YYの四半期決算|ライブ配信で急成長するも利益率は3.6%だけ

ライブコマースやライブストリーミングという新しい市場が誕生し、中国ではインフルエンサービジネスが日本以上にブーム化しています。YY(NASDAQ:YY、HKG:なし)は、中国のライブ配信市場の拡大と共に、急激に売上高を伸ばしてきた会社です

  • 「売上高は9年で200倍に拡大だが、PERは23倍と低い…」
  • 「27年に米国GDPを超えるなら、間違いなく中国株は買いだ…」
  • 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」

中国のライブストリーミング市場が急速に拡大する中で、YYも市場と共に売上高を伸ばしてきました。商品プロモーションのライブコマースは新しく誕生した市場で、19年には成長率226%、20年は111%と新興市場独特の高い成長率です。

ライブコマースやライブ配信市場が盛り上げれば、YYの売上高もさらに加速する可能性が高いですね。しかしながら、個人的にはYY株に投資したいと思いません

なぜならば、ライブストリーミング市場は競争が激しく、安定して成長するのが難しい業界だからです。中国市場では既に数百社が参入し、ライブ事業の戦国時代と化しています。売上高を爆発的に成長させているYYだが営業利益率は年々低下し、19年は3.6%まで急落しています。

勝ち組と負け組の淘汰が進んでいるライブ事業だが、最終的には10億人を超えるプラットフォームを持つアリババ とテンセントが市場を独占すると思っています。また、中国当局の規制リスクもあり、PERが割安でも安心して投資できる銘柄ではありません

YYの投資判断したい人向け
  1. YYの4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. YYの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. PERは22倍と割安でも、投資すべきでない理由は?

YY(YY)の10年間の四半期決算は?

YYの過去四半期の決算を紹介します。

20年1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:71.4億元(前年比+49%)
  2.  Live streaming:67.5億ドル(+50%)
  3.  Others:3.9億ドル(+33%)
  4. 営業利益:1.86億元(−61%
  5. 純利益:4.86億元(−85%
  6. 1株当たり利益:4.49元(−90%)

20年2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:58.4億元(前年比+36
  2.  Live streaming:56.0億ドル(+40%
  3.  Others:2.3億ドル(−19%)
  4. 営業利益:0.95億元(22倍
  5. 純利益:69.5億元(−38%
  6. 1株当たり利益:7.39元(−0.28元)

YYはライブ動画を配信する中国のプラットフォーム企業です。2010年にライブ動画配信サイトYY.COMを立ち上げ、YY教育、YY娯楽、YY音楽とサービスを横展開しています。また、傘下にはゲーム実況を主体としたライブ動画配信サービスHUYAもあります。

売上高ベースでは、ライブ動画配信を提供する会社の中でもトップクラスです。

20年2Qの売上高は36%増で58.4億元、営業利益は22倍の0.95億元でした。ライブ配信はコロナ特需を受ける銘柄で、1Qと共に高い成長率でしたね。しかしながら、営業利益率は1.6%と低く、事業的にはほとんど儲かっていません。

20年3Q決算(2021年1月末)

2021年1月末に公開予定。

では、YYの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか。

YY(YY)の10年間の損益計算書は?

YYは、2012年に11ドルでNasdaqに上場しています。一時期は低迷するも順調に株価は上昇し、18年には最高値138ドルを付けています。その後も再び株価は低迷し、コロナ後の20年10月は91ドル前後で推移していますね。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は爆発的に増加している事が分かりますね。19年の売上高は255億元もあり、9年前と比較して20倍にも増えていますしかしながら、売上高とは対照的に営業利益率は下落傾向にあります。19年の営業利益率は3.6%だけですね

ライブ配信市場は急速に拡大しているが、ライバル企業が多数参入し競争が激しい市場です。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は、どちらも上昇傾向にあります。20年にEPSが大きく上昇しているのは、40億ドルでバイドゥにライブ配信プラットフォームを売却したからです。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のCFを見ると、営業CFとフリーCF(営業CF−投資CF)が順調に成長させてきた事が分かります。しかしながら、18年以降になると、営業CFの伸びが鈍化しています。営業CFが伸びない理由は、近年ライブ配信市場が急拡大した事で、新規参入者が大量に増えたからだと予想できます

ライブ配信事業はライバル企業が多く、全体的に儲かりにくいビジネスでもあります。ただし、巨額の設備投資を必要とせず、収益化しやすいビジネスでもありますね。

では、私たち投資家はYY株にどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

YY(YY)に投資する上で注目ポイントは?

YYに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。YYのアプリは主に個人のライブストリーミングを配信しています。若い中国人女性が歌ったり踊ったり日常を配信し、男性が応援のデジタルギフトを送ります。YYはプラットフォームを提供し、ギフトの手数料を得ています。

注目1:ネット利用者の62%がライブ配信を視聴?

参考:中国におけるライブストリーミングの動向 

EC先進国の中国では、ライブコマースの市場規模が年々拡大しています。

2020年3月のライブストリーミングの利用者は5.59億人、ネット利用者のうち62%が利用している事になります。また、最近の傾向としては、ゲーム実況やスポーツ、音楽だけではなく、アリババを中心にEコマースのライブが増えていますね。

ライブコマースの利用者は2.6億人と、ゲーム実況やスピーツ観戦のライブよりも多いです。ライブコマース市場が爆発的に拡大し、新規参入する企業が数百社以上に増えています。

参考:Momoの四半期決算|ライブコマース事業は前年比17%も減少

注目2:人気ライブ配信プラットフォームサービス7社とは?

サービス名 会社名 ライブ概要 利用者
1位 Taobaoライブ アリババ 商品プロモーション ユーザー数は8億人
2位 TikTok 北京微播视界 ダンス配信、商品販売 ユーザー数は5億人
3位 KuaiSho 北京快手科技 ライブ配信、商品販売 ユーザー数は7億人
4位 REDライブ 行吟信息科技 トレンド、ファッション、メイクアップコンテンツ ユーザー数は3億人
5位 DOUYU 武汉斗鱼网络科技 ゲーム実況やエンタメ ライブユーザー数は1千万人
6位 bilibiliライブ 哔哩哔哩 ゲーム実況、アニメ情報配信、コスプレ ユーザー数は3億人
7位 微信ライブ テンセント 商品プロモーション Wechatユーザー数は11億

参考:【最新】中国ライブ配信サービス7選

中国ではライブ配信のプラットフォームは多岐に渡ります。

日本よりもインフルエンサーによるマーケティングが進み、ライブ配信を活用する事で企業の商品をプロモーションする個人が大勢います。商品販売に特化した「ライブコマース」の市場規模は、9610億元で成長率は111%と高いです

今後も高い成長率を維持するのは間違いないですね。しかしながら、すでに数百社以上が参入し競合社も多く、ライブストリーミングの戦国時代となっています

そのため、特定の企業が高い収益を維持するのは難しいとも言えます。新興企業よりも、巨大なプラットフォームを持つアリババやテンセントの方が有利だと言えますね。

では、YYの事業内容やビジネスはどうでしょうか?

注目3:アクティブユーザー数は2855万人まで拡大?

参考:中国のライブストリーミング大手 YY incの課金ユーザ数

ライブ動画を配信するYYの業績は好調だと言えます。

YYは2010年にライブ動画配信サイトYY.COMを立ち上げました。その後、YY教育、YY娯楽、YY音楽などのサービスも次々とリリースしています。また、傘下にはゲーム実況を主体としたライブ動画配信サービスHUYAもあります。

19年3月の月間アクティブユーザー数(MAU)は、2855万人まで増加しています

また、課金ユーザーの数も順調に増えていますね。ライブストリーミングの課金ユーザーは18年12月時点で890万人、Huyaは480万人まで増加しています。また、投げ銭と言われる応援用のデジタルギフトの収益も向上ですね。

しかしながら、ライブストリーミング系は、中国当局の規制が厳しい点にも注意が必要です。中国当局はサイバースペースの健全化を目的とする規制を行っています。2017年には73社ものライブストリーミング配信社が閉鎖されましたね。

ライブ配信のYYやMomoの業績が好調でも、PERが割安に放置されているのは、規制リスクがあるからです。

投資家はYY株を購入するべきか?

YY株に投資すべきでない理由は...
  1. 売上高は10年で200倍に拡大するも、営業利益率は低い
  2. 最大で29%だった営業利益率は、19年には3.6%まで急落
  3. 数百社以上が参入し、18年以降は営業CFが伸びていない
  4. ライブストリーミング市場は競争が激しく、生き残るのが難しい
  5. 巨大プラットフォーマーである、アリババとテンセントが有利

中国のライブストリーミング市場が急速に拡大する中で、YYも市場と共に売上高を伸ばしてきました。商品プロモーションのライブコマースは新しく誕生した市場で、19年には成長率226%、20年は111%も伸びています

ライブストリーミング市場が盛り上げれば、YYの売上高も急拡大する可能性が高いですね。しかしながら、個人的にはYY株に投資したいと思いません

なぜならば、ライブストリーミング市場は競争が激しく、安定して成長するのが難しい業界だからです。中国市場では既に数百社が参入し、ライブ事業の戦国時代と化しています。売上高を爆発的に成長させているYYだが営業利益率は年々低下し、19年は3.6%まで急落しています。

勝ち組と負け組の淘汰が進んでいるライブ事業だが、最終的には10億人を超えるプラットフォームを持つアリババ とテンセントが市場を独占すると思っています。

まとめ:YY(YY)の四半期決算は?

YY株の特徴は...
  1. 2010年に設立、ライブ動画を配信する中国の新興企業
  2. 動画配信サイト、YY教育、YY娯楽、YY音楽のサービスを展開
  3. ゲーム実況を主体としたライブ動画配信サービスHUYAも持つ
  4. 月間アクティブユーザー数は、3千万人近いユーザーがいる
  5. 売上高は200倍に成長するも、営業利益率は3.6%と低い
  6. ライブストリーミング市場は競争が激しく、生き残るのが難しい
  7. 巨大プラットフォーマーである、アリババとテンセントが有利

個人的には、YY株は長期で投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、ライブストリーミング市場は競争が激しく、安定して成長するのが難しい業界だからです。中国市場では既に数百社が参入し、ライブ事業の戦国時代と化しています。売上高を爆発的に成長させているYYだが営業利益率は年々低下し、19年は3.6%まで急落しています。

勝ち組と負け組の淘汰が進んでいるライブ事業だが、最終的には10億人を超えるプラットフォームを持つアリババ とテンセントが市場を独占すると思っています。また、中国当局の規制リスクもあり、PERが割安でも安心して投資できる銘柄でもないですね。

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