ズームZMの四半期決算|売上高は2.7倍でも営業利益は7%だけ?

コロナによる都市封鎖の影響で、テレビ会議のズームが爆発的に売上を伸ばしています。2020年6月の1Q決算発表では、売上高は2.7倍の3.2億ドルを記録しました。しかしながら、コロナ特需を受けたズーム株は、コロナ後も右肩上がりで成長できるのでしょうか?

  • 「PER2,879倍を超えてるけど、ZOOMは割高なのだろうか…」
  • 売上高で2.7倍、営業利益で15倍、今のうちに購入するべきか…」
  • 「コロナが落ち着いた後も、右肩上がりで成長できるだろうか…」

長期的な視点で見たら、ズーム株は購入するべき銘柄ではありません。短中期的な視点でも、早ければ次の四半期、長くても2020年末にはブームは沈静化します。過度に期待された銘柄は、暴落するスピードも早いので注意が必要ですね。

ズームが魅力的でない理由は、競争相手が多く儲からないビジネスだからです

売上高が2.7倍に拡大したズームだが、営業利益率はわずか7%にとどまります。コロナ特需がない通常時では、常に5%を下回る水準でしかありません。テレビ会議アプリのダウンロード数はひと月で10倍に増加したが、その大半は無料版を利用するライトユーザーです。

売上高からも分かる通り、有料版の利用者はわずか2倍に増加しただけです。無料版しか利用しないユーザーが、有料版を利用する可能性は低いですよね。職場に出社する会社員が増えて、一過性のブームが過ぎたら大半は立ち去ります。

また、テレビ会議ビジネスは競合他社が多過ぎる点もマイナスですマイクロソフト、グーグル、フェイスブックが参入しているが、ズームでなければならない優位性は今の所ありません。もちろん、コロナ後もビジネス目的で利用する顧客はいます。

しかしながら、ビジネス目的の利用者の数は多くはありません

ズームの投資判断したい人向け
  1. ズーム直近の4半期決算(2020年1〜3月)は?
  2. ズームの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. コロナが収束した後も、ズームは成長を続けられるのか?

ズームZMの四半期決算は?

ズームの四半期の決算を紹介します。

第1Q決算(2020年6月2日)

第1Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :3.28億ドル(前年比2.7倍
  2. 営業利益:0.23億ドル前年比15倍
  3. 純 利 益 :0.27億ドル(前年比136倍

コロナ特需があり、四半期決算は売上高も営業利益も大幅に上昇しています。

テレビ会議アプリの利用者は、2020年4月だけで前月比の10倍に増えていますその結果、テレビ会議アプリで圧倒的な存在感があるズームの売上高は2.7倍、営業利益は15倍、純利益は136倍も増えました

2020年初に67ドルだった株価は、7月に最高値の260ドルを付けていますねテレビ会議のズームは、コロナの恩恵を最も受けている銘柄かもしれません。

ただし、営業利益に関しては10倍以上も増加した訳ではありませんたまたま、2019年の1Qの数値が悪かっただけです。営業利益も純利益も前4半期と比較すると2倍の増加にとどまります。ズームは月額制ビジネスなので、売上高と営業利益の伸び幅は同じくらいです。

第2Q決算(2020年9月)

2020年9月に公開予定。

では、ズームの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

ズームZMの10年間の損益計算書は?

ズームは2019年に67ドルで上場しました。その後は横ばいで冴えない銘柄だったが、2020年3月のコロナ以降に株価が急騰しています。

ズームの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

2016年の設立以来、売上高は順調に推移しています。2018年には、早くも黒字化に成功していますね。しかしながら、営業利益や純利益は売上高ほどは増えていないですね。営業利益率は少しずつ改善するも、2019年にはまだ2%と低水準です。

2021年1Qでは大幅な増収増益に成功しているが、それでも営業利益率は7%です利益率が高いハイテク産業の中では、利益率は少ない点に注意が必要です。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

創業して年月が浅いため、BPS(1株あたり純資産)もEPS(1株あたり純利益)も順調とは言えません。コロナが落ち着いた後も、BPSとEPSが安定して伸びるかが重要ですね。

BPSに関しては、少し不自然なほど急上昇していますね。

ズームの総資産を見ると、2020年1月から4月までで8億ドルも増加していますしかし、営業利益が0.23億ドル、2019年のフリーCFが1.14億ドルを考えると過剰ですよね。2021年1QのCFで7億ドル追加されていたが、中身が何か読み取る事ができませんでした。

いずれにしても、売上高や純利益の割に、過大な資産が積み増されてる点に注意が必要です

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

コロナ以前の2019年でも、営業CFとフリーCFは着実に増えていましたね。それが、コロナの影響を受けて、2020年Q1では急激に増加していますコロナが落ち着いた後でも、安定したキャッシュフローを得られるかが重要になりますね。

それでは、私たち投資家はどのような点に注目して投資判断を行えば良いのでしょうか?

ズームZMに投資する上で注目ポイントは?

ズームに投資する上で、重要なポイントを紹介します。

注目1:コロナでビデオ会議利用者が爆発的に増加?

 

参考:教員のちょっと気になる「ビデオ会議アプリ市場」

2020年6月の決算で、ズームの売上高は前年比2.7倍の2.8億ドルです。もちろん、ズームだけではなく、世界中のビデオ会議アプリがダウンロードされていますね。ビデオ会議アプリは、コロナ以前の10倍、5000万回以上がダウンロードされています。

しかしながら、利用者が増加した割には、売上高の伸び代は小さいです

売上の伸び代が小さい理由は、ズームは有料版と無料版に別れているからです。2名で40分までなら無料で利用できるため、無料版の利用者も多いです。ビジネス目的で利用する場合、月199〜1,999ドルの利用料が発生します

マネタイズ次第では、ZOOMの売上高は増えるかもしれません。逆に、課金を増やす事によって利用者が減少する可能性もあります。

注目2:営業利益率と純利益率は10%もない?

ズームの営業利益率や純利益率は、ハイテク産業の中では低いです。

2020年6月の四半期決算で、ズームの売上高は2.7倍に増えました。しかしながら、営業利益率は7%、純利益率は8%の水準しかない点に注意が必要です。業界最大手マイクロソフトの営業利益率は、毎年40%近い水準です。

コロナ以前では常に5%を切る事を考えると、ビデオ会議は利益率が低いビジネスモデルだと言えますね。世界中で都市封鎖が落ち着くと、利用者数の増加も落ち着きます。コロナが落ち着いた時に、ズームの優位性はどれだけあるのでしょうか

注目3:競争相手が多い中でズームを利用する理由は?

参考:便利なWeb会議サービス8つを比較してみた

ビデオ会議アプリは、競争相手となるハイテク企業が多い分野です。

マイクロソフト、グーグル、フェイスブックも参入していますね。主力のビデオアプリだけで8種類、中規模なアプリを含めると20種類以上あります。コロナ騒動を受けて、全てのビデオアプリの需要が右肩上がりで拡大していますその中でも、圧倒的な存在感を持つのがズームです。

ズームが他の会議アプリよりも優れている点はいくつもあります。しかしながら、ズームが流行した理由を調べても、他のアプリと比較して決定的な優位性は見当たりません

  • スカイプよりも、通信効率が良く安定している
  • 通信脆弱性が高い、クラウド型ネットワークを利用している
  • 参加者の回線数が増えても、通信が安定している
  • モバイル端末でも、利用しやすい画面設計で優れている

他の会議アプリと比較した場合、ズームの優位性はそれほど高くはありません。現時点で技術的にズームが優れていても、他のハイテク企業も追随できます。

大半の利用者は、友人や知人が使っているからという理由で利用していますよね。売上高とダウンロード数の推移を見れば分かる通り、大多数は無料版を利用していますつまりは、一過性のブームが終われば、また別のアプリに流れる可能性が高いという事です。

ズームが現時点で囲い込みに成功しているのは、一部のビジネスユーザーだけだと言えます。

ズームが利用者数を増やせる保証はありません。都市封鎖がおさまれば、必然的に利用者は減りますね。早ければ、次の四半期決算にも急成長は鈍化する可能性が高いです

投資家はズーム株は購入するべきなのか?

ズームを購入しない方が良い理由は...
  1. 営業利益率は良くても7%未満、利益率が低いビジネスモデル
  2. 無料版が爆発的に増えたが、有料版は2倍しか増えてない
  3. ビデオ会議は、大手ハイテク企業など競争相手が多い
  4. 他のビデオ会議と比較して、ズームを利用する優位性がない
  5. コロナ収束後も、ビデオ会議の需要が続くとは限らない

長期投資家の視点では、ズームは絶対に購入しない株のひとつです。

なぜならば、ビデオ会議はライバル企業が多く、儲からないビジネスだからです営業利益率は良くても7%、通常だと常に5%を下回る水準しかありません。また、利用者が爆発的に増えているが、売上高を見ると有料ユーザーはあまり増えていない事も分かります。

さらには、他のアプリと比較しても、ズームでなければいけない優位性も弱いですね

都市封鎖が増えれば、今と同じペースで拡大する可能性が高いです。しかしながら、オフィスに出勤する人の数が増えれば、必然的にズームの成長も止まりますね。早ければ次の四半期、遅くても2020年末には成長が鈍化すると思います

まとめ:ズームZMの四半期決算は?

ズームの注目ポイントは...
  1. コロナの影響で、ビデオ会議の利用者が爆発的に増加した
  2. 好調時でも営業利益は7%、純利益率は8%しかない
  3. 通常時では、営業利益率は常に5%を下回る
  4. 競争相手が多い中で、ズームを利用する優位性はない

長期的な視点で見たら、ズーム株は購入するべき銘柄ではありません。短中期的な視点でも、早ければ次の四半期、長くても2020年末にはブームは沈静化します。過度に期待された銘柄は、暴落するスピードも早いので注意が必要ですね。

ズームが魅力的でない理由は、競争相手が多く儲からないビジネスだからです

売上高が2.7倍に拡大したズームだが、営業利益率はわずか7%にとどまります。コロナ特需がない通常時では、常に5%を下回る水準でしかありません。テレビ会議アプリのダウンロード数はひと月で10倍に増加したが、その大半は無料版を利用するライトユーザーです。

売上高からも分かる通り、有料版の利用者はわずか2倍に増加しただけです。無料版しか利用しないユーザーが、有料版を利用する可能性は低いですよね。職場に出社する会社員が増えて、一過性のブームが過ぎたら大半は立ち去ります。

また、テレビ会議ビジネスは競合他社が多過ぎる点もマイナスですマイクロソフト、グーグル、フェイスブックが参入しているが、ズームでなければならない優位性は今の所ありません。もちろん、コロナ後もビジネス目的で利用する顧客はいます。

しかしながら、ビジネス目的の利用者の数は多くはありません

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