18%、3番手の吉利が14%と続きます。中国の新エネ市場は中国企業が独占していますね。個人投資家に人気が高いEV車専門のNIOは、トップ9社にランクインしていません。

参考:ニオの四半期決算|2Qは前年比2.46倍でもリスクが高い理由

中国ではEV車に政府の補助金が出るため、右肩上がりで販売台数が増えています。では、BYDのEV用の電池は、世界でどれだけのシェアがあるのでしょうか?

注目6:EV用電池は世界3番手でシェアは12.5%?

参考:中国CATLとEV用電池安定調達を図る自動車メーカーの関係

2018年の出荷量ベースのEV用電池世界シェアです。

EV用電池でシェア1位は、中国のCATLという会社です。CATLは11年に設立されたスタートアップ企業で、トップの曾毓群(Robin Zeng)会長は、「MacBook」の電池技術に携わっていました。わずか10年でCATLを世界1位の電池メーカーに育てました。

2位はパナソニックで25.2%、3位にBYDで12.5%を占めます最も勢いがあるのはCATL社だが、中国のEV市場が拡大する限りはBYDの売上高も伸びますね。

投資家はBYD株を購入するべきか?

BYD株に投資すべきでない理由は...
  1. 売上高は拡大傾向にあるも、18年以降は減少してる
  2. 製造業では営業利益率5%台は高いが、やはり物足りない
  3. EV車やEV用電池は、政府の補助金なしでは成り立たない
  4. EV大国の中国でも、新エネ車が占める割合は3.7%だけ
  5. 22年に補助金が延長されるも、段階的に削減される
  6. 22年以降も、BYDが売上高を伸ばすのが難しい

中国のEV市場は最も大きく、世界の57%を占めています。政府の補助金が後押し、新エネルギー車市場は、わずか5年で16倍にも拡大しています。補助金も延長された事で、21年も22年も力強く拡大する事が予想できます。

しかしながら、個人的にはBYD株は投資したい銘柄ではありません。なぜならば、世界中のEV市場は補助金なしには成り立たない産業だからです

中国政府が期待するよりも、中国市場でEV車の普及は進んでいません。最大のEV大国である中国でも、販売台数は全体の3.7%だけです20年で終了するはずの補助金が22年に延長されたのは、期待するよりも伸びてないからです。

22年に延長されたが、毎年10%ずつ補助金は減額されます。20年度は10%、21年度は20%、30年度は30%です。そのため、20年度のEV車の販売台数は好調でも、徐々に縮小する事は安易に予想できますね

18年から業績が伸びてないBYDは、22年以降も成長できる可能性は低いです。

まとめ:BYD(比亜迪)の四半期決算は?

BYD株の特徴は...
  1. 95年に設立、EV車とEV用電池を開発するメーカー
  2. 中国の新エネルギー車で、シェア1位で20%もある
  3. EV用電池は世界3番手で、12.5%のシェアを持つ
  4. 中国は世界1位のEV大国で、世界市場の57%を占める
  5. 売上高は拡大傾向にあるが、18年以降は業績が悪化してる
  6. 中国の補助金は最大で110万円、22年に延長された
  7. 補助金廃止後の22年以降も、成長できる可能性は低い

個人的には、BYD株は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、世界中のEV市場は補助金なしには成り立たない産業だからです中国政府が期待するよりも、中国市場でEV車の普及は進んでいません。最大のEV大国である中国でも、販売台数は全体の3.7%だけです

補助金が22年に延長されたのは、期待するよりも伸びてないからです。

22年に延長されたが、毎年10%ずつ補助金は減額されます。20年度は10%、21年度は20%、30年度は30%です。そのため、20年度のEV車の販売台数は好調でも、徐々に縮小する事は安易に予想できますね

18年から業績が伸びてないBYDは、22年以降も成長できる可能性は低いです。

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