Twilioの四半期決算|2桁成長でも黒字化できない理由は?

Twilioは2桁成長続けるハイテク株だが、コロナ特需を受けて株価が2.8倍に拡大した銘柄です。コロナの影響が大きい1-3月期でも、売上高は前年同期比で56%増で顧客数も順調に伸びていますしかしながら、Twilioの決算を冷静に分析すると、リスクが高い投資であるため注意が必要です。

  • 売上高は2桁成長でコロナ期でも、株価は2.8倍に高騰した…」
  • クラウドでサブスク銘柄のTwilioは、株価が暴騰する可能性が高い…」
  • 「ユニークなビジネスで、顧客数は毎年右肩上がりに増え続けている…」

Twilioは、IT企業向けにコミュニュケーションツールを提供する会社です。

2020年1Qの売上高は56%増、毎年2桁成長を続けるグロース株ですね。米国以外の売上高は30%も占め、顧客数も四半期毎に右肩上がりで拡大しています。

しかしながら、個人的には短期でも長期でも保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、売上高は2桁成長を続けるも、営業利益率は−30%と赤字経営が続いているからです。ユニークなビジネスモデルで業界最大手だが、強力な競合相手が2社もいますね。ライバルとの競争が激化すれば、市場獲得のためのコストはさらに高騰します

ライバル2社と違い、Twilioが自社のネットワークを構築してない点は大きな懸念材料です自社ネットワークを持たない事は、価格と品質競争で将来的に不利に働きます。顧客が右肩上がりで拡大するも、赤字を脱却する見通しは全くありません。

Twilioの投資判断したい人向け
  1. Twilio直近の4半期決算(2020年1〜3月)は?
  2. Twilioの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. 売上高が2桁成長でも、営業利益が黒字化しない理由は?

TWILIO(トゥイリオ)の四半期決算は?

Twilioの四半期の決算を紹介します。

第1Q決算(2021年5月6日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:3.64億ドル(前年同期比+56%
  2. 営業利益:−0.92億ドル(前年同期−0.87億ドル)
  3. 純利益:−0.94億ドル(前年同期−0.36億ドル)
  4. 一株利益:−0.68ドル(前年同期−0.31ドル)

Twilioは、クラウドコミュニュケーションツールと呼ばれるプラットフォームを提供する会社です。具体的には、音声通話、メッセージ、ビデオなどのコミュニュケーションツールをIT企業に提供します。Twilioのツールを導入する事で、音声ビデオやチャットなどの機能を従量課金制で利用できます

Twilioは上場して以来高い成長率で、2桁成長を続けています。

1Qの売上高は、前年同期比で56%増で3.64億ドルでした。しかしながら、営業利益は−0.92億ドル、営業利益率は−30%と毎年赤字を計上しています。

第2Q決算(2021年8月)

2020年8月に公開予定。

では、Twilioの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

TWILIOの10年間の損益計算書は?

Twilioはコロナ特需を受けて、2020年に暴騰した銘柄です。2020年3月に84ドルだった株価は、7月には238ドルまで暴騰しています。4ヶ月の短期間で2.8倍に暴騰した事が分かりますね。

Twilioの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

決算書を見ると、売上高を大きく拡大している事が分かりますね。2013年に0.5億ドルだった売上高は、2010年には22倍の11.34お車で増えています。しかし、好調な売上高と対照的に、営業利益は好ましくありません。赤字幅は拡大する一方で、営業利益率も−30%と低い水準を維持しています

Twilioが赤字経営を脱却する見通しは、まだまだないですね。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)も安定しているとは言えません。大規模な資金調達により、BPSは大幅に上昇しています。対して、EPSは毎年マイナスですね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

営業CFは2018年以降は黒字化しています。しかしながら、投資CFは大きくなるばかりで、フリーCFは(営業CF−投資CF)はマイナス幅を拡大しています。技術競争が激しいハイテク企業は、市場シェアを獲得に膨大な費用が必要な事を示唆していますね

Twilioの経済的な堀は低く、今後も投資CFは拡大する可能性が高いです。では、では、私たち投資家は、どのようにTwilioを評価すれば良いのでしょうか。

Twilioに投資する上で注目ポイントは?

Twilioに投資するか決める上では、何に注目して判断すれば良いのでしょうか?

注目1:IT企業にコミュニュケーションツールを提供する?

参考:Twilio【TWLO】急成長のAPIによるクラウドコミュニケーションプラットフォーム

Twilioは、ユニークなビジネスを展開しています。

具体的な事業内容は、音声通話、メッセージ、ビデオなどのコミュニュケーションツールをソフトウェアを開発するIT企業に提供しています。クライアントは従量課金制で、数行のコードを書き込むだけで利用できる点で利便性に優れています。導入したIT企業は、簡単にサービスを利用できコストと開発期間を大幅に短縮できます

そのため、資金に余力がなく、開発スピードを求められるベンチャーから需要が高いですね

Twilioの顧客は、タクシー配達サービスのUber、民泊サービスAirbnbがあります。日本では、KDDIと業務提携を行い、Yahooやリクルートが利用しています。では、Twilioの顧客数や売上高はどのように推移しているのでしょうか?

注目2:Twilioの顧客数は6年間で15倍に増加した?

Twilioの顧客数は、順調に増加している事が分かります。

2018年に5.3万だった顧客数は、2年後には4倍近い19万人に増加しています。売上高も2年後には3倍に増加していますね。このグラフにはないが、2014年の顧客数は1.2万人だけでした。2014年からだと、6年間で15倍に増えた事が分かります

ただし、売上高は顧客数に比例していません。比例しない理由は、固定の月額制ではなく利用量に応じて支払う従量課金制だからですね

注目3:黒字化できない理由は強力な競合他社がいるから?

Twilioの競合他社は...
  1. 1999年に創業し、2017年に上場したBandWidth社
  2. 通期売上高は2億ドルと、Twilioの5分の1程度ある
  3. Twilioと違い、音声ネットワークを自社で構築している
  4. 音声の質が高く、865社の大企業が利用している
  5. グーグルやスカイプが、Web電話でBandWithを利用してる

Twilioの競合他社は、2017年に上場を果たしたBandWidth社です。

通期売上高は2億ドルと5分の1程度だが、Twilioよりも7年間も早く創業しすでに実績がある企業です。Twilioと違い、自社でネットワークを構築しているため音声の品質は高いですまた、グーグルやスカイプもWeb電話で利用している事からも分かる通り、現時点で技術的な評価は高いですね。

他にも、オランダ企業のMessageBirdもライバルに当たります。

2011年に設立されたMessageBirdは、チャットAPIとしてすでに実績がある企業です。優良顧客には、Messenger、WeChat、ラインと実績がある企業が並びます。さらには、2017年にボイスAPIに参入した事で、本格的にTwilioとBrandWidthの競合社になりました。

Twilioの長年の主力顧客であるUberも、MessageBirdの主要顧客です。Uberは、技術的な依存を減らしている報道され、同社の株価は6%も下落したと言います。

以上の2社が、現時点でTwilioのライバル企業に当たります。

強力なライバル企業が増えれば、シェア獲得のコストは高騰する一方です。営業利益率が−30%と低く黒字化できない理由は、今後のTwilioの将来を暗示しているかもしれません。自前でネットワーク環境を持たないTwilioは、ライバル2社よりも不利な立場にあります

注目4:2016年に2.3億ドルの資金調達と新株発行?

Twilio株の資金調達は...
  1. 2015年:1.3億ドルの資金調達に成功した
  2. 2016年:2.3億ドルの資金調達に成功した
  3. 2016年:IPO申請で1億ドルの資金調達を目指す
  4. 2019年:既存株の30%を新規発行で資金調達

赤字経営が続くTwilioは、市場から資金調達する必要があります。

2016年のIPO申請を始め、ベンチャーキャピタルで数多くの資金調達に成功させてきました。上場後に新株発行を何度も行い、2019年の株式数は2015年の7倍にも増えています営業利益やフリーCFは赤字だが、資金調達に成功し自己資本比率は80%と高い水準です。

ただ、Twillioが赤字経営から脱却する目処が立っていない点は注意が必要です。

CEOは、売上比率は30%である海外展開に今後も力を入れると語っていますそのため、市場からの資金調達は今後も増える可能性が高いですね。ライバル企業の台頭もあり、競争はますます激しくなる事が予想できます。

投資家はTwilio株を購入するべきか?

Twilio株を購入すべきでない理由は...
  1. 売上高は2桁成長だが、営業利益率は−30%と高い
  2. Bandwidth、MessageBird社など、強力なライバルがいる
  3. Twilioは、自前でネットワークを構築していない
  4. 新株発行を繰り返し、資金調達をしている

個人的には、短期でも長期でも保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、売上高は2桁成長を続けるも、営業利益率は−30%と赤字経営が続いているからです。ユニークなビジネスモデルで業界最大手だが、強力な競合相手が2社もいますね。ライバルとの競争が激化すれば、市場獲得のためのコストはさらに高騰します

過去の資金調達や新株発行は、Twilio株の暗い将来を暗示しているかもしれません。また、競合2社と比較して、自社の音声ネットワークを持たない事も大きなリスクです。自社ネットワークを持たない事は、価格と品質競争で将来的に不利に働きます。

以上を踏まえると、Twilio社の経済的な堀は高くないと言えそうです。

まとめ:Twilio(TWLO)の四半期決算は?

Twilioの注目ポイントは...
  1. コミュニュケーションツールを、IT企業に提供している
  2. Twilioの顧客数は、6年間で15倍も増加した
  3. 黒字化できない理由は、強力なライバル社があるから
  4. Twilioは、自社で音声ネットワークを構築していない
  5. 赤字を脱却する見通しがなく、資金調達や新株発行が多い

Twilioは、IT企業向けにコミュニュケーションツールを提供する会社です。

2020年1Qの売上高は56%増、毎年2桁成長を続けるグロース株ですね。米国以外の売上高は30%も占め、顧客数も四半期毎に右肩上がりで拡大しています。

しかしながら、個人的には短期でも長期でも保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、売上高は2桁成長を続けるも、営業利益率は−30%と赤字経営が続いているからです。ユニークなビジネスモデルで業界最大手だが、強力な競合相手が2社もいますね。ライバルとの競争が激化すれば、市場獲得のためのコストはさらに高騰します

ライバル2社と違い、Twilioが自社のネットワークを構築してない点は大きな懸念材料です自社ネットワークを持たない事は、価格と品質競争で将来的に不利に働きます。顧客が右肩上がりで拡大するも、赤字を脱却する見通しは全くありません。

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