CRWDの四半期決算|売上85%増だがシェアは2.4%だけ?

クラウドストライク株は、クラウド関連のセキュリティ企業ですね。売上高は昨年比の85%増、コロナ特需を受けて株価は4ヶ月で2倍に高騰していますしかしながら、CRWDを冷静に分析すると、購入してはいけない銘柄だと分かります。では、なぜ私たち投資家は避けた方が良いのでしょうか?

  • 売上高が85%増、4ヶ月で株価が2倍に高騰した…」
  • 営業利益は赤字だけれども、将来性に期待して投資するべきかも…」
  • クラウド専門のセキュリティ企業で、必ず株価は上昇するはずだ…」

投機目的以外では、クラウドストライクは購入すべきでない銘柄です。

なぜならば、過剰な期待感だけで株価が暴騰している可能性が高いからです。主戦場であるエンドポイントセキュリティ分野(EPS)の市場を見ると、実はクラウドストライクは9番手です。2桁成長を続けるも、市場シェアは2.4%しかありません

また、売上高は拡大するも、営業利益率は−20%を維持していますね。

技術的な優位性は高いとは言えず、経済的な堀は何も見つかりません。セキュリティ市場は競合他社も多く、5年後も今と同じスピードで成長を続ける可能性は低いです。

クラウドストライクの投資を検討するならば、最低でもEPS市場で2番手以内に入る必要がありますね。また、赤字経営を脱却し、継続的に黒字を見込む必要もありますね。クラウドストライクが本当に優良企業ならば、上位2社に入った後でも投資家は十分に利益を得られます

成長を確信してからだと、新興株に投資する旨味がないという人もいますよね。そういう人は、投資ではなく投機目的で売買していますね。投資はギャンブルではないと思うならば、確実に儲けられる銘柄以外は手を出すべきではありません。

クラウドストライクの投資判断したい人向け
  1. クラウドストライク直近の4半期決算(2020年3〜5月)は?
  2. クラウドストライクの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. クラウドストライクは、今後も2桁成長を続けられるのか?

クラウドストライクの四半期決算は?

クラウドストライクの四半期の決算を紹介します。

第1Q決算(2021年6月2日)

第1Q決算の内容は...
  1. 売上高:1.78億ドル(前年同期比+85%
  2.  Subscription:1.62億ドル(+88%
  3.  Professional services:0.15億ドル(+57%
  4. 営業利益:−0.22億ドル(前年同期−0.25億ドル)
  5. 純利益:−0.19億ドル(前年同期−0.25億ドル)

クラウドストライクは、2012年から脆弱性検知サービスをクラウドベースで提供開始しました。サイバーセキュリティ業界を代表するSaaS企業として急成長を遂げています。また、セキュリティ市場で最も成長が著しい、エンドポイントセキュリティ(EPS)分野に特化しています

CEOが元McFeeの役員という事でも、注目を集めていますね。2019年に上場を果たし、公開価格は90%も上昇し時価総額は134億ドルです

クラウドストライクは、2桁成長を続けるグロース株です。前年度の売上高は85%も増加しています。しかしながら、営業利益と純利益は共に赤字です。IT系のグロース株で多いが、事業開始して以来まだ一度も黒字化を達成していません。

第2Q決算(2020年9月)

2020年9月に公開予定。

では、クラウドストライクの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

クラウドストライクの10年間の損益計算書は?

クラウドストライクはコロナ特需で受けて、2020年に暴騰した銘柄です。2020年3月に40ドルだった株価は、2020年7月には106ドルまで暴騰しています。4ヶ月の短期間で2.5倍に暴騰した事が分かりますね。

クラウドストライクの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

クラウドストライクが決算書を公開しているのは2017年移行ですね。

売上高は4年間で9倍にも成長している事が分かります。ただし、営業利益も利益の赤字額も拡大傾向にあります。粗利益率は77%と高く、マーケティングとR&Dに費やしています。営業利益率は大きく改善しているように見えるが、2020年は20%と横ばいですね

売上高の成長に合わせて、黒字化できるかが大きな分かれ道になりそうです。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

BPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)も安定しているとは言えません。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

2020年に営業CFが黒字化したのが大きな変化ですね。直近四半期を示すTTMでは、フローCF(営業CF−投資CF)も大きく黒字化している事が分かります。この傾向が続くのであれば、今後もクラウドストライクの株価が上昇する可能性は高いですね

では、私たち投資家は、どのようにクラウドストライクを評価すれば良いのでしょうか。

クラウドストライクに投資する上で注目ポイントは?

クラウドストライクに投資するか決める上では、何に注目して判断すれば良いのでしょうか?

注目1:セキュリティ日本市場は2022年に4千億ドル?

参考:セキュリティSIサービス市場、2017年度は2450億円規模に–ミック予測

セキュリティ市場は年々重要度が高まり、年間10%前後で拡大しています。

日本市場だけでも、2022年度には4100億円(5年間で149%増)になると言います。拡大している背景には、ネット通信量が爆発的に増えている事が理由に挙げられます。また、サイバー攻撃が多様化し従来のセキュリティシステムでは守り切れないケースも増えています。

セキュリティ市場の中でも、特に伸び率が大きいのがエンドポイントセキュリティです。

クラウドストライクがシェア拡大してるのは、年率20%で成長しているエンドポイントセキュリティですね。伸び率が高い理由は、市場が急拡大しているクラウドの需要が大きいからです。クラウド主体のネット環境では、入り口対策(各デバイス)だけではウイルスを十分に防げません。

エンドポイント(末端)であるクラウドサーバ側で、セキュリティ対策が必要になります。

コロナ以前から、働き方改革で在宅ワークは増加傾向にありましたね。コロナ危機で在宅ワークの流れは加速しました。その結果、エンドポイントセキュリティの重要度が加速し、クラウドストライク株の暴騰に繋がります

では、エンドポイントセキュリティは、世界的にどれくらいの規模で成長しているのでしょうか?

注目2:EPS市場184億ドルで年率7.6%で拡大してる?

参考:Endpoint Security Market by Solution

エンドポイントセキュリティ市場は、世界中で拡大傾向にあります。

2019年に128億ドルから年率7.6%で成長を続け、2024年には184億ドルになると言いますクラウドストライクの売上高が85%も拡大したのは、コロナ危機を受けて成長が加速化しているからです。クラウド市場の拡大が続く限りは、エンドポイントセキュリティの需要も右肩上がりで増えますね。

では、エンドポイントセキュリティ市場では、クラウドストライクは何番手に位置するのでしょうか?

注目3:クラウドストライクは5番手で市場シェア2.4%だけ?

参考:Endpoint security increases 4% in Q2 2018

エンドポイントセキュリティ事業者の上位5社の売上高です。

実は、クラウドストライクは上位5社に入っていません。クラウドストライクは9番手で、市場シェアは2.4%しかない事が分かります。ただし、成長率は101.4%と他社を圧倒している事が分かりますね。今のペースで成長を維持できたとしても、上位3社に入るのは5年以上も先になりますね。

私たち投資家は、クラウドストライクの現状を冷静に客観視する必要があります。

コロナ特需でクラウド関連の銘柄が暴騰しています。しかしながら、現状のクラウドストライクの立ち位置を見ると、楽観的に捉えられる要素は少ないです。クラウドストライクの成長は著しいが、他のエンドポイント事業者も同様に拡大しています

エンドポイントに投資するならば、価格競争力を持つ上位事業者ですね。セキュリティ関連は市場が大きく、競合他社が多い分野です。有名企業でも「Symantec」「Norton」「Mcfee」「Windows Defender」とあり、さらには数百社以上の小規模企業も参入していますね。

また、世界で採用されている主要セキュリティソフトの4割強が無料です

競合が激しい分野で、クラウドストライクが現在の成長を維持するのは難しいのが現実です。では、現時点のクラウドストライクの競争優位性はあるのでしょうか?

注目4:クラウドストライクに技術的な優位性はある?

クラウドストライクの強みは...
  1. 成長分野のエンドポイントセキュリティ(EPS)に特化している
  2. 世界中のウイルス情報をクラウド上に収集し、人工知能で解析する
  3. ウイルスを新しく発見したら、全顧客のサーバに即時反映し検出する

クラウドストライクは、人工知能を活用することで大規模な解析や検出を行います。

しかしながら、これらはクラウドストライクだけの特別な技術を活用している訳ではないですね。現時点でクラウドストライクだけの技術でも、他社も採用する事は十分に可能です。また、大規模なデータ解析に優位性があるならば、市場シェアトップのMcFeeが行えばより効果的ですね。

以上を考えると、クラウドストライクが競合他社に打ち勝つ、競争優位性はありません。クラウド特需を受けて、クラウドストライクの社名が恩恵を受けている可能性が高いですね

投資家はクラウドストライク株を購入するべきか?

CRWDを購入すべきでない理由は...
  1. 2桁成長を続けているが、四半期決算は上場以来ずっと赤字である
  2. 成長率は最も高いが、EPSの市場シェアは9番手でしかない
  3. セキュリティ関連は、競合他社が多く競争が激しい市場である
  4. 人気が高いセキュリティソフトの4割は無料である
  5. クラウドストライクだけの技術的な優位性は特にない

クラウドストライク株は、投機目的以外では購入してはいけない銘柄です。

なぜならば、過剰な期待感だけで株価が暴騰している可能性が高いからです。クラウドストライクは2桁成長を続けるが、上場以来1度も黒字化した事がありません。また、エンドポイントセキュリティ事業者の中で9番手、市場シェアは2.4%だけです

技術的な優位性は高いとは言えず、経済的な堀は何も見つかりません。競合他社が多いセキュリティ市場で、5年後も今と同じスピードで成長を続ける可能性は低いです。

クラウドストライクの投資を検討するならば、最低でもEPS市場で2番手以内に入る必要がありますね。また、赤字経営を脱却し、継続的に黒字を見込む必要もあります。クラウドストライクが本当に優良企業ならば、上位2社に入った後でも投資家は十分に利益を得られます

そう言うと、「株価が暴騰した後に投資しても手遅れだ」「黒字化した後だと、新興株に投資する旨味がない」「PERが100倍以上、経営が赤字でも売上高が成長していれば十分だ」「第二のアマゾンになる可能性がある」という声が聞こえてきそうですよね。

私たち投資家は、投機か投資なのか目的をはっきりする必要があります。

クラウドストライクのような新興銘柄とアマゾンを安易に比較するべきではないですね。アマゾンは堅実な事業で稼いだ利益から、財政的に健全な状態で投資を行っています。先行投資が膨大でも、取り返しがつかない致命的な失敗を避けるリスク回避もしています。

だからこそ、PERが100倍を超えていても、将来の成長に裏付けがあると言えます。

赤字経営を続けるクラウドストライクは、株式の資金発行や社債発行で資金調達するしかありません。つまりは、株主の利益を食い潰して事業に投資しているという事です。将来の期待値だけで投資するのは、ただのギャンブルと変わらないですね。

まとめ:クラウドストライク(CRWD)の四半期決算は?

CRWDを購入すべきでない理由は...
  1. 日本のセキュリティ市場は、2022年に4千億ドルに拡大
  2. EPS分野は最も成長率が高く、全体の9.9%を占める
  3. EPSの世界市場は184億ドル、年率7.6%で拡大してる
  4. クラウドストライクは5番手、市場シェアは2.4%だけ
  5. クラウドストライクに、技術的な優位性は乏しい

投機目的以外では、クラウドストライクは購入すべきではない銘柄です。

なぜならば、過剰な期待感だけで株価が暴騰している可能性が高いからです。主戦場であるエンドポイントセキュリティ分野(EPS)の市場を見ると、実はクラウドストライクは9番手です。2桁成長を続けるも、市場シェアは2.4%しかありません

また、売上高は拡大するも、営業利益率は−20%を維持していますね。

技術的な優位性は高いとは言えず、経済的な堀は何も見つかりません。セキュリティ市場は競合他社も多く、5年後も今と同じスピードで成長を続ける可能性は低いです。

クラウドストライクの投資を検討するならば、最低でもEPS市場で2番手以内に入る必要がありますね。また、赤字経営を脱却し、継続的に黒字を見込む必要もありますね。クラウドストライクが本当に優良企業ならば、上位2社に入った後でも投資家は十分に利益を得られます

成長を確信してからだと、新興株に投資する旨味がないという人もいますよね。そういう人は、投資ではなく投機目的で売買していますね。投資はギャンブルではないと思うならば、確実に儲けられる銘柄以外は手を出すべきではありません。

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