ワンオークの四半期決算|割安で配当利回りは15%を超える?

コロナによる原油価格の暴落を受けて、エネルギー株の配当金が高騰していますね。ワンオーク株の20年の配当利回りは15%を超えています割安かつ高配当銘柄であるエネルギー株に投資すれば、私たち投資家は配当金と株高で恩恵を受けられるのでしょうか?

  • 「世界各国の経済活動再開で、エネルギー株は必ず利益を得られる…」
  • 「コロナによる株価暴落で、配当利回りが15.2まで高騰している…」
  • 「生産者と比較して、パイプライン事業はリスクが少ない投資だ…」

ワンオークは天然ガスの収集や処理、それからパイプラインを保有する会社です。コロナ危機で株価が暴落した事で、配当利回りは15%まで高騰していますね。株価が割安に放置されてる時に仕込めば、株高と配当金で二重で利益を得られる可能性が高いです

しかしながら、ワンオークは購入すべきではない銘柄のひとつです。

なぜならば、コロナ以前から業績が低迷し、経済再開以降も株価が回復しない可能性の方が高いからです。また、フリーCFは18年と19年と大きくマイナスで、財務的にも余裕がある訳ではありません。そのため、18年連続で増配していた配当金も、大きく減配する事が予想されます

高配当株が減配に踏み切る時に、大量に売り込まれ株価は急落します。

パイプライン関連のエネルギー株に投資するならば、しっかりと利益を上げているキンダーモルガンに投資した方が安全ですね。

ワンオーク株の投資判断したい人向け
  1. ワンオーク株の4半期決算(2020年4-6月)は?
  2. ワンオーク株の過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 割安かつ高配当銘柄だけれども、投資してはいけない理由は?

ワンオーク(OKE)の四半期決算は?

ワンオークの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:21.3億ドル(前年比−23%)
  2.  Commodity sales:18.0億ドル(−27%)
  3.  Services:3.2億ドル(+7%
  4. 営業利益:−0.08億ドル(前年度4.6億ドル)
  5. 純利益:−1.4億ドル(前年度3.3億ドル)
  6. 1株当たり利益:−0.34ドル(前年度0.81ドル

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:16.6億ドル(前年比−33%)
  2.  Commodity sales:13.4億ドル(−38%)
  3.  Services:3.1億ドル(+2%
  4. 営業利益:3.55億ドル(−26%)
  5. 純利益:1.34億ドル(−58%)
  6. 1株当たり利益:0.32ドル(−56%

ワンオークは、1906年に創業したエネルギー会社です。天然ガスの収集や処理、天然ガス液(NGL)、それからパイプラインを保有しています。本社はオクラホマ州にあり、主に米国中西部のパイプライン関連のサービスを展開しています。

20年2Qの売上高は、前年比マイナス33%で16.6億ドルでした。対して、営業利益率は前年比マイナス26%で3.55億ドルです。コロナ危機で落ち込んだ1Qよりも、利益の面では大きく改善している事が分かりますね。

第3Q決算(2020年11月)

2020年11月に公開予定。

では、ワンオークの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ワンオーク(OKE)の10年間の損益計算書は?

2008年に20 ドルだった株価は、シェール革命で暴騰し2014年に70ドルを付けています。2020年は再び株価が暴騰するも、コロナの影響で20年9月は25ドル前後で推移しています。

では、ワンオークの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は安定してない上に下落傾向にあります。しかしながら、営業利益率は年々改善し、直近では21%まで上昇しています。事業を縮小させながら、利益率が高いビジネスに集中している事が分かりますね

ただし、18年以降は売上高が大きく下落してる点には注意が必要ですね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、2014〜16年以外では安定しています。14年にBPSが急落した理由は、シェール革命のピークが過ぎ天然ガスの価格が大きく下落したからです対して、EPS(1株あたり純利益)は安定して推移している事が分かりますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

過去10年間のCFは安定して推移してるとは言えません。18年以降は投資CFが増大し、フリーCF(営業CF−投資CF)は大きく赤字に転落しています。また、16〜18年で2倍の新規株発行を行い希薄化するなど、資金面では好ましい状況ではありません

コロナ以前からフリーCFがマイナスである事を考えると、今後も業績は低迷する可能性は高いですでは、私たち投資家は、ワンオーク株をどのように判断すれば良いのでしょうか?

ワンオークに投資する上で注目ポイントは?

ワンオークに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。パイプラインを保有するワンオークの株価は、原油や天然ガスの需要が増え価格が増えるほど上昇します。

注目1:石炭、石油、ガスはエネルギーの85%を占める?

参考:エネルギー需要の概要等(資源エネルギー庁)

社会的には、原油や天然ガスなどの脱炭素化社会が進むと一般的に言われています。先進国では電気や水素で動く自動車、太陽光などのソーラパネルが開発され、原油や天然ガスの依存度は以前よりも低下していますね。

しかしながら、エネルギー消費量を見ると、全く異なる印象を受けます。

石油と天然ガス、石炭を中心に炭素系のエネルギーは増加する一方です。他再生エネルギーは2.8%と、割合も増加率も他のエネルギーよりも小さい事が分かります意外かもしれないが、10年後の社会でも再生エネルギーの消費量が大きくない事が予想されます。

例えば、2019年に自動車の世界販売台数は9130万台でした。

その中で、EVやPHVの販売台数は220万台、全体の2%に止まりますアメリカや中国を中心に、政府の補助金によってEV車の割合は増加傾向にあります。しかしながら、販売台数が増加し続ける途上国ではガソリン車が今も爆発的に売れ続けていますね

こうした現実を考えると、原油や天然ガスの消費量はまだまだ増加を続けます。実際に、2030年予測でも再生可能エネルギーの割合は小さいです。

注目2:2030年でも再生可能エネルギーは10%未満?

参考:世界のエネルギー消費量と人口の推移

資源エネルギー庁の調査によると、2030年もエネルギーの中心は炭素ですね。石油やガス、石炭の消費量が大きく増加するのに対し、再生可能エネルギーの割合は10%程度に止まります

エクソンモービル社の調査内容でも、再生可能エネルギーの増加率は低いです。

2040年予測で、最も需要の伸び率が高いのは天然ガスです。天然ガスの増加量が、石油や石炭よりも高い理由は環境に優しいエネルギーだからです。天然ガスは石油よりも二酸化炭素排出量が30%少なく、石炭よりも47%も少ないです

環境対策、エネルギー効率、費用対効果の面で、天然ガスは大きく市場シェアを伸ばします。では、ワンオークの部門別の売上高を見てみましょう。

注目3:コロナで天然ガス収集事業が大きく低迷してる?

参考:Crashing Crude Oil Prices Cause ONEOK’s Earnings to Crater

ワンオークは、天然ガスの収集や処理とパイプラインのサービスを提供する会社です。

セグメント別の利益を見ると、液体天然ガス事業の利益が最も大きく、天然ガスの収集と処理事業、それから天然ガスのパイプライン事業が続きます。前年比を見ると、コロナで最も影響を受けた事業は、天然ガスの収集や処理である事が分かりますね

逆に言うと、液体天然ガス事業やパイプラインは、天然ガスの需要が低下しても影響を受けにくいビジネスだと言えますね。

では、ワンオークの売上高はどのように推移しているのでしょうか?

注目4:コロナ前から売上成長率は33%も急落してる?

売上高推移を見ると、注意すべきポイントがいくつかあります。

ひとつは、2017年以降から、一貫して売上高が下降している事です。17年と18年は天然ガス価格が低迷していない事を考えると、大きな悲観材料ですね17年や18年に業績が低迷した理由は、天然ガスは競争が激しくライバル企業が増えているからです。

また、コロナ危機以前の19年でも、売上高が大きく減少している点も注意が必要ですね

ワンオークはコロナによる経済停止で、株価が4分の1近く下落しています。しかしながら、経済停止以前から問題がある事を考えると、業績が回復すると安易に考えるのは危険ですね。経済再開が進んだ後でも、ワンオークの業績は低迷している可能性が高いです

注目5:20年8月の配当利回りは15.2%もある?

連続増配年数が18年と長く、高配当銘柄として人気が高いですね。

業績が低迷している中でも増配を続け、配当性向は100%を超えています。20年はコロナ危機により業績が悪化した事で、直近の配当利回りは15.2%と高いです

しかしながら、ワンオークの財務状況を考えると、今後もこの配当額を維持するのは難しいですね。近い将来に、従来の5%前後に調整される可能性が高いです高配当銘柄は減配を決めた時点で株価が急落するため、配当目的で購入する人は十分に注意する必要があリますね。

投資家はワンオーク株を購入するべきか?

ワンオーク株に投資すべきでない理由は...
  1. 売上高は安定しない上に、毎年下降傾向にある
  2. 売上高はコロナ以前から、−33%と大きく急落している
  3. 天然ガスが低迷してない17年でも、売上高は減少している
  4. 営業利益率は20%と改善したが、売上高は増えていない
  5. 投資CFが増大傾向にあり、19年からフリーCFは大幅な赤字
  6. 16〜18年で株式発行を行い、株式数は2倍に希薄化された
  7. 天然ガスは新規参入社が多く、売上高を伸ばすのが難しい

割安株であるエネルギー関連は注視してるが、ワンオーク株は保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、コロナ危機が発生する以前から、業績が大きく低迷しているからです20年2Qにコロナの影響で32%も売上高が下落してるが、18年Q3でも33%も急落しています。また、天然ガス価格が下落してない17年や18年でも、業績が低迷していた点も悲観材料ですね

天然ガス関連は、新規参入社も多く競争相手が増えているからです。

さらには、18年以降から投資CFが増大し、フリーCFも大幅に赤字化していますコロナ以前から業績が大きく低迷していた事を考えると、経済再開以降も経営が苦しい事が予想できますね。20年9月時点で配当利回りが15%と高いが、決して手を出してはいけない銘柄です。

天然ガスに投資するならば、利益率が高いキンダーモルガンがお勧めです(参考:キンダーモルガンの四半期決算|営業利益率が30%超え優良株?)。

まとめ:ワンオーク(OKE)の四半期決算は?

ワンオーク株の特徴は...
  1. 1906年に設立した、老舗のエネルギー会社である
  2. 天然がガス会社を複数買収し、天然ガスのインフラに強みがある
  3. PER10倍以下、配当利回り15%だがリスクは高い
  4. 売上高はコロナ以前から、−33%と大きく急落している
  5. 天然ガスが低迷してない17年でも、売上高は減少している
  6. 投資CFが増大傾向にあり、19年からフリーCFは大幅な赤字

ワンオークは天然ガスの収集や処理、それからパイプラインを保有する会社です。コロナ危機で株価が暴落した事で、配当利回りは15%まで高騰していますね。株価が割安に放置されてる時に仕込めば、株高と配当金で二重で利益を得られる可能性が高いです

しかしながら、ワンオークは購入すべきではない銘柄のひとつです。

なぜならば、コロナ以前から業績が低迷し、経済再開以降も株価が回復しない可能性の方が高いからです。また、フリーCFは18年と19年と大きくマイナスで、財務的にも余裕がある訳ではありません。そのため、18年連続で増配していた配当金も、大きく減配する事が予想されます

高配当株が減配に踏み切る時に、大量に売り込まれ株価は急落します。

パイプライン関連のエネルギー株に投資するならば、しっかりと利益を上げているキンダーモルガンに投資した方が安全ですね。

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