インファイの四半期決算|コロナによる通信量増加で恩恵?

コロナ危機で在宅や自宅待機が増え、世界中のネット通信量が急激に増加しています。通信機器を販売するインファイは、通信料の増大で恩恵を受ける銘柄ですね。将来的には5GやIoTが本格的に普及するため、通信料が減ることはありませんでは、私たちはインファイ株に投資するべきでしょうか?

  • 「自宅待機や在宅で、ネット通信量が急激に増加している…」
  • 「通信で恩恵を受けるインファイ株は、コロナ後に2倍に暴騰した…」
  • 「世界の通信量は増え続け、5GやIoTでさらに加速度的に増えるはず…」

インファイは、クラウドや通信事業者に通信接続機器を製造する会社です。

そのため、世界中のネット通信量が拡大すれば、インファイの売上高も増えます。世界のネット通信量は3年間で2倍に増えるなど、指数関数的に上昇していますまた、2021年以降は5Gが本格的に普及する事で、さらに通信料の拡大が見込めます。

しかしながら、現時点ではインファイ株は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、通信接続機器の需要が高いのは間違いないが、赤字経営を脱却できていないからです。20年の1Qと2Qはコロナ特需で、売上高が前年比2倍に成長しました。しかしながら、ビジネスモデルに問題があるせいか、利益率は低く赤字を脱却できていません。

製品が大量に売れても赤字なのは、根本的に儲からないビジネスである可能性もあります。将来的に通信料が拡大し恩恵を得られるのは間違いありません。しかしながら、確実に恩恵を受けられるかはまだ未知数です。5Gでしっかりと恩恵が見込める事、それから黒字化するのを待つからでも遅くはありません。

インファイの投資判断したい人向け
  1. インファイの4半期決算(2020年4-6月)は?
  2. インファイの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 通信量が増大するも、インファイ株に投資すべきでない理由は?

インファイ(IPHI)の四半期決算は?

インファイの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:1.39億ドル(前年比+69%
  2. 営業利益:−0.16億ドル(−0.15億ドル
  3. 純利益:−0.20億ドル(−0.22億ドル
  4. 一株利益:−0.44ドル(前年度−0.51ドル)

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:1.75億ドル(前年比2.0倍
  2.  Cloud:46%
  3.  Telco:38%
  4.  Legacy:16%
  5. 営業利益:−0.04億ドル(−0.14億ドル
  6. 純利益:−0.24億ドル(−0.20億ドル
  7. 一株利益:−0.49ドル(前年度−0.46ドル)

2000年に創業したインファイは、データセンターや通信業界に通信接続機器を製造販売する会社です。

2Qの売上高は前年比で2倍の1.75億ドル、営業利益はマイナス0.04億ドルです。売上高を急激に伸ばしているが、黒字化は達成できていません。売上高の比率は、クラウド関連のデータセンター向けが最も多く46%です。次いで、通信業界向けが38%と続きますね。

18年や19年が不調だったが、20年1Qと2Qは急激に回復しています。コロナによる在宅や自宅待機の影響で、通信設備の投資が活発になっているからです。

第3Q決算(2020年9月)

2020年9月に公開予定。

では、インファイの売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

インファイの10年間の損益計算書は?

2011年に20ドルだったインファイの株価は、2020年には5.7倍の115ドルまで増えていますね。インファイに100万円を投資すれば、570万円まで増えていた事になりますね。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

インファイの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は

過去10年間の売上高を見ると、上げ下げはあるが順調に売上高を増やしている事が分かりますね。18年に大きく売上を落とした理由は、米中貿易摩擦の影響を大きく受けたからです。インファイは中国の売上比率が高く、ファーウェイが14%を占めています

20年に売上高が急拡大した理由は、コロナによる通信量の膨大で設備投資の需要が増したからですね。ただし、営業利益率は全体的に低く、マイナス8〜20%と低水準です売上高を大きく伸ばした20年でも、黒字化できてない点には注意が必要です。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)も、順調に推移している訳ではありません。BPSもEPSも2016年が最大で、以降は減少傾向にあります。売上高が右肩上がりでも、EPSはマイナスを脱却できていません。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

決算書とは対照的に、営業CFとフリーCF(投資CF−営業CF)は順調に推移している事が分かります。2016年以降に営業CFは順調に拡大し、19年度はフリーCFも増加傾向にありますね。世界中の通信量が増大すれば、さらに営業CFが上向く可能性が高いですね。

では、私たち投資家はインファイ株をどのように判断すれば良いのでしょうか?

インファイに投資する上で注目ポイントは?

インファイに投資する上で注目すべきポイントを紹介します。

注目1:ネットの通信量は3年で2倍に拡大している?

参考:Cisco Visual Networking Index

インファイは、「インターコネクト」と呼ばれるネットの接続部品を製造する会社です。

シスコの調査によると、インターネットの通信料は年率26%で拡大する超成長産業です2022年には、3年前の通信料の2倍で396エクサバイト/月にも達する見込みです。ネットの通信量が増えれば、通信を接続する通信機器の需要も大幅に拡大しますね。

インターコネクトは、ルーターやCPU、メモリなどの機器を物理的に繋ぐ接続部品です。

マイクロソフトなどのデータセンターや、通信キャリア向けに接続部品を提供しています。また、2020年にはKADOKAWA Connected株式会社(ニコニコの運営会社)が、日本で初めてインファイの「COLORZ」を購入しました。この製品を導入する事で、コストを抑えながら高品質で信頼性の高い動画サービスを提供できます(参考:インファイ社の光伝送ソリューション「COLORZ(R)」を日本初導入)。

では、インファイの売上高はどのように推移しているのでしょうか?

注目2:20年の売上高成長率は69〜103%もある?

売上高推移を見ると、18年と19年は不調だった事が分かります。

不調の要因は、中国の売上高の比率が高く、米中貿易摩擦の影響を受けたからですインファイは、中国など5Gを積極的に開発する中国企業にも接続部品を提供しています。特に、中国の通信最大手のファーウェイの売上比率は14%にも及びます

徐々に回復傾向にあるのは、データセンター向けが好調だからです。20年の急激な伸びは、コロナの影響で通信需要が逼迫している事が考えられます。コロナ以降も通信量の需要は高いため、今後も高い成長率を維持する可能性は高いです

5Gによる通信料の増大や、クラウド設備の増強で需要増のトレンドは続きますね。では、インファイのエンドユーザー向けの売上高の割合を見てみましょう。

注目3:エンドユーザ向け売上高はクラウドが44%?

エンドユーザー別の売上高の割合です。

インファイの売上高で最も割合が高いのは、クラウドのデータセンターで44%です。インファイの接続部品は、消費電力が少なく高い信頼性、大容量でも高品質で定評があります。マイクロソフトのアジュールでも、インファイの「カラーズ」が利用されていますね。

次に多いのが通信業界向けで、全体の38%を占めます

米中貿易摩擦で中国向けの輸出は減っても、5G自体の需要増は変わらないですね。5Gは21年に加速的に増えるため、売上高を大きく伸ばす可能性が高いです。

では、インファイの海外売上高は、中国にどれくらい依存しているのでしょうか?

注目4:中国の売上比率が34%を占める?

参考:Small Cap Inphi Gets Big Lift From Microsoft Deal

2015年と古いが、インファイの海外売上高比率です。

インファイは中国の売上高比率が高く、全体の34%を占めます。その中でも、中国最大手のファーウェイの比率が高く14%を占めていました。20年の海外比率のデータはないが、おそらく中国の売上比率を減らして、米国クラウドのデータセンターへの比率を増やした事が予想できます

投資家はインファイ株を購入するべきか?

インファイ株を購入するべき理由は...
  1. 20年は売上高が急激に伸びてるが、営業利益はマイナスである
  2. 16年は営業利益率は9%だが、−25%まで落ち込んでいた
  3. 売上高が2倍近く成長するも、営業利益を黒字化できていない
  4. コロナ危機が落ち着くと、需要が落ちる可能性もある
  5. 競合他社には、ブロードコムやマーヴェルがある
  6. クラウドの成長率は、以前よりも鈍化傾向にある

現時点では、積極的に投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、通信接続機器の需要が高いのは間違いないが、赤字経営を脱却できていないからです。インファイは、コロナによる通信量の増大で、20年1Qの売上高は前年比69%、2Qは103%増でした。しかしながら、営業利益は依然として赤字です。

製品が大量に売れても赤字なのは、根本的に儲からないビジネスである可能性が高いです

また、20年の売上高の急増は、コロナによる通信料の膨大に支えられたものです。コロナ危機が落ち着けば、需要は一段落する可能性もあります。また、売上高の割合が最も多いクラウドも、以前ほど成長率が高くない点にも注意が必要です

ただし、将来的に通信料が拡大するのは間違いありません。5Gでしっかりと需要増が見込める事、安定して黒字化するのを待ってからでも遅くないと思っています。

まとめ:インファイ(IPHI)の四半期決算は?

インファイ株の注目ポイントは...
  1. クラウド事業者や通信事業者に、通信接続機器を販売している
  2. ネットの通信量は急拡大し、3年で2倍に増えている
  3. 20年の売上高成長率は、69〜103%と高い
  4. 高い成長率を続けるが、17年以降は営業利益はマイナスである
  5. クラウド事業者向けの売上高が、全体の44%を占める
  6. 15年で中国の売上比率が35%と高く、米中貿易摩擦の影響を受ける

インファイは、クラウドや通信事業者に通信接続機器を製造する会社です。

そのため、世界中のネット通信量が拡大すれば、インファイの売上高も増えます。世界のネット通信量は3年間で2倍に増えるなど、指数関数的に上昇していますまた、2021年以降は5Gが本格的に普及する事で、さらに通信料の拡大が見込めます。

しかしながら、現時点ではインファイ株は投資したい銘柄ではありません。

なぜならば、通信接続機器の需要が高いのは間違いないが、赤字経営を脱却できていないからです。20年の1Qと2Qはコロナ特需で、売上高が前年比2倍に成長しました。しかしながら、ビジネスモデルに問題があるせいか、利益率は低く赤字を脱却できていません。

製品が大量に売れても赤字なのは、根本的に儲からないビジネスである可能性もあります。将来的に通信料が拡大し恩恵を得られるのは間違いありません。しかしながら、確実に恩恵を受けられるかはまだ未知数です。5Gでしっかりと恩恵が見込める事、それから黒字化するのを待つからでも遅くはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です