ニオの四半期決算|2Qは前年比2.46倍でもリスクが高い理由

ニオ(NYSE:NIO、HKG:なし)は、中国でEVを開発する自動車会社です。中国版テスラとも呼ばれ、世界1位のEV大国である中国で電気自動車を開発しています。米国テスラと同様に20年に株価が高騰し、わずか6ヶ月で10倍にも増えています

  • 「中国版テスラと呼ばれ、株価は6ヶ月で10倍にも拡大…」
  • 「世界1位のEV大国で、販売台数は右肩上がりに増えている…」
  • 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」

中国のEV市場は最も大きく、世界の57%を占めています。政府の補助金が後押し、新エネルギー車市場は、わずか5年で16倍にも拡大しています。EV車の補助金も延長された事で、21年も22年も力強く拡大する事が予想できますね。

しかしながら、個人的にはニオは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、売上高は順調に拡大しているが、損失額があまりにも大きいからです。19年度の営業損失は売上高の1.4倍にも及び、営業利益率は−141%です営業CFの損失額は年々上昇し、フリーCFの赤字幅も拡大しています。

中国政府が期待するよりも、中国市場でEV車の普及は進んでいません。

中国でEVの販売台数は、全体の3.7%にしか過ぎません。補助金が22年に延長されたのも、期待するよりも伸びてないからです。補助金は毎年10%ずつ減るため、20年の販売台数が最も多く、以降は徐々に縮小する事が予想できますね。

2年後も黒字化できないため、政府の支援なしには生き残れないと思っています。

ニオの投資判断したい人向け
  1. ニオの4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. ニオの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 売上高が前年比2.46倍でも、投資すべきでない理由は?

ニオ(NIO)の10年間の四半期決算は?

ニオの過去四半期の決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:13.71億元(前年比−16%
  2.  Vehicle sales:12.55億元(−19%)
  3.  Other sales:1.16億元(+22%
  4. 営業利益:−15.70億元(前年度−26.17億元)
  5. 純利益:−18.32億元(前年度−27.12億元)
  6. 1株当たり利益:−1.66元(前年度−2.56元

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:37.18億元(前年比2.46倍
  2.  Vehicle sales:34.86億元(2.46倍
  3.  Other sales:2.32億元(2.46倍
  4. 営業利益:−11.60億元(前年度−32.26億元)
  5. 純利益:−12.01億元(前年度−33.83億元)
  6. 1株当たり利益:−1.15元(前年度−3.23元

14年に設立したニオは、中国で電気自動車を開発、販売する自動車会社です。中国版テスラとも呼ばれ、EV車が世界で最も大きい中国で電気自動車を販売しています。

20年2Qの売上高は前年比2.46倍で37.1億元、営業利益は−11.6億元です。20年3月以降の中国の自動車販売台数は力強く回復し、ニオも市場回復に合わせて販売台数が加速しています。

また、EV車の補助金が22年に延長された事も追い風が吹いてますね。3Q、4Qも前年比2倍以上で拡大する可能性が高いです。

2021年3月に公開予定

2021年3月に公開予定。

では、ニオの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか

ニオ(NIO)の10年間の損益計算書は?

ニオは18年に9ドルで、NYSEに上場しています。その後に株価は伸び悩むも、コロナ後の20年5月以降に株価が高騰しています。わずか6ヶ月間で株価は10倍に高騰し、20年11月は新高値41ドルを付けています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、20年(TTM)の売上高は伸びていません。しかしながら、四半期ベースで見ると、前年比2.46倍で伸びています。22年までEV車の補助金が延長されたため、21年も22年も売上高は伸びると予想できます。

しかしながら、営業損失額が大きく膨らんでいる点は大きな懸念材料です。19年の営業損失額は売上高よりも1.4倍多く、営業利益率は−141%もあります

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)もEPS(1株あたり純利益)も安定しているとは言えません。ただ、自動車業界の新興企業なので、数値が悪いのは仕方がないとも言えます。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去の営業CFもフリーCF(営業CF−投資CF)も大きくマイナスですね。自動車業界は巨額の設備投資を必要とするため、新興企業であるニオが赤字なのは仕方がないです。しかしながら、22年にEVの補助金も消えるため、楽観視できる数値ではありません

フリーCFが黒字化する見込みは当分ありません。

ニオ(NIO)に投資する上で注目ポイントは?

ニオに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。ニオはEV車を製造、販売する会社ですね。そのため、中国で自動車やEV市場が拡大すれば、ニオの売上高も増えます。

注目1:2019年の販売台数は2年連続でマイナス?

参考:【自動車市場レポート】販売台数「2年連続マイナス」の衝撃

リーマンショック以降、世界の自動車販売台数は右肩上がりで増えています。特に大きな市場は中華圏で、世界の販売台数の20%近くを占めます販売台数が増えていない、北米、西欧、日本とは対照的ですね。

先進国以外の発展途上国では、販売台数は右肩上がりで増え続けています。

18年と19年は、前年比でマイナス成長になりました。これは、中国経済の鈍化と米中貿易摩擦の影響です。しかしながら、20年以降は中華圏を中心に再び力強く成長します23年には、販売台数は初の1億台に達する見込みだと言います。

では、世界のEV市場はどれくらい大きいのでしょうか?

注目2:中国のEV市場が世界の57%を占める?

環境対策の需要が高まり、世界的にもEV車は増え続けています。

EV市場が最も大きいのは中国で70万台、2番手は米国で22万台、3番手はノルウェーで4.6万台と続きます。EV市場が大きい国ほど、政府の補助金も大きい事が分かりますね。EV市場は、補助金なしには成り立たない市場でもあります。

中国の19年のEV販売台車数は97万台です(参考:2019年の新エネルギー車販売台数は4.0%減)。全ての販売台車数は2576万台なので、全体の3.7%にしか過ぎません。

急速に普及してるように見えるEV市場だが、実態としてはまだまだ小さいですね。また、政府の補助金がなくなれば、普及しない可能性もあります。

では、中国のEV車はどれくらいのペースで進んでいるのでしょうか?

注目3:19年の新エネ販売台数は120万台?

参考:2019年の新エネルギー車販売台数は4.0%減

中国の新エネルギー車販売台数の推移です。

19年の販売台数は前年比4%減で120.6万台です。19年は経済減速でマイナスに転じるも、高い成長率で市場が拡大していますね。

20年は再び2桁成長で拡大する見込みです。20年9月の新車販売台数は12.8%増、EV車やハイブリッド車を含む新エネルギー車は前年比67.7%増です(参考:9月の自動車販売、6カ月連続で増加)。

販売台数が急増したのは、20年に終了予定だった補助金が22年まで延長されるからです。また、補助金は徐々に縮小される事も販売増を促しています。支給額は前年比で20年に10%、21年に20%、22年に30%と削減されます(参考:新エネ車補助金は2022年まで延長)。

先進国がコロナ以前の水準に戻る前に、中国は前年より力強く成長しています。

参考:中国新車販売、回復鮮明 日米欧、低迷続

では、ニオの四半期毎の売上高推移を見てみましょう。

注目4:20年2Qは前年比で146%も拡大?

NIOの四半期毎の売上高と成長率の推移です。

EV車は18年までは高い成長率で市場が拡大していました。しかしながら、19年の中国経済減速と補助金の廃止で、19年は期待するよりも伸びていません。また、20年1Qはコロナの影響で前年比−15%でしたね

しかしながら、3月以降の中国の自動車販売台数は好調です。

補助金が22年に延長された事で、EV車の販売台数も大きく上昇しています。その結果、20年2Qのニオの売上高は前年比+146%で伸びています3Q、4Qも同様に売上高が拡大する可能性が高いですね。

投資家はニオ株を購入するべきか?

ニオ株に投資すべきでない理由は...
  1. 販売台数は拡大傾向にあるも、損失額は売上の1.4倍もある
  2. 18〜20年の通期は、売上以上に営業損失額が大きい
  3. 20年は利益が改善するも、営業利益率は−132%である
  4. 営業CFもフリーCFも年々拡大し、改善傾向にない
  5. 中国の補助金は最大110万円、支援なしに成り立たない
  6. 22年延長されるも、1年ごとに補助金は10%減額される
  7. 20年の販売台数が最も多く、以降は縮小する事が予想できる

中国のEV市場は最も大きく、世界の57%を占めています。政府の補助金が後押し、新エネルギー車市場は、わずか5年で16倍にも拡大しています。補助金も延長された事で、21年も22年も力強く拡大する事が予想できます。

しかしながら、個人的にはニオは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、売上高は順調に拡大しているが、損失額があまりにも大きいからです。19年度の営業損失は売上高の1.4倍にも及び、営業利益率は−141%です営業CFの損失額は年々上昇し、フリーCFの赤字幅も拡大しています。

もちろん、EV車の新興企業であるニオは、巨額な設備投資が必要ですね。10年単位で黒字化を目標にしています。しかしながら、EV市場は政府の補助金なしに成り立たない事を考えると、楽観的にはなれません。

順調に拡大を続ける中国市場でも、EV車の販売台数は全体の3.7%ですまだまだ伸び代が大きいともいえるが、政府の支援金なしには生きていけない軟弱な市場とも取れます。

政府は補助金を年々減額するよう設計しました。前年比で20年に10%、21年に20%、22年に30%と削減されます。つまりは、20年が最も販売数が伸びる年で、以降は徐々に縮小する事が予測できますね

まとめ:ニオ(NIO)の四半期決算は?

ニオ株の特徴は...
  1. 14年に設立、電気自動車を開発する新興自動車企業
  2. 中国版のテスラと呼ばれ、EV車に特化した会社である
  3. 中国は世界1位のEV大国で、世界市場の57%を占める
  4. 中国の補助金は最大で110万円、22年に延長された
  5. 販売台数は拡大傾向にあるも、損失額は売上の1.4倍もある
  6. 18〜20年の通期は、売上以上に営業損失額が大きい
  7. 20年は利益が改善するも、営業利益率は−132%である

個人的には、ニオは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、売上高は順調に拡大しているが、損失額があまりにも大きいからです。19年度の営業損失は売上高の1.4倍にも及び、営業利益率は−141%です営業CFの損失額は年々上昇し、フリーCFの赤字幅も拡大しています。

中国政府が期待するよりも、中国市場でEV車の普及は進んでいません。

中国でEVの販売台数は、全体の3.7%にしか過ぎません。補助金が22年に延長されたのも、期待するよりも伸びてないからです。補助金は毎年10%ずつ減るため、20年の販売台数が最も多く、以降は徐々に縮小する事が予想できますね。

2年後も黒字化できないため、政府の支援なしには生き残れないと思っています。

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