Momoの四半期決算|ライブコマース事業は前年比17%も減少

ライブコマースという新しい市場が誕生し、中国本土ではブーム化しています。Momo(NASDAQ:MOMO、HKG:なし)は、中国のライブコマースで急激に売上高を伸ばしてきた会社です。しかしながら、中国当局の規制リスクもあり、PERは7倍と割安に放置されています

  • 「ライブコマースブームなのに、MomoのPERは7倍で放置されている…」
  • 「27年に米国GDPを超えるなら、間違いなく中国株は買いだ…」
  • 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」

中国のライブコマース市場が急速に拡大する中で、Momoも市場と共に売上高を伸ばしてきました。ライブコマースは新しく誕生した市場で、19年には成長率226%、20年は111%も伸びています。また、18年に出会い系アプリを買収し、Momoは経営の多角化にも成功しています。

しかしながら、個人的にはMomoは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、ライブ事業の売上高は縮小傾向にあり、20年にはユーザー数も減少を始めたからです。急速に市場を拡大しているライブコマース市場はライバル企業も多く、シェアを維持するのは難しくありません。アリババやテンセントなどの巨大プラットフォーマーの方が有利ですよね。

また、ライブコマースや出会い系は、中国当局の規制が厳しい事も不安材料ですMomoのPERは7倍と割安に放置されているが、常に中国当局の規制リスクがあると言えます。ただし、営業利益率は20%を超える優良企業なのは間違いありません。状況が変われば投資したい銘柄でもあります。

Momoの投資判断したい人向け
  1. Momoの4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. Momoの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. PER7倍のバリュー優良企業でも、投資するべきでない理由は?

Momo(MOMO)の四半期決算は?

Momoの四半期決算を紹介します。

20年1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:35.94億元(前年比−4%)
  2.  Live video service:23.32億元(−14%)
  3.  Value-added service:11.75億元(+30%
  4.  Mobile marketing:0.57億元(−29%)
  5.  Mobile games:0.12億元(−68%)
  6.  Other services:0.16億元(+66%
  7. 営業利益:5.94億元(+54%
  8. 純利益:5.37億元(+87%
  9. 1株当たり利益:1.23元(+80%

20年2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:38.68億元(前年比−7%)
  2.  Live video service:26.02億元(−17%)
  3.  Value-added service:12.04億元(+27%
  4.  Mobile marketing:0.37億元(−52%)
  5.  Mobile games:0.11億元(−51%)
  6.  Other services:0.11億元(2.35倍
  7. 営業利益:8.12億元(−13%
  8. 純利益:4.56億元(−38%
  9. 1株当たり利益:1.05元(−38%)

Momoは中国でライブコマース、出会い系アプリを運営するSNS企業です。月間アクティブユーザー数は1億人を超え、ライブコマース市場の拡大と共に急成長しています。

20年2Qの売上高は前年比7%減で38.68億元、営業利益は13%減で8.12億元です。主力のライブ事業の売上高は減少するも、代わりに付加価値サービス(Value-added service)が伸びています。付加価値サービスは、出会い系の有料会員、バーチャルギフト収入が含まれます。

20年3Q決算(2021年1月)

2020年1月に公開予定。

では、Momoの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか。

Momo(MOMO)の10年間の損益計算書は?

Momoは2015年に15ドルでナスダック市場に上場しています。その後は、売上高の上昇と共に株価も伸び、18年に最高値53ドルを付けています。しかしながら、18年以降は株価が低迷し、コロナ後の20年10月は14ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、上場以来急激に売上高を伸ばしている事が分かりますね。売上高が急激に上昇する中でも、営業利益率は常に20%以上でしっかりと利益を上げています。ただし、20年に入ってからは、主力のライブ事業が伸び悩み売上高は減少していますね。1

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、緩やかに上昇傾向にあります。対して、EPS(1株あたり純利益)も上昇傾向にあるものの、18年以降はあまり伸びていません。近年は、BPSもEPSも成長が鈍化傾向にあると言えますね

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のCFを見ると、営業CFもフリーCF(営業CF−投資CF)も順調に拡大しています。ライブ事業、出会い系アプリは投資CFが少なく、営業CFで稼いだ現金はそのまま残りますね。ただし、20年(TTM)の営業CFは伸びていないですね

急速に減速したMomoの業績は、21年以降に回復できるかに注目したいですねでは、私たち投資家はMomo株をどのように投資判断すれば良いのでしょうか?

Momoに投資する上で注目ポイントは?

Momoに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。中国ではライブコマースという販売手法が流行しています。Momoは、ライブストリーミングとマッチングアプリで事業拡大した会社です。月間アクティブユーザー数は、2019年時点で1.14億人です

注目1:ライブコマースの市場規模は前年比111%?

参考:市場規模6.4兆円!中国はライブコマースの超先進国!!

中国では、ライブコマースという販売手法がブーム化しています。

ライブコマースの市場規模は、9610億元で成長率は111%と高いです他の先進国にない新しい新興市場で前年比は鈍化するも、それでも高い成長率を維持しますね。すでに数百社以上が参入し競合社も多く、ライブストリーミングの戦国時代となっています。

ライブコマースとは、リアルタイムでライブ配信しながら消費者に購入を勧める販売方法ですね。

従来のTVやネット通販と違うのは、ライブ配信者も一般ユーザーである事です中国ではインフルエンサーを網紅(ワンホン)と呼び、Youtubeなどのプラットフォームを利用して商品を販売します。ライブコマースが流行る理由は、中国には偽物や過大商品が多いからです。

そのため、信頼できる情報を配信するワンホンに人気が集まります。では、ライブコマースを配信する主要プラットフォームは何があるのでしょうか?

注目2:ライブコマースの主要プラットフォーマーは?

人向け
  1. タオバオ:ユーザーは5億人でライブ配信ユーザーは2万人
  2. 京東:ユーザー数は3.62億人
  3. 拼多多(ピンドゥドゥ):年間アクティブユーザー数は6.28億人
  4. 抖音(TikTok):中国国内だけの月間アクティブユーザー数は5億人
  5. 快手(クァイショウ):登録ユーザー数は7億人
  6. 花椒(ホアジャオ):アクティブユーザー数は2600万人

参考:2020年中国ライブコマースプラットフォーム

ライブコマースは競争が激しく、たくさんの企業が参入しています。

中国を代表する最大のプラットフォームは、アリババが運営するタオバオ(淘宝直播)です。ライブコマース市場のシェア1位で、ユーザー数は5億人、ライブを配信するユーザーは2万人もいます

タオバオのライブコマースを通じた商品取引額は2000億元(3兆円)、前年度よりも2倍の成長率です16年にライブをスタートして以降、3年連続で50%以上の成長率を誇ります。また、アリババの独身の日(シングルデー)の取引額は200億元、独身の日の10%に当たる金額です

では、Momoの事業別の売上高はどのようになっているのでしょうか?

注目3:ライブコマースが売上高の64%を占める?

参考:中国版TinderのTantanを買収したライブストリーミング

Momoの事業別売上高の推移です。

事業別売上高の推移を見ると、16年以降はライブストリーミングの波に乗る事で売上高を拡大している事が分かります18年以降はマッチングアプリである中国版Tinderを買収した事で、Value-added(付加価値サービス)事業の売上高も伸ばしています。

付加価値サービス事業は、有料会員とバーチャルギフト収入です。

近年の売上高の傾向を見ると、Live事業の売上高が減少する中で、Valu-addedの売上高が増えていますLive事業はプラットファーマーの競争が激しく、以前よりも収益化が難しいのかもしれません。マッチングアプリに参入した事で、経営の多角化に成功しています。

Momoは自社をモバイルSNSプラットフォームと定義しています。つまりは、ソーシャルメディアの会社で幅広く事業をしていくという意味ですね

では、Momoを利用するユーザーはどれくらいいるのでしょうか?

注目4:月間アクティブユーザー数は1.14億人いる?

参考:Number of monthly active users of Chinese social app Momo

Momoの月間アクティブユーザー数は、2019年時点で1.14億人まで増えています。

しかしながら、順調に増加しているユーザー数だが、近年は成長率が鈍化傾向にありますね。20年Q2では、ユーザー数は前年比で6.8%も減少しています(参考:Dating app Momo revenues down 6.8% in Q2 2020)。

急激に市場が拡大しているライブストリーミングは、数百社以上が新規参入している領域です。そのため、Momoのユーザーは別のプラットフォームに奪われている可能性もありますね

また、ライブストリーミングや出会い系は、中国当局の規制も厳しいです中国当局はサイバースペースの健全化を目的とする規制を行っています。2017年には73社ものライブストリーミング配信社が閉鎖されましたね。

Momoの業績が好調でもPERが7倍と低いのは、当局の規制を受けるリスクが高い銘柄だからです。これは、Momoだけではなく他のプラットフォームについても同様のリスクがあります。

投資家はMomo株を購入するべきか?

Momo株に投資すべきでない理由は...
  1. 売上高は急拡大しているが、19年以降は大きく減速している
  2. 売上高は減少傾向にあるが、依然として営業利益率は20%を超える
  3. 18年以降は、営業CFとフリーCFは伸びていない
  4. 主力であるライブコマース事業の売上高が減少している
  5. 20年には、月間アクティブユーザー数が6%も減少した
  6. ライブコマースは競合社が多く、収益を維持するのは難しい
  7. ライブコマース、出会い系は中国当局の規制リスクが高い

中国のライブコマース市場が急速に拡大する中で、Momoも市場と共に売上高を伸ばしてきました。ライブコマースは新しく誕生した市場で、19年には成長率226%、20年は111%も伸びています。また、18年に出会い系アプリを買収し、Momoは経営の多角化にも成功しています。

しかしながら、個人的にはMomoは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、ライブ事業の売上高は縮小傾向にあり、20年にはユーザー数も減少を始めたからです。急速に市場を拡大しているライブコマース市場はライバル企業も多く、シェアを維持するのは難しくありません。アリババやテンセントなどの巨大プラットフォーマーの方が有利ですよね。

また、ライブコマースや出会い系は、中国当局の規制が厳しい事も不安材料ですMomoのPERは7倍と割安に放置されているが、常に中国当局の規制リスクがあると言えます。

まとめ:モモ(MOMO)の四半期決算は?

Momo株の特徴は...
  1. 2011年に設立、ライブストリーミングで拡大した新興企業
  2. 18年に中国版Tinderを買収し、出会い系アプリも運営する
  3. 月間アクティブユーザー数は1.14億人いるが、20年は減少した
  4. 売上高は急激に拡大したが、20年に大きく減速している
  5. 売上高は減速するも、営業利益は20%以上を維持している
  6. ライブコマース事業は競争が激しく、収益を維持するのが難しい

個人的にはMomoは投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、ライブ事業の売上高は縮小傾向にあり、20年にはユーザー数も減少を始めたからです。急速に市場を拡大しているライブコマース市場はライバル企業も多く、シェアを維持するのは難しくありません。アリババやテンセントなどの巨大プラットフォーマーの方が有利ですよね。

また、ライブコマースや出会い系は、中国当局の規制が厳しい事も不安材料ですMomoのPERは7倍と割安に放置されているが、常に中国当局の規制リスクがあると言えます。ただし、営業利益率は20%を超える優良企業なのは間違いありません。状況が変われば投資したい銘柄でもあります。

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