ダナオスの四半期決算|20年3Qは営業CFが26%も上昇?

ダナオス株は、世界貿易の増加で恩恵を受ける銘柄です。18年の世界貿易の減速や米中貿易摩擦、それから20年前半のコロナ危機の最悪期を脱し、貿易量は再び成長に転じようとしています。貿易で恩恵を受けるダナオス株は、現在PER1倍以下で割安に放置されていますね

  • 「資源価格が上昇し、世界各国の需要が回復傾向にある…」
  • 「資源国の経済指標が大きく改善し、貿易が加速するかもしれない…」
  • 「バイデン氏が大統領になれば、貿易摩擦は緩和されるかも…」

ダナオス株は、50以上のコンテナ船を保有し、貿易会社に貸し出す会社です。つまりは、世界の貿易量がプラスに転じれば、恩恵を受けやすい企業だと言えますね。

個人的には、ダナオス株は長期で保有したい銘柄の一つです。

なぜならば、貿易会社にコンテナ船を貸し出すだけで、安定して利益を得られるからです。設備投資や研究開発費は発生せず、営業利益率は40%と利益率が赤いビジネスモデルです。また、世界中の貿易が減速していたため、PERは1倍以下と割安に放置されています

コロナ危機後の20年後半は、世界経済に大きな変化が訪れようとしています。

中国の製造業PMIは、好不況の判断の目安となる50を4ヶ月連続で上回っていますまた、オーストラリア、ブラジルなど資源国を中心に、コロナ以前を上回るほど急上昇しています。資源国の資源価格高騰は、世界各国の需要増で押し上げられていますね。

ダナオス直近の20年2Qの売上高は、前四半期で9.9%も増加していますこれは、コロナ後の景気回復や世界貿易の増加を示唆しているかもしれません。

ダナオスの投資判断したい人向け
  1. ダナオスの4半期決算(2020年7-9月)は?
  2. ダナオスの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 世界貿易が回復すれば、ダナオスが恩恵を受ける理由は?

ダナオス(DAC)の四半期決算は?

ダナオスの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 営業利益:1.061億ドル(前年比−6%
  2. 純利益:0.332億ドル(−14%
  3. 1株当たり利益:1.34ドル(−48%

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 営業利益:1.168億ドル(前年比+4%
  2. 純利益:0.424億ドル(+24%
  3. 1株当たり利益:1.71ドル(−24%

ダナオス は、1972年に設立されたギリシャのコンテナ船所有会社です。50以上のコンテナ船を所有し、固定金利の契約で貸し出し安定した収益を上げています。

ダナオスの四半期決算書を見ても、売上高の項目はありません。20年2Qの営業利益は前年比4%増の1.168億ドルです。コロナの影響を受けた1Qと比較して、回復傾向にある事が分かりますね。

第3Q決算(2020年11月)

第3Q決算の内容は...
  1. 営業利益:1.189億ドル前年比+6%
  2. 純利益:0.427億ドル+26%
  3. 1株当たり利益:1.91ドル(−22%

20年3Qの営業利益は前年比+6%増で1.189億ドル、純利益は前年比26%増で0.427億ドルです。市場予測の営業利益1.153億ドルとEPS1.86ドルの両方を上回っています。また、営業CFが前年比+26%上昇している点も好材料です

決算書を読むと、ダナオスのCEOは今後の見通しについてかなり楽観視しています。

この四半期に当社の収益性が改善したことを報告できることをうれしく思います。世界の船隊の11.4%が遊休状態であった5月末以降、コンテナ貿易は目覚ましい回復を遂げました。定期用船料はすべての船舶で上昇しています。定期用船市場は、すべての船舶サイズで数年ぶりの高水準にあります。定期船会社が容量を一貫して管理する能力は、パンデミックの開始時の急激な量の減少に対処し、お客様への圧力を軽減しました。 ‘キャッシュフローと安定した運賃。すべてのお客様から、カウンターパーティのリスクを大幅に軽減する強力な収益性が報告されています。

参考:Danaos Corporation Reports Third Quarter

第4Q決算(2021年2月)

2020年2月に公開予定。

では、ダナオスの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ダナオスの10年間の損益計算書は?

ダナオス は2006年に284ドルで上場しました。2007年7月に最高値539ドルまで上昇するも、その後は株価は大きく下落しています。20年8月現在は4ドル前後で推移していますね。

では、ダナオスの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高は徐々に減少傾向にありますね。しかしながら、営業利益率は高く、常に40%以上を維持しています。コンテナ船を貸し出すことで利益を得ているため、利益率が高いビジネスである事が分かります

16年に純利益が大きく落ち込むも、それ以外は順調に推移していますね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、16年までは順調に推移しています。しかしながら、16年以降は大きく減少傾向にあります。また、EPS(1株あたり純利益)も順調とは言えません。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

2013年以降、営業CFとフリーCF(営業CF−投資CF)は順調に推移していますね。コンテナ船を貸し出すビジネスは、営業CFを必要としない優良ビジネスですね13年以前の大きな投資CFは、コンテナ船の購入で必要だったからだと予想できます。

20年(TTM)で営業CFの増加は、貿易の需要増で新たにコンテナ船を購入するからかもしれません。では、私たち投資家は、ダナオス 株をどのように判断したら良いのでしょうか?

ダナオスに投資する上で注目ポイントは?

ダナオスに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。

コンテナ船を貸し出すダナオス は、世界貿易の影響を大きく受ける企業です。

注目1:米中の追加関税が世界貿易を押し下げている?

参考:米中の追加関税が世界貿易を押し下げ、需要縮小も要因に

世界の貿易輸出量は、2018年のQ1以降を境に減少に転じています。

世界貿易の減速は、米中貿易摩擦の影響を受けていると言われていますね。実際に、中国が25%の報復関税措置を発動したのは2018年7月です。2019年2Qでは、米国と中国も含む世界中の輸出伸び率がマイナスに転じています

しかしながら、米中貿易摩擦だけが輸出量を減らす原因ではありません。

追加関税に起因する米中間貿易の減速は、世界の貿易減速に寄与した。ただ、足元の貿易の落ち込みを、全て追加関税で説明できるとは限らない。大豆や映像機器のように、輸入国における需要縮小が、輸出を押し下げた側面もある

JETROの調査によると、追加関税だけではなく世界各国の需要縮小も貿易額を減少させています。では、世界貿易量の縮小は今後どれくらい続くのでしょうか

注目2:中国製造業PMIは4ヶ月連続で50を上回る?

参考:中国製造業の景況感「外需底入れ」で改善に弾み

20年8月の財新中国製造業購買担当者指数(製造業PMI)は、53.1と急速に改善しています。

製造業PMIとは、購買担当者らの景況感を集計した景気指標です。現場の確かな声なので、鉱工業生産や雇用統計よりも景気先行性があると評価されていますね。7月の52.8から0.3ポイント上昇し、好不況の判断の目安となる50を4ヶ月連続で上回っています

世界各国が経済再開を目指し始め、中国の輸出企業に活気が戻り始めています。

こうした状況は、中国だけではなくブラジルやオーストラリアなどの資源国でも見られています。コロナ危機で大きく落ち込んだ原油などの資源価格が、最悪期を脱し急速に回復しています。資源価格が上昇しているということは、世界各国が景気回復し需要増を表していますね

つまり、資源価格の回復は先進国の需要増の兆し、それから新興国の経済を持ち上げる効果があります。需要が回復し貿易が活発化すると、コンテナ船を貸し出す企業にはプラスに働きますね

米中貿易摩擦で不確実性は高いが、再び貿易量が増加に転じる可能性は高いですでは、世界貿易が増加に転じた場合、コンテナ船を貸し出すダナオスの業績はどうなるのでしょうか?

注目3:コロナ危機を脱出し前四半期で9.9%も増加した?

ダナオスの四半期毎の売上高と成長率の推移です。

売上高推移を見ると、世界の貿易推移と綺麗に相関している訳ではありません。ただし、20年2Qの成長率は4%、前四半期と比較すると9.9%もプラスに転じています各国の景気回復と資源価格増加に合わせて、回復の兆しが見え始めているかもしれません。

20年3Qは前年比+6.3%と、過去5年間で最も高い成長率を記録しています。

ダナオスの主要顧客は中国海運、CMA-CGM(仏)、ヒュンダイ(韓国)、NileDutch(アフリカ)、マースク(デンマーク)、MSC(スイス)、陽明(日本)です。中国など世界各国の貿易量が増加に転じれば、ダナオスが恩恵を受ける可能性は高いですね

また、大統領選挙でバイデン氏が選ばれた場合も、ダナオスの業績を押し上げる効果があります。米中貿易摩擦を作ったトランプ氏と違い、バイデンは協調路線をとる事が予想されています。

投資家はダナオス株を購入するべきか?

ダナオス株を購入すべき理由は...
  1. コンテナ船を固定金利で貸し出し、安定した収益を得られる
  2. 設備投資を必要とせず、営業利益率が40%と高い
  3. 利益率が高く安定したビジネスで、PERは1倍以下で割安水準
  4. 新規受注がない限り投資CFが発生せず、フリーCFは高い水準
  5. コロナを脱する兆候が見え、前四半期で9.9%も売上が拡大した

ダナオス株は、長期で保有したい銘柄の一つです。

なぜならば、50以上のコンテナ船を固定金利で貸し出すだけで、安定した収益を得られるからです。設備投資や研究開発費がないため投資CFは低く、営業利益率は40%と高いです。また、20年8月時点でPERは1倍以下と割安に放置されています

世界貿易の減速や米中貿易摩擦の影響で鈍化していた売上高が、20年2Qは前四半期で売上高9.9%も増加していますこれは、コロナ後の景気回復の兆しを表しているからもしれません。

しかしながら、いくつか懸念材料もあります。

売上高推移を見ると、世界貿易が減速する18年以前から売上高が大きく減少している事です。そのため、世界の貿易量が回復に転じても、どれだけダナオスが恩恵を受けるか不明ですね。

ダナオスに投資するならば、売上高の増加が確認できてから投資した方が良いかもしれません。

まとめ:ダナオス(DAC)の四半期決算は?

ダナオス株の注目ポイントは...
  1. 1972年に設立した、コンテナ船を貸し出すギリシャの会社
  2. 50以上のコンテナ船を保有し、中国海運などに固定金利で貸し出す
  3. 営業利益率が40%と、利益率が高い安定したビジネスである
  4. 設備投資を必要とせず、投資CFがほとんど発生しない
  5. 利益率が高く安定したビジネスで、PERは1倍以下で割安水準
  6. コロナを脱する兆候が見え、前四半期で9.9%も売上が拡大した

個人的には、ダナオス株は長期で保有したい銘柄の一つです。

なぜならば、貿易会社にコンテナ船を貸し出すだけで、安定して利益を得られるからです。設備投資や研究開発費は発生せず、営業利益率は40%と利益率が赤いビジネスモデルです。また、世界中の貿易が減速していたため、PERは1倍以下と割安に放置されています

コロナ危機後の20年後半は、世界経済に大きな変化が訪れようとしています。

中国の製造業PMIは、好不況の判断の目安となる50を4ヶ月連続で上回っていますまた、オーストラリア、ブラジルなど資源国を中心に、コロナ以前を上回るほど急上昇しています。資源国の資源価格高騰は、世界各国の需要増で押し上げられていますね。

ダナオス直近の20年2Qの売上高は、前四半期で9.9%も増加していますこれは、コロナ後の景気回復や世界貿易の増加を示唆しているかもしれません。

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