AMDの四半期決算|ノートPCでインテルを圧倒し2桁成長?

パソコン市場では、インテルが入っていないCPUが増えています。高性能で低価格のAMD製品が、2019年にノートPCのシェアを24.3%も拡大しました。その結果、ADMは2桁成長を達成し、株価も2年で5倍も暴騰していますね。私たち投資家は、インテルではなくAMDに投資するべきでしょうか?

  • 「AMDはPER95倍だけれど、割高なのだろうか…」
  • 「AMDのRyzenは、なぜインテルを圧倒しているのか…」
  • 「AMDの売上高は、今後も2桁成長し続けられるのか…」

個人的には、AMD株は長期で保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、半導体ビジネスは競争が激しく、市場で勝ち続ける事が難しいからです2019年以降、AMDのパソコン向けCPUは好調だが、5年後もそうである可能性は低いです。過去の損益決算書を見れば分かるとおり、AMDが好調なのは直近2年間だけです。

AMDに限らず、半導体メーカーのインテルとNVIDIAも好決算を出しています。

半導体メーカーが好調な理由は、大規模でインフラ構築しているクラウド事業者からの需要が高いからです急成長していたクラウド市場だが、コロナによるネット通信の増大でさらに加速しています。AMDのCPU販売も好調だが、インテルのデーターセンター部門も2桁成長です。

AMDを長期で保有したくない理由は、売上高がインテルの11分の1しかないからです。半導体ビジネスは、規模が大きいほど有利で価格競争力を持ちますね。CPU市場でインテルのシェアを奪っていても、5年後も好調を維持できるとは限りません。

投機で短期参入したとしても、長期で保有したい銘柄ではないですね。

AMDの投資判断したい人向け
  1. AMD直近の4半期決算(2020年1〜3月)は?
  2. AMDの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. AMDの「Ryzen」は、今後も2桁成長を維持できるか

AMD(Advanced Micro Devices)の四半期決算は?

AMDの四半期の決算を紹介します。

第1Q決算(2020年4月28日)

第1決算の内容は...
  1. 売上高:17.9億ドル(前年比+40%
  2.  Computing and Graphics :14.3億ドル(+73%
  3.  Enterprise, Embedded and Semi-Custom:3.4億ドル(−22%)
  4. 営業利益:1.7億ドル(4.7倍
  5. 純利益:1.6億ドル(10倍
  6. 一株利益:0.14ドル(+130%)

半導体メーカーであるAMDの決算は、2桁成長で大幅な増収増益でした。

売上高は40%増で17.9億ドル、営業利益は4.7倍で1.7億ドルでしたね。事業別の売上高を見ると、PC向けにCPUを販売する部門(Conmuting and Graphics)が73%増です。対して、法人向けに組込やカスタマイズする部門(Enterprise, Embedded and Semi-Custom)は22%の減益ですね。

近年パソコン市場では、インテル(Core)が入っていないPCが話題を集めています。

AMDが好調なのは、PC向けのCPU「Ryzen」を開発して以降です。2019年1月に1%だったノートPCのシェアは、同年末には24.3%まで増えています。AMDの株価も2019年から高騰し、2.5倍になりましたね。

高性能で価格も安い「Ryzen」は、今後もインテルからシェアを奪う可能性が高いです

第2Q決算(2020年8月)

2020年8月に公開予定。

では、AMDの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

AMDの10年間の損益計算書は?

2008年に2ドルだったAMDの株価は、2020年には28.5倍の57ドルにしか増えていません。AMDに100万円を投資していたら、2850万円に増えていましたね。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

AMDの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間の損益決算書を見ると、安定して推移しているとは言えないですね。しかしながら、2017年以降は、売上高が増え黒字に転換しています。決算が上向いた理由は、2016年に発売したCPU「Ryzen」の影響が大きいですね

しかしながら、営業利益率の9.4%は、業界内で高い水準ではありませんライバル企業である業界最大手インテルと比較すると営業利益率は30%、売上高も11分の1だけです。株価が高騰している理由は、将来の成長に期待されているからです

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

BPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)も安定しているとは言えません。しかしながら、2018年以降は安定する兆しを見せ始めていますね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

2018年以前は、フリーCF(営業CFー投資CF)はマイナスで推移していました。フリーCFが黒字化したのは、2019年と最近の事です。CPU「Ryzen」の投資に成功して、急激に営業CFが改善した事が分かります。

では、私たち投資家は、AMDの何に注目して投資すれば良いのでしょうか?

AMDに投資する上で注目ポイントは?

AMDに投資する上で、注目すべき点を紹介します。

注目1:PC部門の売上高は4年で4倍に増えている?

AMDの売上高を牽引しているのは、パソコン向けCPU販売が好調だからです。

過去4年間の事業別の推移を見ると、法人向け組込製品は減少傾向にありますね。対して、パソコン向けCPUは、4年間で4倍も拡大してる事が分かりますPC向けが好調な理由は、2016年に発売したAMDの半導体「Ryzen」の人気が高騰しているからです。

パソコン市場では、インテル(Core)が入っていないノートPCが増えています。

2019年1月に1%だったノートPCのシェアは、同年末には24.3%まで増えています。AMDの株価も、2019年から高騰し、2.5倍に増えていますね。では、AMDの「Ryzen」は、なぜ人気を集めているのでしょうか?

注目2:AMD「Ryzen」がインテルより人気が高い理由は?

参考:プロセッサ市場の下剋上なるか?

CPU市場を見ると、2019年以降にAMDのシェアが伸びています。

AMDのCPU「Ryzen」は、インテルに先駆けて7nmプロセスを採用しました。高性能なCPU(集積面積が低いほど性能が高い)を開発したにも関わらず、インテルよりも価格帯を低く設定しています最新のCPUで小売価格を比較すると、6千〜1万円ほど安く販売していますね。

AMDの人気が高い理由は、競合他社よりも低価格で高性能なCPUを販売しているからですね。ベンチマークスコアでも、インテルのCoreよりもRyzenの方が圧倒しています(参考:何故CPUにAMD Ryzen が選ばれるのか?)。

全国の主要家電量販店から集計する週次データの結果では、CPU販売台数シェアがインテルを上回っています。AMDの57%に対して、インテルは42%しかありません秋葉原の家電量販店では、AMDを指名買いするお客さんが増えたといいます(参考:インテルよりAMD? 販売員に聞いた、PC売り場で何が起きているのか)。

しかしながら、それでも現時点では、インテルから見たら脅威ではないかもしれません。

注目3:2桁成長でも売上高はインテルの11分の1未満?

2019年以降、AMDはPC向けCPUのシェアを急激に拡大していますね。

しかしながら、それでもAMDの売上高は11分の1もありませんまた、営業利益率で比較しても、インテルの33%に対し、AMDは9.4%しかありません。AMDは一時的に有利なポジションにいるだけで、すぐに巻き返される可能性が高いとも言えます

インテルから見たら、GPU(グラフィックチップ)の先行者であるNVIDIAの方が脅威です。

人工知能の機械学習では、並列化処理に強いGPUが使われています。近年需要が拡大しているクラウド事業者は、GPUを内蔵している大型PCを大量に購入していますね。その結果、NVIDIAの売上高は2桁成長で、株価も暴騰しています参考:エヌビディアNVIDIAの四半期決算|クラウド+AIで大幅な増収増益?)。

半導体ビジネス全体で見たら、AMDの優位性はかなり低いです。

AMDの売上高が2桁で急成長しています。しかしながら、インテルのデータセンター部門の売上高も2桁成長していますね(参考:インテルINTCの四半期決算|増収増益もPER11倍で割安に放置?)。単純にクラウド市場の拡大が、両社に恩恵をもたらしている可能性が高いです。

投資家はAMD株を購入するべきか?

個人的には、短期で投資したとしても、長期では保有したくない銘柄です。

なぜならば、半導体ビジネスは競争が激しく、市場で勝ち続ける事が難しいからです2019年以降、AMDのパソコン向けCPUは好調だけれども、5年後も調子が良いとは限らないですね。長期のAMDの決算書は安定していないし、売上高の規模もインテルと比較して11分の1と小さいです。

AMDの株価が好調なのは、インテルと比較して規模が小さいからです。

現在の半導体市場では、大規模でインフラ構築しているクラウド事業者向けの需要が高いです。そのため、業界最大手のインテルを筆頭に、中規模のNVIDIAとAMDが2桁成長していますね。ただし、将来的にどの企業が優勢か分からないため、1社に限定して投資するのは得策ではありません。

安全を求めるならば、業界で長年トップを走り続けるインテル株を長期で購入すべきです。リスクを許容できるならば、株価が倍々で高騰しているNVIDIAやAMDに短期で購入した方が良いですね。

個人的には、価格競争が激しい半導体企業よりも、クラウド事業者に投資します。

参考:アマゾンAMZNの四半期決算|PERは131倍は割高なのか?

まとめ:Advanced Micro Devicesの四半期決算は?

AMDの注目ポイントは...
  1. PC部門の売上高は、4年で4倍に増えてる
  2. 2016年に発売した「Ryzen」が、成長を牽引してる
  3. インテルよりも、高性能&低価格で販売してる
  4. 2桁成長でも、売上高はインテルの11分の1しかない

個人的には、AMD株は長期で保有したい銘柄ではありません。

なぜならば、半導体ビジネスは競争が激しく、市場で勝ち続ける事が難しいからです2019年以降、AMDのパソコン向けCPUは好調だが、5年後もそうである可能性は低いです。過去の損益決算書を見れば分かるとおり、AMDが好調なのは直近2年間だけです。

AMDに限らず、半導体メーカーのインテルとNVIDIAも好決算を出しています。

半導体メーカーが好調な理由は、大規模でインフラ構築しているクラウド事業者からの需要が高いからです急成長していたクラウド市場だが、コロナによるネット通信の増大でさらに加速しています。AMDのCPU販売も好調だが、インテルのデーターセンター部門も2桁成長です。

AMDを長期で保有したくない理由は、売上高がインテルの11分の1しかないからです。半導体ビジネスは、規模が大きいほど有利で価格競争力を持ちますね。CPU市場でインテルのシェアを奪っていても、5年後も好調を維持できるとは限りません。

投機で短期参入したとしても、長期で保有したい銘柄ではないですね。

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