ニコラの四半期決算|水素燃料トラック業界でテスラになる?

クリーンエネルギー対策で、水素燃料は最も注目されている銘柄です。ニコラ社は、水素燃料で動く長距離トラックの開発を計画している新興企業です。しかしながら、20年6月に上場するも、販売するプロダクトや製造する工場もまだありません私たち投資家は、将来の水素社会に期待して投資するべきでしょうか?

  • 「長距離用トラックFCEVを開発し、トラック業界のテスラになるかも…」
  • 「20年6月に上場し株価43ドル、時価総額はフォードの300億ドルに並ぶ…」
  • 「事業実態がなくても、国策で水素社会を目指すなら投資するべきなのか…」

ニコラ社に対して、私たち投資家が判断するのはかなり難しいです。

なぜならば、20年6月に上場するも、まだ何も事業の実態が無いからです長距離用トラック「NIKOLA ONE」を開発し発表するも、まだ商品化や生産工場はありません。水素燃料で動くトラックだけ開発しても、水素ステーションがなければ運用できないからです。

事業実態がなくても時価総額は300億ドル、すでにフォード社と並んでいます。

判断が難しいニコラ社だが、個人的には長期投資で保有したい銘柄のひとつです。なぜならば、構想や将来の事業内容は素晴らしく、テスラと同じ道を辿る可能性が高いからですトラック市場の長距離は全体の85%を占め、テスラ社などのEV車が参入できない領域です。

EV車は走行距離が短く、長距離輸送や重量積載には向きません

ニコラ社が長距離トラックの販売だけでなくインフラ整備までするならば、FCEV市場を独占する可能性が高いですね。ニコラ社は、将来的に384箇所の水素ステーションを全米に建設すると言います。もちろん、事業構想としてあるだけで、本当に実現できるかは今後の動向を注視する必要があります。

事業構想が現実になるならば、現在の株価は決して割高ではありません。

ニコラの投資判断したい人向け
  1. ニコラの4半期決算(2020年4-6月)は?
  2. ニコラの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 事業の実態がなくても、ニコラ株に投資するべき?

ニコラ(NKLA)の四半期決算は?

ニコラの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年6月30日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:3.6万ドル
  2. 営業利益:−8664万ドル(前年度−2048万ドル)
  3. 純利益:−8664万ドル(前年度−3100万ドル
  4. 一株利益:−0.33ドル(前年度ー0.14)

ニコラ社は、水素燃料の長距離トラック(FCEV)を開発する会社です。しかしながら、20年8月時点で販売するプロダクトや工場はなく、事業の実態はまだありません。公式サイトを見ても四半期決算はなく、Yahooファイナンスから参照しています(参考:Yahooファイナンス-ニコラ株)。

上場前の6月期の売上高は3.6万ドル、営業利益は8664万ドルの赤字です自己資本比率は95%と高く、手元には9.2億ドルの資産があります。事業の実態がなくても時価総額は300億ドルでフォード車とほぼ同額、かなり特殊な会社である事が分かりますね。

第2Q決算(2020年10月)

2020年10月に公開予定。

では、ニコラ社の売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

ニコラ(NKLA)の10年間の損益計算書は?

2016年に創業したニコラ社は、20年6月にナスダックに上場しました。上場後の株価は79ドルまで上昇し、現在は43ドルを付けています。16年に創業したニコラ社だが、事業の実態はまだありません。そのため、過去の決算書のデータはまだありません

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

データなし

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

データなし

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

データなし

では、私たち投資家はニコラ株をどのように判断すれば良いのでしょうか。

ニコラに投資する上で注目ポイントは?

ニコラ株に投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。

注目1:2030年に流通する水素量は1500倍に増える?

2018年 2020年 2030年
水素量 0.02万トン 0.4万トン 30万トン
コスト 〜100円/Nm3 〜100円/Nm3 30円/Nm3
発電 開発段階 開発段階 17円/kWh
水素ステーション 100カ所 160カ所 900カ所
FCV(自動車) 2000台 4万台 80万台
FCバス 2台 100台 1200台
FCフォークリフト 40台 500台 1万台
家庭用燃料電池 20万台 140万台 530万台

参考:日本の国家戦略「水素エネルギー」で飛躍するビジネス: 198社の最新動向

日本を始め欧米や欧州の先進国では、水素社会の実現を国策で目指しています。

日本政府が作成したロードマップでは、900カ所の水素ステーション、80万台のFCV(燃料電池自動車)を普及する計画ですねただし、現在急加速で普及してるEV車を追い越す事は目標にしていません。2019年のテスラEVは64万台なので、慎重に計画を立てている事が分かりますね。

水素が着目される理由は、水素と酸素から電気を発生させても水しか排出されないからです。現在のEV車だけに頼らない理由は、電気自動車は走行距離や充電時間でデメリットがあるからです

同じ電気自動車であるEVと比較して、FCVには次の利便性があります。

  • 電気を蓄電するEVと違い、走行しながら電気を作り出せる
  • EVの走行距離は短く200km、FCVは650km走れる
  • EVは満タン充電で最大10時間、急速充電でも45分掛かる
  • 水素Stの数は少ないが、水素を補充するのに3分しか掛からない
  • 蓄電と違いバッテリーの劣化がなく、モーターも劣化しない

水素というと水素で動く自家用車が注目されるが、水素社会では様々な乗り物や機械に水素が使われます。ニコラが開発するのは、水素で動く長距離用のトラックです

注目2:20年から販売開始だがまだ事業は始まってない?

ニコラは2016年に創業し、20年にナスダックに上場しました。

16年にFCET(水素燃料電池トラック)を開発し、364箇所の水素ステーションを建設する構想を発表したが、2020年8月時点でもまだ事業は開始していません。2020年6月初めに上場時の発表によると、21年にバッテリー式電気自動車(BEV)、23年に水素燃料電池自動車(FCEV)の生産を開始する予定です

販売開始が21年でもニコラの時価総額は300億ドル、フォードと同規模で株価は高騰しています。

現時点でニコラの株価を比較するのは無理ですね。しかしながら、電気自動車で成功したテスラと比較する事で、ヒントは得られます。21年8月のニコラの株価は、テスラが2012年にロードスターを生産し、モデルSの人気が2年続いた時点と同程度の水準にあると言います(参考:ニコラは次のテスラになるか?)。

テスラより割高なのは間違いないが、同じ道を辿る可能性も否定できません。

注目3:事業実態がなくてもニコラ株が暴騰してる理由は?

人向け
  1. 全米2位のゴミ収集会社から、EV2500台の大型契約を受注する
  2. 業務用EVトラックは、21年から販売を予定している
  3. 水素燃料電池を搭載した、長距離用FCEVを23年に出荷予定
  4. 将来的に全米に364箇所の水素ステーションを建設予定

株価が高騰している理由は、魅力的な計画や構想を次々に発表しているからです。

20年8月に、全米2位のゴミ収集会社であるリパブリック・サービセズから、EV2500台の受注を受けました。ゴミ収集車の路上試験は22年で、量産開始は23年からです。法人と大型契約を結んだのは初で、本格的に事業が開始する事になります(参考:EVメーカー「ニコラ」がゴミ収集車を受注)。

EVトラックの価格を15万ドルとすると、3.75億ドルの売上高になりますね

また、ニコラの本命はEV車ではなく、水素燃料で動くFCEV車です。FCEVは21年に販売予定で、長距離トラック網の20%前後をカバーする水素ステーションを構築すると言います。そして、最終的には全米に364箇所の水素ステーションを建設する予定です

実は、ニコラは16年に水素燃料で動く「NIKOLA ONE」を開発しています。1台1500ドルの手付金で予約を受け付けた所、7000台の予約があったと言います。水素燃料の長距離トラックの需要が高いことは、既に証明されていますね

ではなぜ、長距離トラックはEVよりも、水素燃料の方が需要が高いのでしょうか?

注目5:長距離トラックはEV車よりも水素燃料の需要が高い?

燃料トラック「NIKOLA ONE」の性能は...
  1. NIKOLA ONEは、最長で1931kmの連続走行ができる
  2. 水素の充填時間は15分で、最長1931km走れる
  3. 車重はディーゼルトラックに比べて約900kgほど軽い
  4. 燃料電池で自動でバッテリーを充電でき、満タンなら300km走れる
  5. 1000馬力以上の出力でも、排出されるのは水蒸気だけ

長距離トラック市場では、EV車ではなく水素燃料で動くFCEVが有利です。

なぜならば、バッテリーで動くEVが1回の充電で移動できる距離には限度があるからです。走行距離が長い上に積載量も多いため、高い電力効率が求められますね。例えば、テスラが開発したEVトラックでは、1回の充電で連続走行は最大805kmだけです(参考:テスラ初のEVトラック)。

急速チャージを利用しても30分、走行距離は640kmだけですね。またバッテリーは劣化するので、利用回数が増えるほど走行距離は短くなります。バッテリーの劣化は、自家用車なら良くても長距離トラックだと致命的でコスト高になります。

1回の充填で15分、最長で1931km走るFCEVとは勝負にならないですね。トラックの短距離が占める市場の割合は15%にしか過ぎず、長距離トラックの市場は大きいです。トラック業界の世界市場規模は約60兆円、商用車の販売台数は約2300万台と推計されます(参考:商用車・トラック業界の世界シェアと市場規模)。

また、トラック市場は乗用車と違い、ライバル企業が少ない事も好感できますね。

以上を考えると、ニコラの現在の株高も正当化されるかもしれません。

投資家はニコラ株を購入するべきか?

ニコラ株を購入するべき理由は...
  1. 水素燃料で動く長距離用トラックを開発する会社である
  2. 事業開始してないが、ゴミ収集会社からトラックを大型受注に成功
  3. FCEVは長距離トラック市場で、EV車よりも優位性が高い
  4. 長距離用FCEVを23年に販売開始、水素ステーションを建設する
  5. 日本、欧州、米国は水素社会実現のために、税金を投入している

ニコラ社に対して、投資判断をするのは難しいですね。なぜならば、20年6月に上場したが、8月時点ではまだ何も事業の実態がない会社だからです販売するプロダクトや生産工場がなくても、ニコラ社の株価は高騰しています。

しかしながら、個人的には長期で保有したい銘柄のひとつです。

なぜならば、構想や将来の事業内容自体は素晴らしく、テスラと同じ道を辿る可能性が高いからです2016年時点でニコラ社は、水素燃料で動く「NIKOLA ONE」を開発し、競争優位性が高いのは間違いありません。長距離トラック市場は全体の85%を占め、EV自動車が参入できない領域です

また、構想しかない中で、大型トラックEV車を実際に受注した事も評価できますね。

日本、欧州、米国などの先進国が、水素社会の実現を国策で進めているため、現在の株高でも強気に見れます。例えば、EUは新型コロナでEU共同債を発行し、その3割をEVや水素燃料電池などのクリーンエネルギーに投資します。米国もバイデン大統領が勝てば、グリーンニューディールで2兆ドル発行すると言います。

ニコラがFCEVのインフラも整備するならば、市場を独占する可能性は高いです。今すぐの購入は考えてないが、長距離トラック動向を見ながら投資する予定です。

まとめ:ニコラ(NKLA)の四半期決算は?

ニコラ株の注目ポイントは...
  1. ニコラ社は、大型トラックEVや長距離輸送用FCEVを開発する
  2. 16年に創業し20年に上場、まだ事業の実態はない
  3. 長距離輸送トラックは、EV車よりも水素燃料が向いている
  4. 将来的に、水素ステーションを364箇所建設する構想がある
  5. 全米2位のゴミ収集会社から、トラックの大型受注に成功した

ニコラ社に対して、私たち投資家が判断するのはかなり難しいです。

なぜならば、20年6月に上場するも、まだ何も事業の実態が無いからです長距離用トラック「NIKOLA ONE」を開発し発表するも、まだ商品化や生産工場はありません。水素燃料で動くトラックだけ開発しても、水素ステーションがなければ運用できないからです。

事業実態がなくても時価総額は300億ドル、すでにフォード社と並んでいます。

判断が難しいニコラ社だが、個人的には長期投資で保有したい銘柄のひとつです。なぜならば、構想や将来の事業内容は素晴らしく、テスラと同じ道を辿る可能性が高いからですトラック市場の長距離は全体の85%を占め、テスラ社などのEV車が参入できない領域です。

EV車は走行距離が短く、長距離輸送や重量積載には向きません

ニコラ社が長距離トラックの販売だけでなくインフラ整備までするならば、FCEV市場を独占する可能性が高いですね。ニコラ社は、将来的に384箇所の水素ステーションを全米に建設すると言います。もちろん、事業構想としてあるだけで、本当に実現できるかは今後の動向を注視する必要があります。

事業構想が現実になるならば、現在の株価は決して割高ではありません。

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