GMの四半期決算|PER6倍でも購入するべきでない理由は?

米国の自動車業界は、日本車の影響で長い間不調でしたね。しかしながら、近年はEV車や完全運転車で注目を集めています。そんな中で米国で販売台数首位のGMは、PERが6倍で割安に放置されています。現在の自動車業界の状況を考えると、GM株は割安と言えるのでしょうか?

  • 「GMのPERは6倍しかない、割安な時に購入した方が良い…」
  • EV車や完全運転車で、自動車業界が盛り上げる可能性が高い…」
  • 「コロナが収束し経済が正常化すれば、株価が戻る可能性が高い…」

GMは1908年に設立し、2009年に倒産し国有化した後に再上場した歴史ある会社ですね。GMは、米国市場で最も販売台数が多い自動車メーカーです。

しかしながら、長期的にも短期的にも、GM株は保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、市場シェア1位でも、営業利益率が3〜4%で儲からないビジネスだからです。2018年から世界的な自動車の販売不振が続いています。欧州と中国を中心に自動車の需要が急減し、GMの販売台数も急落しています。さらには、2020年1Qにコロナの影響でも急落しました

自動車産業は、競争が激しい上にトレンドもあるため、安定して稼ぐのが難しいですね。

新しいモデルが次々に開発され、新車を投入しても売れるとは限りません。また、電気自動車EVやAIの完全自動車の開発もあり、設備投資や開発研究費用も膨大ですそのため、コロナが収束し経済が正常化しても、長期で保有したい銘柄ではありません。

GMの投資判断したい人向け
  1. GM直近の4半期決算(2020年1〜3月)は?
  2. GMの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 自動車業界は利益率が小さく、儲からないビジネスモデル

GM(ゼネラルモーターズ)の四半期決算は?

GMの四半期決算を紹介します。

第1Q決算(2020年5月6日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:327億ドル(前年同期比−6.2%)
  2. 純利益:3億ドル(−86%)
  3. 一株利益:0.17ドル(−88.5%)

GMは1908年に設立し、2009年に倒産し国有化した後に再上場した歴史ある会社ですね。

1-3月期決算は、コロナの影響を大きく受けた決算でした。売上高は前年同期比で6.2%減少し327億ドル、純利益は86%減少し3億ドルでしたね。純利益が大幅な減益となった理由は、コロナの影響で1月に中国市場の生産停止が延長し、3月には北米と南米の工場を閉鎖したからです

次回4-6月期の決算では、さらに影響を受ける可能性が高いです。

2020年3月の世界の自動車販売台数は、昨年同月比39%減となる555万台だと言います(参考:2020年3月は39%の大幅減!)。中国、欧州、北米の都市封鎖で大きく売上を落とす可能性が高いです。

第2Q決算(2020年8月)

2020年8月に公開予定。

では、GMの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

GMの10年間の損益計算書は?

2011年に33ドルで再上場したGMの株価は、2020年には26ドルまで下がっています。GMに100万円を投資していたら、逆に資産が88万円まで減っていた事になります。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

GMの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の決算書を見ると、GMの売上高は減少している事が分かります。また、赤字ではないものの、営業利益も利益も低水準ですね。2017年に営業利益率は7%まで上昇するも、その後は3〜4%で推移しています。米国の自動車メーカーに言える事だが、売上高が伸びない中で利益率が低い特徴があります。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)は、比較的安定して推移していますね。しかしながら、EPS(1株あたり純利益)は安定しているとは言えません

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

2013年以前は、フリーCF(営業CF−投資CF)をプラスで維持していましたね。しかしながら、2015年以降は投資CFが拡大し、フリーCFもマイナスに転落しています。自動車業界全般に言える事だが、設備投資や研究開発費用が膨大な割に儲かりにくいビジネスですね

では、私たちと投資家は、GMに投資する上で何を判断すれば良いのでしょうか?

GMに投資する上で注目ポイントは?

GMに投資するか決める上では、何に注目して判断すれば良いのでしょうか。

注目1:2019年の販売台数は2年連続でマイナス?

参考:【自動車市場レポート】販売台数「2年連続マイナス」の衝撃

リーマンショック以降、自動車の販売台数は右肩上がりで増えていました。

しかしながら、2019年は販売数の低迷が予測され、2018年に続き2年連続でマイナスになる可能性が高いと言います。低迷する原因は、販売台数が世界で最も多い中国のスローダウンです実際に、2019年の自動車販売台数は前年比8.2%減でした(参考:2019年の自動車販売台数は前年比8.2%減)。

それでも、2020年以降は再び上昇に転じ、2023年には1億台に到達すると予測しています

ただし、このデータはコロナ危機以前に予測されたものですね。日本自動車販売協会連合会は、コロナの影響を受けた2020年上半期の販売台数を発表しています。日本市場では前年同期比19.3%減、2年ぶりのマイナスでした(参考:コロナ禍影響大きく19.3%減の139万9694台)。

北米や欧州の先進国、新興国でも販売台数が大きく減少すると予測できますねでは、GM車は世界でどれくらい販売されているのでしょうか?

注目2:GMは世界で4番目に販売台数が多い?

自動車メーカーというと、トヨタやホンダなどの日本車、VWなどのドイツ車が思い浮かびますね。

しかしながら、意外にもアメリカ車もまだまだ勢いがあります。米国のゼネラルモーターズは、世界で4番目に売れている自動車メーカーです。また、6番目にはフォードモーターもランクインしていますね。日本ではアメリカ車は少ないが、北米や南米、中国ではそれなりに売れています。

2020年に、テスラがトヨタの時価総額を抜いて世界1位になりました。しかしながら、テスラは会社規模が小さく、販売台数では上位10社に入りません。では、GMは米国ではどれくらい人気が高いのでしょうか?

注目3:米国市場ではGM車が1番売れている?

参考:米国 メーカー/ブランド別 自動車販売台数ランキング【2018年年間】

米国で人気が高いのは、やはり米国の自動車メーカーですね。

米国の自動車メーカーが、1位GMと2位フォード、4位クライスラーでランクインしています北米で人気が高い日本車は3位のトヨタ、6位にホンダがランクインしていますね。日本車に対する自動車関税は2.5%しかなく、EUや韓国、中国よりも優遇されていますね。

トヨタやホンダにとって、北米は最も大きな市場です。では、GMの地域別の売上高を見てみましょう。

注目4:2018年以降から販売不振に陥っている?

参考:ゼネラル・モーターズ決算発表(2020年1~3月期)

地域別の販売台数を見ると、GMは2018年以降から減少傾向にあります。

2018年と2019年は、世界の自動車販売数も減少傾向にありますね。コロナの影響を受ける2020年1Qには、販売台数が急激に落ち込んでいる事が分かります。経済が正常化した後も、世界的に自動車の販売台数が増加に転じなければ、GM車も売れない可能性が高いですね

地域別に販売台数を見ると、2018年以降に欧州の売上がほぼ消えていますまた、北米市場では販売台数は減少していないが、中国などのアジア圏では減少に転じています。おそらく、中国市場の需要が急激に落ちていると推測できますね。

コロナによる景気後退がなかったとしても、GMが苦境なのは変わりません。

注目5:2019年から電気自動車に本格参入する?

参考:世界700万台?電気自動車(EV)の3年後はどうなるか?

EV車で好調なテスラと違い、米国メーカーは販売不振に陥っています。

将来のエンジン車とEV車の世界的なトレンドを見ると、電気自動車の割合が高くなる事が予想されていますね。自社製品の販売不振もあり、2019年1月にゼネラルモーターズの会長は、電気自動車に本格参入し20車以上のEVを発売すると公表しています(参考:GMが「ハイブリッド車は終わり」と明言)。

しかしながら、EV市場では既にテスラが、独占的な地位を既に確立しています。後発者であるGMが、EV市場でシェアを獲得するのは困難かもしれません

参考:テスラの四半期決算|アナリスト予想を上回り時間外で7%上昇

注目6:自動車業界の利益率は低くGMは3〜4%だけ?

自動車業界の利益率は...
  1. トヨタ自動車:6.2%
  2. 三菱自動車:5.3%
  3. GM:3.0〜4.0%
  4. ホンダ:3.8%
  5. フォード:0.4%
  6. テスラ:0.3%

参考:自動車業界 利益率ランキング(2018 – 2019年

自動車業界は利益率が低く、儲かりにくいビジネスモデルです。

儲からない理由は、世界中に自動車メーカーがあり競争が激しい分野だからです1970年代以降は、日本メーカーが高性能で安価な自動車を大量に販売しました。2000年以降は、韓国や中国などの新興国が、安い人件費を利用して安価生産しています。

新興国の勢いがある中で、先進国の自動車メーカーが高い利益を出すのは難しいですね。また、毎年リリースする新車が売れるとは限らず、不安定でリスクが高いビジネスだとも言えます。iPhoneのブランド戦略で、営業利益が35%を超えるアップルとは正反対ですね

投資家はGM株を購入するべきか?

GM株を購入すべきでない理由は...
  1. 米国市場では市場首位だが、営業利益率は3〜4%と儲からない
  2. 2015年以降、フリーCFは赤字を続けている
  3. 2018年から世界的に販売不振、GM車も販売減が続いている
  4. 欧州と中国市場で、GM車の需要が急落している
  5. エンジン車よりも、電気自動車などのEV車の人気が高い

長期的にも短期的にも、GM株は保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、米国でシェア1位の自動車メーカーだが、営業利益率が3〜4%と儲かりにくいビジネスだからです2018年から世界的な販売不振が続き、2020年1Qにはコロナの影響で需要が落ち込んでいます。その中でも、特にGM車の販売台数が急落しています。

自動車業界は、世界的にライバル企業が多く競争が激しい分野ですね。

新しいモデルが次々に開発され、新車を投入しても売れるとは限りません。また、電気自動車EVやAIの完全自動車の開発もあり、設備投資や開発研究費用も膨大ですそのため、コロナが収束し経済が正常化したとしても、保有したい銘柄ではないですね。

まとめ:GM(ゼネラルモーターズ)の四半期決算は?

GMの注目ポイントは...
  1. 2019年の世界の販売台数は、2年連続でマイナスだった
  2. GMは、世界で4番目に販売台数が多いメーカーである
  3. 米国市場では市場首位だが、営業利益率は3〜4%と儲からない
  4. エンジン車の販売不振を受けて、2019年にEV車に本格参入する
  5. コロナの影響で、4〜6月期は世界中で販売台数が落ち込んでいる

GMは1908年に設立し、2009年に倒産し国有化した後に再上場した歴史ある会社ですね。GMは、米国市場で最も販売台数が多い自動車メーカーです。

しかしながら、長期的にも短期的にも、GM株は保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、市場シェア1位でも、営業利益率が3〜4%で儲からないビジネスだからです。2018年から世界的な自動車の販売不振が続いています。欧州と中国を中心に自動車の需要が急減し、GMの販売台数も急落しています。さらには、2020年1Qにコロナの影響でも急落しました

自動車産業は、競争が激しい上にトレンドもあるため、安定して稼ぐのが難しいですね。

新しいモデルが次々に開発され、新車を投入しても売れるとは限りません。また、電気自動車EVやAIの完全自動車の開発もあり、設備投資や開発研究費用も膨大ですそのため、コロナが収束し経済が正常化しても、長期で保有したい銘柄ではありません。

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