パワーインテグレーションズの四半期決算|環境対策で需要増?

窒素ガリウムなどの半導体は電力効率が高く、クリーンエネルギーに敏感なEV業界でも期待されている技術です。2桁成長が期待できるためコロナ環境下でも需要が高く、株価は2倍に増えています将来の市場拡大に期待して、投資家はパワーインテグレーションを保有するべきでしょうか?

  • 「PERは45倍と高いが、株価はコロナ後に2倍に上昇した…」
  • アップルのバッテリーにも、パワー半導体が採用され需要が高い…」
  • 「テスラのEV車が採用すれば、爆発的に株価が暴騰する可能もある…」

窒素ガリウム半導体は、クリーンエネルギーでも注目されています。富士経済の市場見通しによると、2017年比で次世代パワー半導体は12.2倍拡大するとも言われています。

しかしながら、個人的には現時点で積極的に購入したい銘柄ではありません。

なぜならば、高成長が期待される産業だが、生産コストが高いなどの懸念材料もあるからです成長産業なのは間違いないが、現在のシリコン製の半導体よりも市場規模は22年でも10分の1以下です。また、パワー半導体産業は、ドイツや日本も競争力が高く1社が独占するのは難しいですね。

そのため、現時点で将来の動向を予想するのは難しいですねただ、20年に開発したEV向けのパワー半導体が、テスラに採用される可能性もあるため、しっかりと動向を見る必要があります。

PWIO株の投資判断したい人向け
  1. PWIOの4半期決算(2020年4-6月)は?
  2. PWIOの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 成長が期待されるが、米中貿易摩擦や競合企業の動向は?

パワーインテグレーションズ(POWI)の四半期決算は?

パワーインテグレーションの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年3月31日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:1.096億ドル(前年比+21%
  2. 営業利益:0.150億ドル+32%
  3. 純利益:0.158億ドル(2.19倍
  4. 一株利益:0.53ドル(2.12倍

第2Q決算(2020年6月30日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:1.068億ドル(前年比+3.8%
  2. 営業利益:0.129億ドル+32%
  3. 純利益:0.131億ドル(+21%
  4. 一株利益:0.44ドル(+18%

パワーインテグレーションは1988年に創業し、窒化ガリウムなどのパワー半導体を製造する会社です。

20年2Qの売上高は前年比3.8%増で1.068億ドル、営業利益は前年比32%増で0.129億ドルでした。売上高の伸び率は低いが、営業利益率は12%と悪くはありません。1Qの前年比21%よりも悪化したのは、コロナの影響が考えられますね。

パワー半導体の需要は増えているため、3Q以降は再び高い成長率に回帰する可能性が高いです。

第3Q決算(2020年9月)

2020年9月に公開予定。

では、パワーインテグレーションの売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

パワーインテグレーションズの10年間の損益計算書は?

2008年に15ドルだったパワーインテグレーションの株価は、2020年には3.7倍の56ドルまで急成長していますね。パワーインテグレーションに100万円を投資すれば、370万円まで増えていた事になりますね。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

パワーインテグレーションの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は

過去10年間の決算書を見ると、少しずつ売上高を成長させている事が分かりますね。営業利益率は12〜14%前後で横ばいで、若干落ち込んでいますね。19年に純利益が大幅に増加した理由は、ライバル企業のオン・セミコンダクターから賠償金1.6億ドルを得たからです。一時的なものなので、業績には影響を与えません。

低迷している訳でも業績が軌道に乗っている訳でもなく、中途半端な立ち位置だと言えます。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

BPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)も、悪くはないけど特別に良い訳でもありません。19年とTTMで増えているのは、賠償金による臨時収入の影響が大きいからですね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

営業CFとフリーCF(営業CF−投資CF)は、常にプラスを維持しています。パワーインテグレーションは製造工場を自社に持たず、外部に業務委託しています。そのため、設備投資などの投資CFは低く抑えられています。賠償金効果がない20年以降も、フリーCFを増やせるかに着目する必要がありますね。

では、パワーインテグレーションに投資する上で、私たち投資家はどのような点に注目すれば良いのでしょうか。

パワーインテグレーションズに投資する上で注目ポイントは?

パワーインテグレーションに投資する上での注目ポイントを紹介します。

注目1:環境対策で期待される窒化ガリウム(GaN)半導体とは?

参考:2030年のパワー半導体の世界市場

窒化ガリウム(GaN)製の半導体は、クリーンエネルギーで注目されています。

従来のシリコン製ではなく、窒素ガリウムや炭化ケイ素(SiC)などのパワー半導体が注目される理由は、電力効率が高いからです。シリコン半導体と比較して、電力の損失を抑えられ発熱量が少なく、電力変換器の小型化が期待されています。次々世代と言われる酸化ガリウム系は、窒素ガリウムよりも3倍の省エネが期待されています

富士経済の市場見通しによると、2017年比で次世代パワー半導体は12.2倍拡大します

しかしながら、シリコン製よりも市場規模が格段に低い理由は、パワー半導体はコストが高過ぎるからです6インチウェハの価格で比較すると、シリコンウェハは1枚3千円に対して、SiCウェハは12万円です。さらには、GaNウェハはSiCの10倍以上の価格になります。

需要は高いが、コスト高が普及のネックになっています。

参考:次世代パワー半導体の世界市場を調査

注目2:消費者、工業、通信向けに幅広く開発してる?

参考:米国株「パワー・インテグレーションズ」に注目!

パワーインテグレーションズの半導体は、工業製品や通信機器など幅広く使われています。工業製品や通信機器以外では、iPhone用のチャージャー、電気自動車(EV)、スマホ、ノートPCにも使われています。

また、パワーインテグレーションズは、EV向けに「ノンスイッチ3-AQ」の半導体を開発しました。

クリーンエネルギーであるEV車は、急速に自動車のシェアを拡大していますね。EVを開発するテスラ社は、時価総額でトヨタを抜いて世界一位になるほど好調です。もしも、テスラ社がパワー半導体を採用すれば、同社の売上を大きく押し上げる可能性も秘めています。

では、パワーインテグレーションの売上高推移を見てみましょう。

注目3:売上成長率は20%以上が期待されている?

パワーインテグレーションズの売上高推移と成長率です。

2018年は、米中貿易摩擦の影響で売上高の成長率が落ち込んでいる事が分かりますね。パワーインテグレーションズは、中国の売上高の割合が53%を占め、米中貿易摩擦の影響を受けやすいですしかしながら、2019年1Q以降はプラス成長に転じていますね。

2019年4Qには、前年比で20%も増えています。

20年2Qで再び成長率が鈍化した理由は、コロナによる経済悪化の影響が考えられます。パワー半導体の需要増のトレンドが続くならば、再び20%台の成長率に回帰する可能性が高いです。需要が期待されるEV車にパワー半導体が採用されたら、さらに売上を押しあげる事も考えられます。

では、パワーインテグレーションズの海外の売上比率も見てみましょう。

注目3:中国の売上比率が53%を占めている?

パワーインテグレーションズの売上高推移です。

1988年に創業した米国企業にも関わらず、中国の売上高が53%を占めています。中国に次に多いのが、欧州、台湾、韓国、日本、米国と続きます。米中貿易摩擦の影響を受けやすい企業だが、2019年には業績は回復傾向にありますね。

では、パワー半導体市場で首位の企業はどこでしょうか?

注目4:ドイツ企業がパワー半導体の26%占めている?

参考:半導体 EV用に増産投資 

成長産業であるパワー半導体市場は、ライバル企業も多いです。

パワー半導体の首位は、ドイツのインフォ二オンテクノロジーズが26.4%、米国のオンセミコンダクターが10%、日本の三菱電機が8.6%と続きます。パワー半導体市場では、日本企業も強い事が分かりますね。パワーインテグレーションズは、上位6社に入らない点には注意が必要です

同社に投資するならば、オンセミコンダクターの動向もチェックする必要がありますね。

パワーインテグレーション株を購入するべきか?

パワーインテグレーション株を購入すべきでない理由は...
  1. 中国の売上比率が高く、米中貿易摩擦の影響を受けやすい
  2. 高成長が期待される産業だが、コスト高もあり懸念材料もある
  3. ドイツや日本で競合他社も多く、優位性がどこまであるか分からない

個人的には、現時点では購入したい銘柄ではありません。

なぜならば、高成長が期待される産業だがコスト増もあり、どこまで本格的に普及するか未知数だからです。また、高い技術力が必要とされる分野で、ドイツや日本などのライバル企業も多いです。さらには、中国の売上比率も高く、米中貿易の影響が大きい事も懸念材料です。

ただし、短期的な視点で見れば、売上高は20%以上の2桁成長を維持する可能性は高いです

パワー半導体は、電力効率が高くクリーンエネルギーで注目される技術のひとつです。テスラ社など爆発的に成長が進むEV関連で、同社の製品が採用されるならば、積極的に投資したい銘柄に変わるかもしれません今後のパワー半導体市場の動向を見ながら、判断する方が良いかもしれないですね。

まとめ:パワーインテグレーションズの四半期決算は?

ニコラ株の注目ポイントは...
  1. 窒素ガリウムなど、成長が期待されるパワー半導体を製造している
  2. 18年に成長率が落ち込むも、19年後半から回復傾向にある
  3. クリーンエネルギーの需要が高く、EV向けの半導体も開発している
  4. 中国の売上比率が高く、米中貿易摩擦の影響を受けやすい
  5. 高成長が期待される産業だが、コスト高もあり懸念材料もある
  6. ドイツや日本で競合他社も多く、優位性がどこまであるか分からない

窒素ガリウム半導体は、クリーンエネルギーでも注目されています。富士経済の市場見通しによると、2017年比で次世代パワー半導体は12.2倍拡大するとも言われています。

しかしながら、個人的には現時点で積極的に購入したい銘柄ではありません。

なぜならば、高成長が期待される産業だが、生産コストが高いなどの懸念材料もあるからです成長産業なのは間違いないが、現在のシリコン製の半導体よりも市場規模は22年でも10分の1以下です。また、パワー半導体産業は、ドイツや日本も競争力が高く1社が独占するのは難しいですね。

そのため、現時点で将来の動向を予想するのは難しいですねただ、20年に開発したEV向けのパワー半導体が、テスラに採用される可能性もあるため、しっかりと動向を見る必要があります。

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