モデルナの四半期決算|ワクチン銘柄は既に高リスク?

世界的なパンデミックのコロナの影響で、ワクチン株が注目を集めていますね。モデルナ株は都市封鎖が始まった3月後半から、わずか4ヶ月間で株価が4倍に高騰しています10億単位でワクチンが開発製造される事を考えると、私たちはワクチン株に投資した方が良いのでしょうか?

  • 「3月のコロナ危機で、ワクチン株は4ヶ月で4倍に暴騰した…」
  • 「トランプ政権は、ワクチン株に10億ドル単位で投資している…」
  • 「ワクチンが世界中に供給されるなら、株価は間違いなく暴騰する…」

ワクチン開発で先行しているのは、米国モデルナと独国バイオエヌテックの2社です。

2020年7月27日に、両社は第3相試験(臨床試験)をスタートしています第2相臨床試験では良好の結果を出し、臨床試験と同時に量産体制を進めると言います。治験結果は早ければ、11月にも公表されると言いますね。トランプ政権は、ワープスピード計画を作り従来では考えられないペースで開発を進めています。

ただし、個人的にはコロナワクチン株には投資したいとは思いません。

なぜならば、ワクチン株は期待値で十分に上昇しているため、20年8月の現在では既に旨味が少ないからですこれからワクチン株に投資するならば、ギャンブルに近い投資になりますね。7月17日に最高値を付けた株価は、8月後半には65ドル前後で推移し、既に鈍化傾向にあります

上昇する可能性もあるが、同じくらい下降する可能性もあります。

8月以降にワクチン株に投資するならば、エマージェント・バイオソリューションズに投資するべきです。なぜならば、この会社は、ワクチン製造下請け会社として機能し、多くのワクチン会社から製造を受注しているからです。そのため、ワクチン株に出遅れた後発者でも利益を取れる可能性が高いですね

モデルナの投資判断したい人向け
  1. モデルナの4半期決算(2020年4-6月)は?
  2. モデルナの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 8月以降のワクチン株投資が、リスクが高い理由は?

モデルナ(MRNA)の四半期決算は?

モデルナ株の四半期決算を紹介します。

第2Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:6.63億ドル(前年比7.9倍)
  2. 営業利益:−12.21億ドル(−13.08億ドル
  3. 純利益:−11.65億ドル(−12.42億ドル
  4. 一株利益:−0.31ドル(前年度−0.35ドル)

モデルナは、2010年に設立された創薬、ワクチン技術に焦点を当てた米国のバイオテクノロジー株です。独のバイオエヌテック株と同様にmRNAに強みを持ち、米国立アレルギー感染症研究所と連合でコロナワクチンを開発しています。

売上高は前年比で7.9倍の6.63億ドル、営業利益は売上高を超え大幅に赤字です。

コロナのワクチン関連銘柄では、現在の決算や財務の数値は当てになりません。なぜならば、現時点では赤字で研究開発を行い、ワクチンを大量生産する段階で黒字化する事を見込んでいるからです。また、米国や欧州政府から多額の資金注入も期待できます。

第3Q決算(2020年6月30日)

2020年10月に公開予定。

では、モデルナの売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

モデルナ(MRNA)の10年間の損益計算書は?

モデルナ株は、コロナが本格化する前は20ドル前後で推移していました。その後は、ワクチン特需で投機化した事で一気に株価が上昇しましたね。20年7月に最高値95ドルを付けるも、8月は65ドル前後で推移しています。高値を下回るが、以前として高い水準を維持しています。

モデルナの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、売上高以上に営業利益の赤字幅が拡大している事が分かります。バイオテクノロジー株は、研究開発を行う組織なので売上を立てるのが難しいですね。今回のコロナ危機のように政府などの行政機関に研究費を出してもらう必要があるからです。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

BPS(1株あたり純資産)は、20年(TTM)で増加しています。増加している理由は、コロナによる研究費用で米国政府から資金が抽出されているからですね。対して、EPS(1株あたり純利益)は減少傾向にあります

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

モデルナ株は、2016年は営業CFもフリーCF(営業CF−投資CF)も黒字でした。しかしながら、2017年以降は赤字に大きく転落しています。バイオテクノロジー株は、研究開発費用や設備投資が必要になりますね。

以上からも分かる通り、ワクチン銘柄に投資するならば、決算書やキャッシュフローは重要ではないですね。では、私たち投資家は、モデルナ株の何に注目すれば良いのでしょうか?

モデルナに投資する上で注目ポイントは?

モデルナに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。

注目1:世界のワクチン市場は年率8.3%で成長してる?

参考:国際医療について考える

コロナによる影響で、世界的にワクチン業界が盛り上がっていますね。

意外と知られていない事実だが、ワクチン市場は年率8.3で拡大する成長産業です。2005年から2011年は年率15.6%で成長していましたね。世界中でコロナが流行した事で、インフルエンザなど別のワクチンを打つ人も増えますよね。感染症の脅威が再確認されたからです。

雪印メグミルクが行なった調査によると、ワクチンを摂取する人の数は多くはありません。

インフルエンザシーズンでも、ワクチン摂取率は25.5%と低いです(参考:インフルエンザの予防接種率は25%)。これだけウイルスの脅威がこれだけ浸透すると、ワクチンの摂取率が高くなる可能性が高いですね。

注目2:大手5社でワクチンの8割の市場を占めている?

参考:国際医療について考える

19年のワクチン市場は417億ドル、24年には584億ドルまで拡大すると予測されています。

意外と大きなワクチン市場だが、大手5社だけで8割を占めています1位は英国のグラクソスミスクライン、2位はフランスのサノフィ、3位は米国のメルク、4位は米国のファイザー、5位はスイスのノバルティスと続きます。

では、コロナワクチンの最新情報はどうなっているのでしょうか?

注目3:コロナワクチンの2020年8月の最新情報は?

参考:新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向

コロナワクチンを開発する研究機関や企業の最新情報です。

第3相試験(臨床試験)に1番乗りしたのは、米国のモデルナで7月27日に試験開始しています(参考:コロナワクチンの第3相試験を開始)。臨床試験では3万人の被験者を対象に安全性と有効性を評価します。モデルナと同時期に、ドイツのバイオエヌテックも臨床試験を開始しましたね。

この治験は予防率60%を目標とし、治験結果は11〜12月に出ると述べています

ワクチン開発競争で1歩リードしているのは、実はモデルなではなくバイオエヌテックです。ワクチンの第2相臨床試験の結果で、45人の被験者から高い抗体が確認できたと言います。この効果が第3相臨床試験で証明されれば、現時点での最有力候補になりますね。

また、モデルナとバイオエヌテックは、米国のワープスピード作戦に採用されています。

注目4:ワープスピード作成に採用された5団体とは?

ワープスピード作戦に採用された団体は...
  1. モデルナ(MRNA)/ロンザ
  2. オックスフォード大学/アストラゼネカ(AZN)
  3. ジョンソン(JNJ)/エマージェント・バイオソリューションズ(EBS)
  4. ファイザー(PFF)/バイオンテック(BNTX)
  5. メルク(MRK)

トランプ政権は、20年6月に5つの研究機関や企業をワープスピード作戦に採用しました。

ワープスピード作戦とは、新型コロナウイルスに対するワクチンや治療薬、診断薬の開発、製造を最速で進めるため、従来にないやり方で米国政府が強力に後押しするものです。これに指定された企業は、米国からの資金供給や援助を受けられます

これら5つの団体は、トランプ政権からすでに合計22億ドルの資金を得ています。また、ワクチン量産に向けて、追加資金も計画されていますね。ただし、ワープスピード計画に採用されても、米国食品医薬品局(FDA)からワクチンの承認が保証される訳ではない点に注意が必要です。

ワープスピード作戦に採用されてない企業の株価は暴落していますね。

注目5:2021年以降も赤字経営を脱却できない?

モデルナ株のEPSの実績と予想値です。

モデルナは、ワクチンが完成し世界中に普及する21年以降も、赤字経営を続けると予想しています。同じようにワクチン開発を進めるバイオエヌテックとは、正反対の予想です。バイオエヌテック社は、20年4Qには赤字を脱却して黒字化すると予想しています。

投資家はモデルナ株を購入するべきか?

モデルナ株を購入すべきでない理由は...
  1. モデルナ株は、研究開発費用の増加で赤字幅が大きい
  2. コロナ前の株価は20ドル、7月に最高値で95ドルを付けた
  3. 8月には株価は落ち着き、65ドル前後で推移している
  4. 期待値で上昇した株価は、徐々に落ち着き始めている
  5. ワクチンを製造販売する21年以降も、赤字が続くと予想してる

コロナで期待されるワクチン株だが、個人的には保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、ワクチンの開発の期待値で、2020年8月現在では既に旨味が少ないからです20年7月に付けた95ドルが、最高値になるかもしれないですね。また、ワクチンの開発に成功し、大量生産する21年以降も赤字が続くと予想している点も注意が必要です。

これから、ワクチン株に投資するならば、エマージェント・バイオソリューションズがお勧めです。なぜならば、ワクチン会社からの製造を下請けしているからですジョンソン&ジョンソンやアストラゼネカ、ノヴァヴァックス、ヴァックスアートからも、ワクチンの製造を受注しています。

まとめ:モデルナ(MRNA)の四半期決算は?

モデルナ株の注目ポイントは...
  1. 2010年に米国で設立、創薬やワクチンの研究開発を行う
  2. 米国立アレルギー感染研究所と、コロナワクチンの開発を行う
  3. 株価は3倍になるも、20年8月は65ドル前後で落ち着いている
  4. 独バイオエヌテックと同様に、7月27日から臨床試験をスタートした
  5. ワクチンが完成する21年以降も、黒字化する見込みはない

ワクチン開発で先行しているのは、米国モデルナと独国バイオエヌテックの2社です。

2020年7月27日に、両社は第3相試験(臨床試験)をスタートしています第2相臨床試験では良好の結果を出し、臨床試験と同時に量産体制を進めると言います。治験結果は早ければ、11月にも公表されると言いますね。トランプ政権は、ワープスピード計画を作り従来では考えられないペースで開発を進めています。

ただし、個人的にはコロナワクチン株には投資したいとは思いません。

なぜならば、ワクチン株は期待値で十分に上昇しているため、20年8月の現在では既に旨味が少ないからですこれからワクチン株に投資するならば、ギャンブルに近い投資になりますね。7月17日に最高値を付けた株価は、8月後半には65ドル前後で推移し、既に鈍化傾向にあります

上昇する可能性もあるが、同じくらい下降する可能性もあります。

8月以降にワクチン株に投資するならば、エマージェント・バイオソリューションズに投資するべきです。なぜならば、この会社は、ワクチン製造下請け会社として機能し、多くのワクチン会社から製造を受注しているからです。そのため、ワクチン株に出遅れた後発者でも利益を取れる可能性が高いですね

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