テキサスインスツルメンツの四半期決算|5Gの恩恵を受ける?

5G銘柄として高い人金を集める半導体メーカーですね。5G基地局に必要なアナログ半導体で市場シェア1位を獲得しています。しかしながら、2019年以降は米中貿易摩擦の影響で、売上高は減少していますそれでも、将来の5G需要に期待して、私たちは投資するべきでしょうか?

  • 「5G特需で恩恵を受けるのに、PERは25倍で放置されてる…」
  • 「5G特需で通信向けが伸びれば、株価は爆上げするはずだ…」
  • 「5Gで期待されるが、米中貿易摩擦の影響をどれくらい受けるのか…」

アナログ半導体で業界1位のテキサスインスツルメンツ(TI)株は、5GやIoTで恩恵を受けると人気が高い銘柄のひとつです。

しかしながら、個人的には長期で保有したい銘柄ではありません

なぜならば、米中貿易摩擦の影響を受ける2018年以降、2年間もマイナス成長が続いているからです半導体市場が好調な2018年1Qまでは、売上高は2桁成長でした。しかしながら、その後は成長が鈍化し始め、020年にはマイナス12%まで下落しています

現時点では保有する予定はないが、トレンドが変われば検討したいですね。

なぜならば、売上高は減少傾向でも、営業利益率は40%で安定しているからです競争が激しい半導体業界で、これだけ利益率が高い会社は他にありません。また、コロナ危機がなければ本来ならば、2020年は半導体業界全体はプラス成長に転換すると予測されています。

そのため、コロナ危機が落ち着けば、再びプラスに転換する可能性は高いですね。期待される5Gの通信業界向けは全体の12%しかないが、産業向け半導体、自動車向け、家電製品向けとバランス良く売り上げています。そのため、長期で5GやIoTの恩恵を受ける可能性もありますね

TI株の投資判断したい人向け
  1. TI直近の4半期決算(2020年4〜6月)は?
  2. TIの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 5G特需の半導体メーカーだが、まだ不確実性が高い理由は?

テキサスインスツルメンツ(TXN)の四半期決算は?

テキサスインスツルメンツの四半期決算を紹介します。

第2Q決算(2020年7月21日)

第2Q決算の内容は...
  1. 売上高:32.3億ドル(前年同期比−12%)
  2.  Analog:24.3億ドル(−4%)
  3.  Embedded Processing:5.4億ドル(−31%)
  4.  Other:2.5億ドル(ー25%)
  5. 営業利益:12.28億ドル(−19%)
  6. 純利益:13.80億ドル(+5%
  7. 一株利益:1.48ドル(+8%

テキサスインスツルメンツは、アナログ半導体で業界1位のメーカーです。

売上高は前年比で12%減の32.3億ドル、営業利益は19%減の12.28億ドルでした。セグメント別の売上高を見ると、全ての事業がマイナスでしたね。売上比率が最も高いアナログ部門は4%だったが、組み込みプロセッサ部門は31%減、その他も25%の減少です。

2019年は米中貿易摩擦で落ち込み、2020年はコロナの影響を受けています。

コロナがなければ、半導体市場はプラス成長が予想されていました。そのため、コロナの影響が弱まれば、再びプラス成長に転じる可能性は高いです。

第3Q決算(2020年10月)

2020年10月に公開予定。

では、テキサスインスツルメンツの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

テキサスインスツルメンツの10年間の損益計算書は?

2008年に25ドルだったテキサスインスツルメンツの株価は、2020年には5.4倍の135ドルまで急成長していますね。テキサスインスツルメンツに100万円を投資すれば、540万円まで増えていた事になります。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、安定して推移している事が分かります。しかしながら、2018年以降は米中貿易摩擦やコロナで、売上高は減速傾向にありますね。ただし、営業利益率は40%を超えており、アナログ半導体市場は利益率が高いビジネスである事が分かります

競争が激しい半導体業界で、営業利益率が40%を超えるメーカーは他にありません。一時的に減少している売上高も、コロナ危機を脱する2020年後半にはプラス成長に転じる可能性が高いですね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は安定して推移しています。2018年以降は、純資産の割合は減少するが、しっかりと利益を出せている事が分かります。自社株買いや配当金も積極的で、ホルダーは安心して保有できる銘柄です

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

営業CFとフリーCF(投資CF−営業CF)を見ると、安定して推移している事が分かりますね。設備投資の出費が少ない理由は、ファブライトと呼ばれるビジネスモデルを採用しているからです。ファブライトは、巨額な設備投資が必要な部門は、外部企業に委託する事で経費を低く抑えています

売上高が減少している2018年以降も、キャッシュをしっかり稼いでる点は好感できますね。では、テキサスインスツルメンツ株に投資する上で、私たち投資家はどのような点に注目すれば良いのでしょうか?

テキサスインスツルメンツに投資する上で注目ポイントは?

テキサスインスツルメンツに投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。

注目1:TI社は業界8番目の半導体メーカーである?

2019年の半導体企業の売上高では、テキサスインスツルメンツは世界8位の半導体メーカーです。また、アナログ半導体では、業界1位のメーカーです。

前年比の売上高と比較すると、米中貿易摩擦の影響を受けて、2019年は多くの半導体メーカーがマイナス成長でした。テキサスインスツルメントも、前年比で9%もマイナスでしたね2020年は2桁成長が期待されていたが、コロナの影響でマイナス決算を発表する半導体メーカーも増えています。

注目2:アナログ半導体で業界1位で市場シェア18%?

参考:2018年のアナログ半導体企業トップ10

テキサスインスツルメンツは、アナログ半導体市場で世界1位のメーカーです。

アナログ半導体上位10社の売上高合計は、前年比9.4%増の361億ドル、業界全体の60%を占めています。業界1位のテキサス・インスツルメントでも市場シェアは18%2位のアナログデバイセズでも9%しかありません。市場シェアが1%に満たないアナログ半導体メーカが、世界中に多数存在します。

楽観的に捉えるならば、市場上位者の拡大余地はまだまだ高いという事ですね。アナログIC市場は、通信や自動車、エレクトロニクス産業で需要があり、前年比10%前後で成長している分野です

では、半導体業界全体では、どれくらい拡大する事が予測されてるのでしょうか?

注目3:WSTS予測では2020年は+5.4%で成長する?

参考:2019年の半導体市場はマイナス12%、WSTSが予測

世界の半導体市場は年率6.7%、IoT向けは年率15.3%で成長する事が期待されています。

しかしながら、WSTS(世界半導体市場統計)の数値を見ると、実際には順調に拡大しているとは言えません。2019年の半導体市場は、スマホ端末の販売不振や米中貿易摩擦で12.1%のマイナス成長でしたまた、2020年には5.4%プラスが期待されるが、コロナ環境下で見通しが不明です。

アナログ半導体市場は、5GやIoT期待で拡大が期待されている分野です。しかしながら、実際にコロナの影響をどれくらい受けるかは分からないですね。

では、テキサスインスツルメントの売上高は、どのように推移してきたのでしょうか?

注目4:売上成長率は2桁成長から−12%まで下落?

四半期毎の売上高推移を見ると、売上高は大きく減少傾向にありますね。

テキサスインスツルメンツは、半導体市場が好調な2018年1Qまでは2桁成長を維持しています。しかしながら、それ以降は大きく落ち込み、2019年にはマイナス成長に陥りました。2020年には回復傾向が見られるも、コロナの影響を受けて前年比でマイナス12%です。

テキサスインスツルメンツの業績を予想するのは難しいですよね。

ただし、個人的にはあまり悲観的には見ていません。コロナによる需要やサプライチェーンの悪化は一時的なものですね。2020年の半導体市場が成長期にあるならば、四半期毎に次第に回復する可能性が高いです。長期的な視点で見れば、市場回復と共に5GやIoTの恩恵を受ける可能性は高いです。

では、テキサスインスツルメンツのエンド市場の割合を見てみましょう。

注目5:5Gが期待される通信向けは全体の12%だけ?

参考:Could Personal Electronics’ Slowdown Affect Texas Instruments?

テキサスインスツルメンツが半導体を供給するエンド市場の割合です。

5Gの恩恵を受ける通信向けは、全体の12%しかありません。しかしながら、産業向け半導体、自動車向け、家電製品向けとバランス良く、幅広く5GやIoTの恩恵を受ける可能性が高いです。

注目6:配当性向は75%で配当利回りは2%前後?

クアルコムの配当性向は65%、利回りは2.7%前後で高配当株として知られています。

2010年以来、配当金は毎年右肩上がりに切り上げられています。半導体業界が不調だった2018年でも、配当金が切り上げられてる点は好感できますね。現在も売上高は下降気味だが、それでも配当性向は上昇傾向にあります

テキサスインスツルメンツ株を購入するべきか?

TI株の注目ポイントは...
  1. 営業利益率は40%と高いが、売上は18Q1から減少傾向にある
  2. 20年後半に好転する可能性もあるが、不調期間が長すぎた
  3. 5Gが期待されるも、通信向けは全体の12%しかない
  4. 米中貿易摩擦に続いて、コロナの影響も大きく受けている
  5. アナログ半導体が、IoTの恩恵を受けるのはまだ先になる

個人的には、配当金目的以外では保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、営業利益率が40%と高い点は評価できるが、売上高が2年間もマイナス成長だからです半導体市場が好調な2018年1Qまでは、売上高は2桁成長でした。しかしながら、それ以降はマイナス成長が続き、2020年にはマイナス12%まで下落しています

5GやIoTで期待されるアナログ半導体は、コロナが落ち着けばいずれはプラスに転じる可能性は高いです。しかしながら、2年間もマイナス成長を続けた企業には、積極的に投資したいとは思わないですね。

成長が期待される5Gの通信業界向けは全体の12%だけです。IoT向けの半導体が本格的に稼働するのは、まだまだ先ですね。そのため、緩やかに売上成長率が回復する事が予想できます。

まとめ:テキサスインスツルメンツの四半期決算は?

TI株の注目ポイントは...
  1. アナログ半導体で業界1位、市場シェア18%を占める
  2. アナログ半導体は利益率が高く、営業利益率は40%と高い
  3. 2018年以降は、米中貿易摩擦とコロナで売上高は減少傾向にある
  4. 幅広い業界にアナログICを供給し、長期的に5GやIoTの恩恵を受ける
  5. 成長率がプラスに転じたら、長期投資を考えたい銘柄である

アナログ半導体で業界1位のTI株は、5GやIoTで恩恵を受けると人気が高い銘柄のひとつです。しかしながら、個人的には長期で保有したい銘柄ではありません

なぜならば、米中貿易摩擦の影響を受ける2018年以降、2年間もマイナス成長が続いているからです半導体市場が好調な2018年1Qまでは、売上高は2桁成長でした。しかしながら、その後は成長が鈍化し始め、2020年にはマイナス12%まで下落しています

現時点では保有する予定はないが、トレンドが変われば検討したいですね。

なぜならば、売上高は減少傾向でも、営業利益率は40%で安定しているからです競争が激しい半導体業界で、これだけ利益率が高い会社は他にありません。また、コロナ危機がなければ本来ならば、2020年は半導体業界全体はプラス成長に転換すると予測されています。

そのため、コロナ危機が落ち着けば、再びプラスに転換する可能性は高いですね。期待される5Gの通信業界向けは全体の12%しかないが、産業向け半導体、自動車向け、家電製品向けとバランス良く売り上げています。そのため、長期で5GやIoTの恩恵を受ける可能性もありますね

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