ウイリアムズの四半期決算|米国最大のパイプライン保有会社

コロナによる資源価格暴落を見込んで、高配当かつ割安のエネルギー株を購入する投資家が増えています。確かに、経済活動が再開すれば原油や天然ガスの価格は確実に上昇しますしかしながら、パイプラインを保有するウィリアムズに投資すれば、本当に利益を得られるのでしょうか?

  • 「世界各国の経済活動再開で、エネルギー株は必ず利益を得られる…」
  • 「コロナによる株価暴落で、配当利回りが7.6%まで高騰している…」
  • 「生産者ではないパイプラインを保有する会社は、リスクが少ない投資だ…」

ウィリアムズは米国最大手、天然ガスのパイプライン保有会社です。個人的には、ウィリアムズ株は長期で保有したい銘柄のひとつです。なぜならば、天然ガスの需要は高く、資源価格が上昇すれば確実に儲けられる銘柄だからです

しかしながら、エネルギー関連株は儲からないと主張する投資家も多いですよね

その理由は、二酸化炭素排出の規制が厳しく、脱炭素化社会を目指す政策が増えているからです。電気や水素自動車が増え、原油に依存しない社会を目標にしています。しかし、脱炭素社会が順調に進むのは間違いないが、私たちが期待する以上には伸びません。

電気や水素自動車の新規販売台数は、2020年時点で全体の2%以下です。2030年でも、再生可能エネルギーの割合は10%にも届きません。再生可能エネルギーの増加量よりも、遥かに多くの原油や天然ガス、石炭を私たちは消費します。

中でも天然ガスは、石油や石炭よりもCO2排出量が少なく最も期待されています。ウィリアムズ社は、2040年までの天然ガス需要は、原油の3倍のスピードで伸びるとみています

ウィリアムズ株の投資判断したい人向け
  1. ウィリアムズ株の4半期決算(2020年4-6月)は?
  2. ウィリアムズ株の過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 18年の商品サイクルで、2025年に資源価格は暴騰する?

ウィリアムズ(WMB)の四半期決算は?

ウィリアムズの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:19.1億ドル(前年比−7%)
  2. 営業利益:4.31億ドル(−24%)
  3. 純利益:−5.18億ドル(前年度1.94億ドル
  4. 1株当たり利益:−0.43ドル(前年度0.16億ドル

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:17.8億ドル(前年比−13%)
  2.  Service revenues:14.4億ドル(−3%)
  3.  Product sales:3.1億ドル(−38%)
  4. 営業利益:6.12億ドル(+22%
  5. 純利益:3.15ドル(−3%
  6. 1株当たり利益:0.25ドル(−4%

ウィリアムズは、米国最大の天然ガスのパイプラインを保有する会社です。

20年2Qの売上高は前年比で14%減の17.8億ドル、営業利益は22%増の6.12億ドルです。1Qよりは売上高は減少するも、逆に営業利益は改善していますね。ウィリアムズの営業利益率は34%と、コロナ環境下でも特出して高いです。

コロナで売上高が大きく落ち込んだ石油関連よりも、影響が少ない事が分かりますね。

影響が少ない理由は、原油価格と比較して天然ガスの値下がりが小さいからです。天然ガスは20年8月時点で、コロナ前の水準まかで回復しています。

第3Q決算(2020年11月)

2020年11月に公開予定。

では、ウィリアムズの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ウィリアムズ(WMB)の10年間の損益計算書は?

ウィリアムズは、2008年の資源価格高騰で30ドルまで高騰しました。その後は資源価格が低迷するも、天然ガスの需要増で14年に58ドルの最高値を付けています。現在は天然ガス価格の低迷で、18ドル前後で推移していますね。

では、ウィリアムズの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は伸びていません。しかしながら、営業利益率は平均して20%以上と高いです。20年(TTM)の営業利益率は31%もありますね。売上高の変動が少なく利益率が高い理由は、パイプラインの貸し出しで収益を得ているからです。

天然ガス価格で変動するが、原油や天然ガスの生産者よりも変動が少なく安定しています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は、安定しているとは言えません。また、EPSは全体的に数値が低い点も懸念材料です。年間のEPSは1ドル未満と低く、20年2QのEPSは0.25ドルしかありません。

そのため、PER株価収益率(株価÷EPS)は100倍を超える割高です

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

ウィリアムズは設備投資などの投資CFが大きく、フリーCFは安定していません。パイプラインの増設は費用が掛かるし、他社買収にもたくさんの資金を必要とするからですね。19年や20年は比較的に好調でも、それ以前は大きく低迷している事が分かります

では、私たち投資家はウィリアムズ株をどのように判断すれば良いのでしょうか?

ウィリアムズに投資する上で注目ポイントは?

ウィリアムズに投資する上での注意点を紹介します。ウィリアムズの株価は、天然ガスの需要が増えて価格が上昇すれば株価も上がります。

注目1:石炭、石油、ガスはエネルギーの85%を占める?

参考:エネルギー需要の概要等(資源エネルギー庁)

社会的には、原油や天然ガスなどの脱炭素化社会が進むと一般的に言われています。先進国では電気や水素で動く自動車、太陽光などのソーラパネルが開発され、原油や天然ガスの依存度は以前よりも低下していますね。

しかしながら、エネルギー消費量を見ると、全く異なる印象を受けます。

石油と天然ガス、石炭を中心に炭素系のエネルギーは増加する一方です。他再生エネルギーは2.8%と、割合も増加率も他のエネルギーよりも小さい事が分かります意外かもしれないが、10年後の社会でも再生エネルギーの消費量が大きくない事が予想されます。

例えば、2019年に自動車の世界販売台数は9130万台でした。

その中で、EVやPHVの販売台数は220万台、全体の2%に止まりますアメリカや中国を中心に、政府の補助金によってEV車の割合は増加傾向にあります。しかしながら、販売台数が増加し続ける途上国ではガソリン車が今も爆発的に売れ続けていますね

こうした現実を考えると、原油や天然ガスの消費量はまだまだ増加を続けます。実際に、2030年予測でも再生可能エネルギーの割合は小さいです。

注目2:2030年でも再生可能エネルギーは10%未満?

参考:世界のエネルギー消費量と人口の推移

資源エネルギー庁の調査によると、2030年もエネルギーの中心は炭素ですね。石油やガス、石炭の消費量が大きく増加するのに対し、再生可能エネルギーの割合は10%程度に止まります

エクソンモービル社の調査内容でも、再生可能エネルギーの増加率は低いです。

2040年予測で、最も需要の伸び率が高いのは天然ガスです。天然ガスの増加量が、石油や石炭よりも高い理由は環境に優しいエネルギーだからです。天然ガスは石油よりも二酸化炭素排出量が30%少なく、石炭よりも47%も少ないです

環境対策、エネルギー効率、費用対効果の面で、天然ガスは大きく市場シェアを伸ばします。では、天然ガスは世界的にもどれくらい需要が高いのでしょうか?

注目3:天然ガスで最大の輸入国は中国と日本?

参考:パイプライン経由とLNGと…天然ガス輸入量の実情をさぐる

天然ガスはパイプライン経由と、液化天然ガス(LNG)でタンカーで輸出する2つの方法があります。パイプラインは、米国やヨーロッパ中に敷設され、輸出の7割を占めています

天然ガスの総輸入国で、最も大きいのが中国でその次に日本とアメリカが続きます。

経済成長が著しい中国は、パイプラインでもLNG経由でも輸入量が大幅に増えています日本は地理的にパイプライン に難点があり、原発停止以降はLNG経由で世界1位です。米国はシェール革命で輸入量が減少するも、それでも多くの天然ガスをカナダから輸入し世界で3番手ですね。

基本的には、どこの国でも天然ガスの輸入量は増え続けています。

なぜならば、ヨーロッパや日本では、原子力発電は社会的に抑制されています。また、CO2の排出量の問題から、石油や石炭の発電所よりも重宝されていますね。再生可能エネルギーに期待がかかるも、費用対効果やエネルギー効率が悪く代替可能ではありません

しかしながら、天然ガスも環境問題で訴訟が増えている点には注意が必要です。

注目4:パイプラインの規制問題は追い風になる?

天然ガスも全てが順風満風という訳でありません。

パイプラインの敷設やシェールガスの環境問題で、規制や訴訟が増え始めているからです。例えば、バークシャーハサウェイは、ドミニオンエネルギーのパイプライン や天然ガス輸送の事業を買収しました。ドミニオンが手放した理由は、訴訟問題で不確実性が高いからです

バフェットは、訴訟問題でもパイプライン事業の将来が明るいと見ている可能性があります。

なぜならば、環境問題でパイプラインの増設が難しくなれば、すでに保有している会社には都合が良いからです。天然ガスの価格が上がり、新規増設のハードルが高くなれば、パイプラインを保有会社の株は暴騰しますね。

コロナ後に経済再開を始めたら、エネルギー関連は大きな恩恵を受ける可能性が高いです。

注目5:20年8月の配当利回りは7.51%と高い?

エネルギー株の多くは、高配当株として高い人気を誇ります。

ウィリアムズは2000年以前から連続して配当しています。2019年の配当性向は53%と高く、基本的には増配傾向にあります。20年8月の配当利回りは7.51%と高いです

投資家はウィリアムズ株を購入するべきか?

ウィリアムズ株に投資するべき理由は...
  1. 石炭、石油、ガスはエネルギーの85%以上を占める
  2. 脱炭素化が進む2030年でも、再生可能エネは10%未満
  3. 天然ガス最大の輸入国は中国、米国以外では今後も増え続ける
  4. 天然ガスのCO2排出量は、原油や石炭よりも低く環境にやさしい
  5. パイプラインの規制問題は、既存の保有会社にはプラス材料になる
  6. 高配当銘柄で、20年の利回りは7%以上もある

ウィリアムズは長期で保有したい銘柄のひとつです。

なぜならば、原油や天然ガスの需要は今後も高く、資源価格の上昇が見込めるからです。中でも天然ガスは、天然ガスは石油よりも二酸化炭素排出量が30%少なく、石炭よりも47%も少ないですCO2の排出量の問題から、石油や石炭よりも需要が高いです。

脱炭素社会が進んでいるが、それでも私たちが期待する以上にはのびません。

電気や水素自動車の新規販売台数は、2020年時点で全体の2%以下です。2030年でも、再生可能エネルギーの割合は10%未満です再生可能エネルギーよりも、遥かにたくさんの原油や天然ガス、石炭を消費します。

以上を考えると、天然ガスのパイプラインを保有するウィリアムズに対しても強気です。パイプラインの新規増設の規制問題は、逆にプラスに働く可能性が高いです。

まとめ:ウィリアムズ(WMB)の四半期決算は?

ウィリアムズ株の特徴は...
  1. 1908年に設立された米国最大のパイプライン保有会社である
  2. 原油や天然ガス生産会社よりも、リスクが少ないビジネスである
  3. 天然ガスの価格が上がれば、業績は上昇傾向にある
  4. 石炭、石油、ガスはエネルギーの85%以上を占める
  5. 脱炭素化が進む2030年でも、再生可能エネは10%未満
  6. 高配当銘柄で、20年の利回りは7%以上もある

個人的には、ウィリアムズ株は長期で保有したい銘柄のひとつです。なぜならば、天然ガスの需要は高く、資源価格が上昇すれば確実に儲けられる銘柄だからです

しかしながら、エネルギー関連株は儲からないと主張する投資家も多いですよね

その理由は、二酸化炭素排出の規制が厳しく、脱炭素化社会を目指す政策が増えているからです。電気や水素自動車が増え、原油に依存しない社会を目標にしています。しかし、脱炭素社会が順調に進むのは間違いないが、私たちが期待する以上には伸びません。

電気や水素自動車の新規販売台数は、2020年時点で全体の2%以下です。2030年でも、再生可能エネルギーの割合は10%にも届きません。再生可能エネルギーの増加量よりも、遥かに多くの原油や天然ガス、石炭を私たちは消費します。

中でも天然ガスは、石油や石炭よりもCO2排出量が少なく最も期待されています。ウィリアムズ社は、2040年までの天然ガス需要は、原油の3倍のスピードで伸びるとみています

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