アクセンチュアACNの四半期決算|コロナ環境下でも決算は好調?

コロナの影響を最も受けた3-5月の四半期決算が報告されましたね。売上高や営業利益は横ばいだったものの、アナリストの予想を上回る好決算でした。アクセンチュアの決算が悪くない事を考えると、積極的にIT業界への投資を進めて良いのでしょうか?また、アクセンチュア株に投資するべきでしょうか?

  • PER28倍だけれども、アクセンチュアは割高なのか…」
  • 「大手IT企業は、コロナの影響をどれくらい受けたのか…」
  • 「アクセンチュアは、今後も右肩上がりで成長できるだろうか…」

個人的には、アクセンチュア株は長期で保有したい銘柄のひとつです。

なぜならば、売上高が毎年右肩上がりで増えている、全体的にバランス良く全業種に事業展開している、世界に拠点が58カ所もあり、全世界で売上がある堅実なグローバル企業だからです。コロナ危機後の決算を見ると、リスク分散に成功し経済危機にも強い銘柄である事が分かります。

アクセンチュアの事業別の売上高を見れば、IT業界全体の売上高の動向を知る指標にもなりますね。ただし、他の優良企業と比較した場合に、ネガティブな点もいくつかあります。

マイクロソフトのクラウド事業と比較すると、営業利益率は14%と低い水準です同業者の中では高水準だが、IT系のアウトソーシング自体が儲かりにくいビジネス構造なのは間違いありません。研究開発費や設備投資もなく安定してキャッシュを稼げるが、爆発的に事業が成長することも期待できません。

長期で保有したい銘柄だけれども、優先順位としては高い方ではありません。

アクセンチュアの投資判断したい人向け
  1. アクセンチュア直近の4半期決算(2020年1〜3月)は?
  2. アクセンチュアの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. アクセンチュアは、コロナ後も順調に成長できるのか?

アクセンチュアの四半期決算は?

アクセンチュアの四半期の決算を紹介します。

第3Q決算(2020年6月25日)

第1Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :109.9億ドル(前年比1%減)
  2.  コンサルタント:59.9億ドル(前年比4%減)
  3.  アウトソース:49.9億ドル(前年比3%増
  4. 営業利益:17.1億ドル(前年比1%減)
  5. 純 利 益 :12.5億ドル(前年比2%減)
  6. 1株利益:1.9ドル(前年比2%減)

2020年3-5月期の決算は、売上高も営業利益も横ばいでした。

しかしながら、世界的な景気後退局面だった事を考えると好決算だったと言えますね実際にアナリストの事前予測を超える結果を残しています。アクセンチュアの売上高は1%減の109.9億ドル、営業利益率も1%減で17.1億ドルでした。

アクセンチュアの授業員数は世界で48万人、世界の拠点は56カ国、200都市に進出する超大手企業です。IT業界に特化したコンサルタント業とアウトソース業で売上を立てていますね。

ITを活用したい大手企業にコンサルし、アクセンチュア自身がシステム開発し導入まで行います。日本市場では、大手SIerであるNTTデータや日立や富士通のIT部門がライバルになります。SIerとは、大手クライアント先に出向して、システムの提案や開発を行う事業者を指します。

オフショア開発も強く、インドなど途上国のプラグラマーを活用し開発費用を抑える事で高い競争力を付けています。大手外資系IT企業は学生にも人気が高く、日本市場でも年々存在感が増していますね。

第4Q決算(2020年9月)

2020年9月に公開予定。

では、アクセンチュアの売上高や営業利益の10年間の推移はどうなっているのでしょうか?

アクセンチュアの10年間の損益計算書は?

2008年に28ドルだったアクセンチュアの株価は、2020年には7.64倍の214ドルまで急成長していますね。アクセンチュアに100万円を投資すれば、764万円まで増えていた事になります。では、過去10年間にどのように成長してきたのでしょうか?

アクセンチュアの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

過去10年間で、売上高は順調に右肩上がりに成長しています。営業利益率も少しずつ改善し、営業利益も利益も順調に増加していますね。しかしながら、営業率は14%と高い企業ではありません

マイクロソフトやグーグルなど、一部の大手ハイテク企業と比較すると低いですよね。しかしながら、アウトソースの同業者であるIBMやHPと比較すると低い水準ではありません。むしろ、途上国でオフショア開発を活用するなど、同業者間での競争力は十分に高い企業だと言えます。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は安定しています。堅実で安定した経営をしているため、今後もBPSとEPSは緩やかに上昇する可能性が高いですね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

投資CFは少なく、フリーCF(営業CFー投資CF)は高い水準を位置しています。自己資本比率も49%と上昇傾向にあり、順調にキャッシュを積み上げている事が分かります。

アクセンチュアのビジネスモデルは、設備投資が少ないです。なぜならば、大手クライアントの依頼を受け、案件を受注してからシステム開発を行うからです。設備投資よりもIT人材による投資がメインですね。研究開発も発生せず爆発的な成長もないが、堅実な経営基盤があると言えます

では、私たち投資家はどのように投資判断をすれば良いのでしょうか?

アクセンチュアに投資する上で注目ポイントは?

アクセンチュアに投資する上で、注目すべきポイントを紹介します。

注目1:業界別の売上高でコロナの影響度が分かる?

クライアント業種 売上高 前年比
通信・メディア・ハイテク 21.9億ドル −2%
金融 21.3億ドル −3%
ヘルスケア・公共 20.1億ドル 11%
製造・小売 29.9億ドル −3%
電力・石油・化学 16.6億ドル −6%

アクセンチュアは、コロナ環境下でも売上高が横ばいでした。売上高を落としていない理由は、バランス良く全業種に事業展開しているからです。また、事業別の売上高を見れば、業種別のコロナの影響度を図るひとつの指針になります

今回のコロナ危機で最も影響を受けたのは、電力や石油関連などのエネルギー関連ですね意外にも、製造業や小売業界のIT部門は影響が小さいです。また、4つの事業が赤字でも、ヘルスケアや公共部門はそれを補うほど好調だと言うことも分かります。

つまり、ヘルスケアや公共部門に強いIT企業は、大きく業績を伸ばしている可能性が高いですね。また、IT業界の業界全体で言えば、コロナ環境下でもマイナス成長ではない事も分かります。

注目2:世界拠点は58カ国で右肩上がりに成長してる?

アクセンチュアは、世界にバランス良く事業展開しています。

授業員数は世界で48万人、拠点は世界56カ国、200都市に進出しています。地域別の売上高を見ると、北アメリカ、ヨーロッパ、途上国で全ての売上高が右肩上がりに成長していますね。ただし、経済が低迷しているヨーロッパでは、2018年以降の成長率は低いです。

全世界でバランス良く事業展開しているため、経済危機が起きても安心感がありますよね。2008年の金融危機の時は、先進国の成長率が著しく鈍化しました。しかしながら、中国や東南アジアなどの途上国が、世界経済を牽引していた時期もあります。

コロナ危機が収まれば、経済が強い北米と途上国の売上高が再び増加する事が予測できますね。

注目3:売上高は329億ドルで世界で5番目のIT企業?

参考:【最新版】世界・日本のIT企業ランキング!【年収・売上高】

日本市場では、アクセンチュアの知名度はそこまで高くはありません。しかしながら、世界的には売上高の上位5社に入るほど存在感があります。1位のIBMの売上高は799億ドル、アクセンチュアは329億ドル(3.61兆円)を上げています

日本市場でのアクセンチュアの立ち位置は、10番手前後と上位ではありません。業界トップには、富士通やNEC、日立製作所、NTTデータなど大手SIerが占めています。

アクセンチュアは、日本法人の売上高を公式に公開していません。あるサイトによると、2016年度の日本市場の売上高は1650億円だったと言います。全世界の売上高の4%しかないが、5年前と比較して1.5倍に増えたとも言います(参考:アクセンチュアが売上額成長率で3年連続の1位)。

日本や中国などのアジア圏では、まだまだアクセンチュアの伸び代は高いと言えます

注目4:株価の伸び率は過去10年でマイクロソフトと同じ?

アクセンチュアは、日本ではあまり目立たない銘柄ですよね。

アップルやマイクロソフトやグーグルなどのハイテク企業と比較すると地味です。しかしながら、過去10年間の株価のパフォーマンスは、マイクロソフトと同レベルです2008年の底値でアクセンチュア株を購入すれば、10年で10倍に増えていた事が分かります。

期待値が大きい株価ほど、適正価格との乖離が大きいですよね。GAFAMのような目立つ銘柄よりも、地味に成長している企業の方が割安価格で購入する事ができます

投資家はアクセンチュア株を購入するべきか?

個人的には、アクセンチュアは長期で保有したい銘柄のひとつです。

売上高が右肩上がりに増えている、バランス良く事業別に展開したり世界中に拠点があるため魅力的な投資だと言えます。また、アジア圏はまだまだ成長余力があるため、今後も売上高を伸ばす事が予測できますね。また、堅実で健全な経営基盤があるため、コロナのような危機にも強い事が証明されました。

ただ、マイクロソフトやアマゾンのクラウドビジネスと比較すると、成長率や営業利益率は見劣りしてしまいますねアウトソーシングと比較すると、次の点でクラウドビジネスは魅力があります。

  1. 売上高成長率が30〜40%で伸びている
  2. 営業利益が30〜40%で、利益を出しやすいビジネスモデル
  3. 先行投資と規模が大きいほど有利で、新規事業者が参入できない
  4. データセンターを遠隔で提供するだけで、海外展開が容易にできる

堅実的に成長しているアクセンチュアに投資するのは魅力です。しかしながら、クラウド市場が右肩上がりで成長している間は、他の銘柄を購入するのは難しそうです。

参考:マイクロソフトMSFTの四半期決算|Azureが59%高で増収増益?

まとめ:アクセンチュアの四半期決算は?

アクセンチュアの注目ポイントは...
  1. 業界別の売上高を見れば、業界全体のコロナの影響度が分かる
  2. 世界拠点は58カ国で、世界中で売上高を上げている
  3. 売上高は329億ドルで、世界で5番目に大きいIT企業である
  4. 10年間の株価の伸びは10倍近く、マイクロソフトと同水準である

個人的には、アクセンチュア株は長期で保有したい銘柄のひとつです。

なぜならば、売上高が毎年右肩上がりで増えている、全体的にバランス良く全業種に事業展開している、世界に拠点が58カ所もあり、全世界で売上がある堅実なグローバル企業だからです。コロナ危機後の決算を見ると、リスク分散に成功し経済危機にも強い銘柄である事が分かります。

アクセンチュアの事業別の売上高を見れば、IT業界全体の売上高の動向を知る指標にもなりますね。ただし、他の優良企業と比較した場合に、ネガティブな点もいくつかあります。

マイクロソフトのクラウド事業と比較すると、営業利益率は14%と低い水準です同業者の中では高水準だが、IT系のアウトソーシング自体が儲かりにくいビジネス構造なのは間違いありません。研究開発費や設備投資もなく安定してキャッシュを稼げるが、爆発的に事業が成長することも期待できません。

長期で保有したい銘柄だけれども、優先順位としては高い方ではありません。

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