サウスウェスト航空の四半期決算|自己資本は30%で安全?

コロナによる世界的な都市封鎖で、航空会社の株価は半分以下にまで暴落しました。しかしながら、コロナ危機が一時的な事象ならば、近い将来に株価を戻す可能性は高いですね。では、株価が暴落したサウスウェスト航空に投資しれば、私たち投資家は利益を得られるのでしょうか?

  • 「暴落した航空業界の株を買えば、経済回復後に利益を得られる…」
  • 「世界中の人々が活動を始めたら、株価は2倍になるはずだ…」
  • 「大手航空会社4社で、どの会社が1番安全に儲けられるだろうか…」

コロナは一時的な経済危機なので、いずれは暴落した航空会社の株価は回復する可能性が高いですね。航空業界の中で逆張りを選ぶならば、サウスウェスト航空会社1択になります

なぜならば、大手航空4社の中で健全な財務体質で、経営破綻や債務超過に陥る可能性が低いからです。業界最大手のアメリカン航空と2番手のデルタ航空は、債務超過の危機にあります。また、サウスウェスト航空は、国内線の割合が98%と高く、コロナ後の回復が最も早い事が予想できます

コロナから回復した後は、国内旅行が加熱する可能性が高いです。

実際に20年10月時点で、危機が過ぎた中国では国内旅行が前年比7〜8割の水準まで回復しています。日本もGo Toトラベルなどの政策で、徐々に国内旅行が回復しています。個人的な予想だが、海外旅行が抑制される事で21年に国内旅行がブームになると思っています。

そのため、財務が健全で国内線が多いサウスウェストは最も恩恵を受ける可能性が高いです。

サウスウェスト株の投資判断したい人向け
  1. サウスウェスト株の4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. サウスウェスト株の過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 大手航空会社4社の中で、最も安全に投資できる理由は?

サウスウェスト航空(LUV)の四半期決算は?

サウスウェスト航空の四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:42.34億ドル(前年比−18%
  2.  Passenger:38.45億ドル(−19%)
  3.  Freight:0.39億ドル(−8%)
  4.  Other:3.50億ドル(−4%)
  5. 営業利益:−1.1億ドル(前年度5.05億ドル
  6. 純利益:−0.94億ドル(前年度3.87億ドル
  7. 1株当たり利益:−0.18ドル(前年度0.7ドル)

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:10.08億ドル(前年比−83%
  2.  Passenger:7.04億ドル(−88%)
  3.  Freight:0.38億ドル(−14%)
  4.  Other:2.66億ドル(−30%)
  5. 営業利益:−11.27億ドル(前年度9.68億ドル
  6. 純利益:−9.15億ドル(前年度7.41億ドル
  7. 1株当たり利益:−1.63ドル(前年度1.37ドル)

サウスウェストは、1967年に創業した米国4番手の航空会社です。米国内と海外に2367路線を持ち、国内路線が2311路線を占めます。国際便は中米とカリブ諸国で56路線に止まります。人件費以外のコスト削減に力を入れていて、収益率は他社よりも高いです。

20年2Qの売上高は前年比83%減で10.08億ドル、営業利益率は−11.27億ドルです。コロナ危機で大きく業績を悪化させた業界のひとつですね。世界的なロックダウン の影響で、5月の旅客数前年比は5%未満で落ち込みました

第3Q決算(2020年9月30日)

第3Q決算の内容は...
  1. 売上高:17.93億ドル(前年比−68%
  2.  Passenger:14.54億ドル(−72%)
  3.  Freight:0.41億ドル(−2%)
  4.  Other:2.98億ドル(−18%)
  5. 営業利益:−14.11億ドル(前年度8.19億ドル
  6. 純利益:−11.57億ドル(前年度6.59億ドル
  7. 1株当たり利益:−1.96ドル(前年度1.23ドル)

第4Q決算(2021年2月)

2020年2月に公開予定。

では、サウスウェスト航空の売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

サウスウェスト航空の10年間の損益計算書は?

2008年のサウスウェスト航空の株価は15ドルでした。その後に、国内の景気が回復した事で株価は急上昇し、17年に最高値65ドルを付けています。それ以降は株価は伸び悩み、コロナ危機で20年10月は38ドル前後で推移しています。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は順調に増加している事が分かります。ただし、営業利益率は15年をピークに下降し、19年には13%まで落ち込みました。20年(TTM)はコロナ危機で落ち込み、営業利益率は1.5%まで急落しています

決算は20年後半もあるため、年度末は赤字で終わるかもしれないですね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

20年(TTM)を抜かすと、過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は、安定して推移していると言えます。EPSは15年をピークに若干減少するが、十分に高い数値だと言えますね。20年上半期では、EPSは赤字に陥らずにまだ耐えています

ただ、下半期を考慮すると赤字に陥りそうですね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

競争が激しい航空業界において、過去10年間フリーCF(営業CF−投資CF)は黒字に維持しています。また、20年(TTM)を除いて、一貫して上昇傾向にある点も高く評価できますね19年以降は、経営を効率化する事でフリーCFを維持している事が分かります。

では、私たち投資家はサウスウェスト株をどのように評価すれば良いのでしょうか?

サウスウェスト航空に投資する上で注目ポイントは?

サウスウェスト航空に投資する上で注目すべきポイントを紹介します。

注目1:世界8位、米国4位の大手航空会社である?

売上高ランキング
  1. アメリカン航空(米):430億ドル
  2. デルタ航空(米):421億ドル
  3. ユネイテッドコンチネンタル航空(米):415億ドル
  4. ルフトハンザ航空(独):383億ドル
  5. エールフランス-KLM(仏、蘭):291億ドル
  6. エミレーツ航空(UAE):279億ドル
  7. インターナショナルエアライズグループ(西、英):260億ドル
  8. サウスウエスト航空(米):212億ドル
  9. 中国南方航空(中):197億ドル
  10. ANAホールディングス航空(日):178億ドル

参考:【2018年】航空会社(エアライン)の売上ランキング世界&国内

2018年の航空会社の売上高ランキングです。

サウスウェスト航空の売上高は212億ドル、世界で8番手、米国内で4番手の航空会社です。サウスウェスト航空は、航空自由化政策や格安航空会社を買収する事で、路線網を少しずつ拡大してきました。徹底した人件費以外のコスト削減を行い、収益率は他社よりも高いです

1973年以来、米国の景気動向に左右されず黒字経営を続ける会社です。

サウスウエストの国際線は、中米、カリブ地方だけで、大半が米国内線になります。アメリカ国内線が2311路線に対して、国際線は56線だけです。そのため、コロナ危機で航空会社が影響を受けたが、サウスウエストが1番最初に業績を回復する可能性が高いです。

では、将来の航空業界はどのように成長するのでしょうか?

注目2:世界の航空旅客数は年率4.6%で拡大している?

参考:成田空港の現状と将来

成田空港における、世界の航空旅客輸送量の予測です。

世界の旅客者数は、年率4.6%の右肩上がりで上昇します。2036年には、アジアの旅客者数が最も多く年率5.5%で成長し6469億人まで増加します上昇率が大きい地域は、中東や中南米などの途上国ですね。世界全体でも、37年までに2倍のペースで拡大します。

コロナで旅客数が減少しても、一時的な事象だと言えますね。では、20年のコロナ危機で航空業界はどれほど影響を受けたのでしょうか

注目3:コロナで海外旅客者数は前年比2.9%に急落した?

2020年 4月 5月 6月 7月 8月
国際線 旅客者数 34,976 24,179 32,427 33,597 37,239
前年比 4.2% 2.9% 3.8% 3.7% 4.0%
国内線 旅客者数 270,468 155,018 562,738 836,529 961,337
前年比 8.8% 4.5% 17.6% 24.4% 23.7%

参考:ANAグループ実績(2020年7月)

サウスウェスト航空ではなく、日本のANAの旅客者数推移です。コロナ環境下では、日本も米国も同じように推移すると仮定しています。

国際線も国内線も、最も影響を受けたのは経済停止後の5月ですね。国際線が6月以降も低迷を続けるのに対し、国内線はいち早く回復している事が分かります米国でも同様です。デルタ航空CEOは、7月の国内線運航便数を5月の倍とする計画を示しています(参考:7月は現行より74%増便へ)。

コロナ環境下では、国際線よりも国内線の方が早く回復する事が見込めます。国内線が多いサウスウエスト航空は、7-9月期の決算で大きく回復しそうです。

では、サウスウエストの売上高はどれくらい影響を受けたのでしょうか?

注目4:サウスウェストの売上高は82.9%まで急落?

サウスウエスト航空の四半期毎の売上高推移です。

コロナ危機以前は、低成長ながらも安定して売上高を拡大してきた事が分かりますね。しかしながら、コロナ危機により、20年1Qの決算はマイナス17%、2Qはマイナス82%も落ち込んでいる事が分かりますコロナ以前の売上高に戻るには、少なくとも1年以上必要かもしれません。

しかしながら、財政破綻せずに売上高が回復するならば、私たち投資家は割安で株を購入できますね。では、サウスウエスト航空の財務状況はどうなっているのでしょうか?

注目5:自己資本比率は30%と最も安定している?

サウスウエスト航空の負債総額と自己資本比率です。

コロナ危機で業績が大きく悪化したが、財務状態はいたって健全だと言えます。債務総額は20年(TTM)に大きく上昇するも、自己資本比率は30%と高いです大手航空会社4社の中で、財務状況が最も安定しているのはサウスウェスト航空です。

大手4社のコロナ前と後の自己資本比率です。

  1. アメリカン航空(AAL):−0.2→−4.9(債務超過)
  2. デルタ航空(DAL):23→4%
  3. ユナイテッド航空(UAL):21→15%
  4. サウスウエスト航空(LUV):37→30%

アメリカン航空は19年の決算時点で債務超過にあります。デルタ航空は20年3Qの決算で債務超過に陥る可能性が高いですね。サウスウエスト航空は、ユナイテッド航空よりも自己資本が安定しています。

以上を考慮すると、安心して投資できるのはサウスウエスト航空だけです。

注目6:20年2Qは減配するも利回りは2.3%と高い?

サウスウエスト航空は、過去10年間で大きく増配してきました。

19年の配当性向は15%、配当金は0.7ドルです。10年比で70倍も増配し、19年の配当利回りは1.5%前後ですしかしながら、コロナ危機で20年(TTM)は減配に踏み切っています。業績が悪化したたため、配当利回り自体は2.3%と高いですね

業績に合わせて減配に踏み切っている点も評価できます。財務がしっかりしている上に、20年後半は業績が回復するため、減配の可能性は低そうです。

サウスウェスト航空株を購入するべきか?

サウスウェスト株に投資すべき理由は...
  1. 売上高は右肩上がりに上昇、営業利益率は13%以上と高い
  2. 20年に低迷するも、BPSとEPSは上昇傾向にある
  3. 大手航空会社4社の中で、最も堅実で収益率が高い
  4. 国内線が98%を占め、コロナから最も早く回復する
  5. フリーCFは安定し、過去10年で増加傾向にある
  6. コロナ環境下でも、自己資本比率は30%と最も高い

航空業界に逆張りで狙うならば、第一候補はサウスウェスト航空一択です。

なぜならば、アメリカ国内線の割合が98%を占め、コロナ後の回復が最も早い航空会社だからです20年3Qの決算では、大きく業績を回復させてくる事が予想できます。また、財務状態が大手4航空会社の中で、最も健全な事もプラス要因ですね。

個人的な予想だが、国際線が完全に回復するのは21年以降になると思いますしかしながら、国内線はかなり早い段階で回復するのではないかと思います。コロナ環境下では海外に行くハードルが高いが、国内旅行は比較的楽に移動できます。

そうなると、海外旅行が抑制される中で国内旅行者が増えます。そのため、サウスウェスト航空はコロナ後の恩恵を最も受ける会社かもしれません。

まとめ:サウスウェスト(LUV)の四半期決算は?

サウスウェスト株の特徴は...
  1. 1967年に創業した世界8位、米国4位の大手航空会社
  2. 米国内線で2311路線、中米とカリブの海外線で56路線ある
  3. 人件費以外のコスト削減に強く、収益率は最も高い
  4. 売上高は右肩上がりに上昇、営業利益率は13%以上と高い
  5. 20年に低迷するも、BPSとEPSは上昇傾向にある
  6. フリーCFは安定し、過去10年で増加傾向にある
  7. コロナ環境下でも、自己資本比率は30%と最も高い

大手航空会社4社の中で、安全に投資できるのはサウスウェスト航空会社だけです。

なぜならば、大手航空4社の中で健全な財務体質で、経営破綻や債務超過に陥る可能性が低いからです。業界最大手のアメリカン航空と2番手のデルタ航空は、債務超過の危機にあります。また、サウスウェスト航空は、国内線の割合が98%と高く、コロナ後の回復が最も早い事が予想できます

コロナから回復した後は、国内旅行が加熱する可能性が高いです。

実際に20年10月時点で、危機が過ぎた中国では国内旅行が前年比7〜8割の水準まで回復しています。日本もGo Toトラベルなどの政策で、徐々に国内旅行が回復しています。個人的な予想だが、海外旅行が抑制される事で21年に国内旅行がブームになると思っています。

そのため、財務が健全で国内線が多いサウスウェストは最も恩恵を受ける可能性が高いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です