ネットイースの四半期決算|中国2位のゲーム会社だが低迷?

ネットイース(NYSE:NTES、HKG:09999)は、オンラインゲームを開発する中国企業です。急拡大した中国のゲーム市場に支えれて、中国2位、世界7位のゲーム会社に急成長しましたしかしながら、米国と中国との対立もあり、世界中の投資家に敬遠されてる株でもあります。

  • 「中国で2位のゲーム会社なのに、PERは13倍と割安…」
  • 「モバイル向けゲーム市場は、年率26%の超成長産業だ…」
  • 「米中対立や反資本主義など、中国株に投資するのはリスクが高い...」

モバイル向けのゲーム産業は、年率26%で拡大する超成長産業ですね。中国国内のゲーム市場と共に急成長し、ネットイースは世界で7番目のゲーム会社にまで成長しました。世界のゲーム産業は拡大を続ける一方なので、今後も期待できそうな銘柄ですね。

しかしながら、現時点ではネットイース株には投資したいと思いません。

なぜならば、主力であるゲーム事業の成長率が、18年以前と比較して鈍化傾向にあるからです20年2Qは前年比で25%と、回復基調にあるように見えます。しかしながら、コロナの恩恵を受けて一時的に上昇しているだけかもしれません。

中国のゲーム市場は、かつてのように急激に成長するのが難しいです。なぜならば、中国全土にネットとモバイルが行き渡り、ボーナスステージが終了したからですそのため、これからは海外市場を開拓するか、もしくは成長率が高い新規事業を作る必要があります。

ゲーム業界最大手のテンセント比較して、ネットイースは事業を多角化していないですね。ネットイースが優良企業なのは間違いないが、ライバル企業のテンセント比較すると劣ります。

ネットイースの投資判断したい人向け
  1. ネットイースの4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. ネットイースの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. アリババやテンセントと比較して、優位性が劣る理由は?

ネットイース(NTES)の四半期決算は?

ネットイースの四半期決算を紹介します。

20年1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:170.6億元(前年比+18%
  2.  Online game services:135.1億元(+14%
  3.  Youdao:5.4億元(2.4倍
  4.  Innovative businesses and others:30.0億元(+27%
  5. 営業利益:44.8億元(+19%
  6. 純利益:35.5億元(+49%
  7. 1株当たり利益:1.10元(+48%

20年2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:181.8億元(前年比+25%
  2.  Online game services:138.2億元(+20%)
  3.  Youdao:6.2億元(+93%)
  4.  Innovative businesses and others:37.3億元(+38%)
  5. 営業利益:41.6億元(+18%
  6. 純利益:45.3億元(+47%
  7. 1株当たり利益:1.40元(+34%

ネットイースは中国市場で2位、世界で8位のオンラインゲーム会社です。オンラインゲーム以外には、検索ポータルサイトの運営や、以前は越境ECサイトも運営していました。かつて、シェア1位の越境ECは、ECコマースのアリババに売却しています。

20年2Qの売上高は25%増で181.8億元、営業利益は18%増で41.6億元です

1Qよりも2Qは力強く回復し、コロナで巣篭もりの恩恵を受けたと言えますね。営業利益率も22%と高い水準を維持しています。

20年3Q決算(2020年10月末)

2020年10月に公開予定。

では、ネットイースの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか

ネットイース(NTES)の10年間の損益計算書は?

ネットイースは、2000年に0.6ドルでNYSEに上場しています。株価は右肩上がりで上昇を続け、17年に高値64ドルを付けていますね。その後は、中国の景気後退で株価は低迷するも、コロナの恩恵を受けて新高値の100ドル前後で推移しています。

では、ネットイースの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間のネットイースの決算書を見ると、順調に拡大している事が分かります。19年に売上高が落ち込んだ理由は、シェア1位である越境ECのサイトをアリババに売却したからです。この事業の売上高を考慮すると、19年も20年も売上高は拡大傾向にあります

また、営業利益率も22.8%と高い水準で安定している事が分かりますね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)もEPS(1株あたり純利益)も、順調に推移している事が分かります。ただし、19年と20年(TTM)に、大きくEPSが増えたのはECサイトを売却した事で純利益が一時的に増えているからです。

21年以降の動向も注視する必要がありますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間の営業CFも、フリーCF(営業CF−投資CF)も安定して収益を得ている事が分かります。ただし、17年前後は営業CFが若干低迷しています。中国の景気後退とゲーム市場の飽和で、以前ほどの勢いはありません。

ただし、オンラインゲームは投資CFが少なく、優良ビジネスなのは間違い無いですね。では、私たち投資家はテンセント株をどのように判断したら良いのでしょうか?

ネットイースに投資する上で注目ポイントは?

ネットイースに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。

注目1:ネットイースの売上高は76%を占める?

事業別 19Q2 20Q1 20Q2 前年比 割合
ゲーム事業 114 135 138 +20% 76%
検索エンジン 3 5 6 +93% 6%
ハイテク投資 26 30 37 +38% 37%
合計 144 170 181 +25%

ネットイースは、オンラインゲーム事業の売上高が全体の76%を占めます。

オンラインゲーム事業の売上高は、前年比で比較すると大きくはありません。例えば、テンセントのゲーム事業は、コロナの巣籠もりの恩恵を受けて56%も拡大していますネットイースのゲーム事業は、若干低迷気味だと言えますね。

ネットイースは、「Youdao」と呼ばれる検索ポータルサイトも運営しています。前年比で93%と高い成長率だが、中国国内でトップ5社にも入っていないですね。バイドゥやグーグルと競合する分野なので、成功するのは難しそうです。

「Innovative businesses(ハイテク投資)」の割合は37%です。

ネットイースは、以前は「Koala」と呼ばれる越境ECも運営していました。越境ECはアリババを抑えて業界トップだったが、2019年にアリババに売却しています。

注目2:売上高62億ドルで世界8位のゲームメーカー?

参考:【2020最新版】売上が多い世界のゲーム企業ランキング

ゲーム企業の売上高ランキングの1位は、中国のテンセントで197億ドルです意外と知られてない事実だが、ゲーム業界では日本とアメリカは既に中国に抜かれています。そして、ネットイースは売上高62億ドルで7位に位置しています

中国のゲーム企業が好調な理由は、モバイル向けがアジア地域で好調だからです。中国やアジア諸国では、高価なPCやゲーム機器が購入できないからですね。

では、世界のゲーム産業はどのように拡大しているのでしょうか?

注目3:世界ゲームマーケットは年率11%で拡大?

参考:Newzoo:2018年の世界ゲーム市場は1379億ドル

世界のゲーム産業は、年率11%で拡大しています。

そして、最も成長率が高いのはモバイル向けで26%ですね。モバイル向けは、ゲーム業界全体で50%のシェアを獲得しました。アジアの人口は40億人を超える上に経済成長しているため、今後もモバイル向けの市場が拡大する可能性は高いですね。

2021年には、ゲーム産業は1800億ドルに到達する見込みですモバイル向けは1064億ドルを見込んでいます。

注目4:ゲーム市場はアメリカと中国で48%を占める?

参考:The Global Games Market Will Generate $152.1 Billion in 2019

ゲーム市場は、アジア太平洋諸国が最も多く全体の47%を占めます。

アジアや太平洋は貧困地域も多く、パソコンやゲーム機器ではなくモバイル向けの人気が高いですね。また、ゲーム市場はアメリカと中国で世界の48%を占めます両国とも市場規模は同程度で、365億ドルの規模ですね。

中国国内のゲーム市場は、もう既にボーナス市場ではないと言われています。なぜならば、国民の大半がネットに繋がり、モバイル端末を手にするようになったからです。そのため、ネットイースが今以上に業績を拡大するには、北米などの海外市場も攻略する必要がありますね

では、ネットイースの売上高はどのように推移しているのでしょうか?

注目5:コロナ危機でも年率22%で拡大してる?

ネットイースの四半期毎の売上高の推移です。

ネットイースは順調に売上高を拡大していると言えますね。しかしながら、16年以前の50%を超える高い成長率と比較すると、近年は鈍化傾向にあると言えますねこれは、中国国内のネットやスマホ環境が、全国民に広く行き渡り一巡したからです。

かつてのボーナスステージは、もう見込めないと言うことです19年4Qには、成長率が3%まで落ち込んでいますね。20年1Qと2Qは、コロナによる巣籠もりの恩恵で拡大したと言えそうです。

ネットイースが再び成長軌道に乗るには、先行投資した領域で成功するか、もしくは海外のゲーム市場でも成功する必要があります。

投資家はネットイース株を購入するべきか?

ネットイース株に投資すべきでない理由は...
  1. 売上高は拡大してるが、19年以降は鈍化傾向にある
  2. 高い営業利益率22%だが、主力事業の伸びが小さい
  3. ゲーム産業は、モバイルが行き渡り若干の飽和状態にある
  4. テンセントと比較すると、事業に分散投資できていない
  5. ゲーム業界は競争が激しく、軌道に乗れるか分からない

モバイル向けのゲーム産業は、年率26%で拡大する超成長産業ですね。中国国内のゲーム市場と共に急成長し、ネットイースは世界で7番目のゲーム会社にまで成長しました。世界のゲーム産業は拡大を続ける一方なので、今後も期待できそうな銘柄ですね。

しかしながら、個人的にはネットイース株には投資したいとは思いません。

なぜならば、主力であるゲーム事業の成長率が、18年以前と比較して鈍化傾向にあるからです中国国内では、全国民がネットとモバイルを手にしたことで、ボーナスステージが終わったと言えますね。今以上に売上高を伸ばすには、海外市場を開拓するか、もしくは成長率が高い事業が必要です。

20年は再び20%台に戻したが、コロナの恩恵を受けているに過ぎません

ゲーム業界最大手であるテンセントと比較すると、ネットイースを悲観的に見てしまいますね。テンセントは世界1位のゲームメーカーだが、10億人を超えるSNSアプリ、金融事業、クラウド、AI医療、自動運転など事業を分散しています。

ネットイースも優良企業だが、テンセントと比較すると劣るのは間違いありません。

まとめ:ネットイース(NTES)の四半期決算は?

ネットイース株の特徴は...
  1. 1997年に事業を開始、世界で8位のゲーム会社である
  2. ゲーム事業以外にも、検索ポータルサイトも運営する
  3. 越境ECサイトも運営し、19年にアリババに売却した
  4. 売上高は拡大してるが、19年以降は鈍化傾向にある
  5. 高い営業利益率22%だが、主力事業の伸びが小さい
  6. ゲーム産業は、モバイルが行き渡り若干の飽和状態にある
  7. テンセントと比較すると、事業に分散投資できていない

モバイル向けのゲーム産業は、年率26%で拡大する超成長産業ですね。中国国内のゲーム市場と共に急成長し、ネットイースは世界で7番目のゲーム会社にまで成長しました。世界のゲーム産業は拡大を続ける一方なので、今後も期待できそうな銘柄ですね。

しかしながら、現時点ではネットイース株には投資したいと思いません。

なぜならば、主力であるゲーム事業の成長率が、18年以前と比較して鈍化傾向にあるからです20年2Qは前年比で25%と、回復基調にあるように見えます。しかしながら、コロナの恩恵を受けて一時的に上昇しているだけかもしれません。

中国のゲーム市場は、かつてのように急激に成長するのが難しいです。なぜならば、中国全土にネットとモバイルが行き渡り、ボーナスステージが終了したからですそのため、これからは海外市場を開拓するか、もしくは成長率が高い新規事業を作る必要があります。

ゲーム業界最大手のテンセント比較して、ネットイースは事業を多角化していないですね。ネットイースが優良企業なのは間違いないが、ライバル企業のテンセント比較すると劣ります。

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