Facebookの四半期の決算|コロナで広告収入は3割減少?

コロナ後の7-9月期決算は、アナリスト予想を上回る好決算でしたね。予想売上高198億ドルに対して214.7億ドル(前年比22%増)、予想EPS2.71ドルに対して1.91ドル(28%増)でしたね。Facebookの売上高を見ると、ネット向けの広告費はすでにコロナ以前の水準まで戻しています。

  • PER30倍を超える株価は、割高だろうか割安だろうか…」
  • 「コロナショックで、Facebookの広告収入はどれくらい下がるのか…」
  • 「広告収入の落ち込みは、Facebookにとって一時的な現象なのか…」

Facebookは、利用者が24億人を超える世界最大のプラットフォームを運営しています。他にも、利用者が20億人のWhatsApp、10億人のインスタグラムも運営していますね。

しかしながら、個人的には現時点のFacebook株に投資したいとは思いません。

なぜならば、売上高の95%以上が広告費に依存しているからです悲観的な言い方をすると、Facebookは世界最大のプラットフォームを有効活用できておらず、広告収入以外の収益化に成功していないですね。これは、世界5位のWeChatを運営する中国のテンセント とは対照的です。

しかしながら、楽観的な見方をすれば、GAFAの中で最もポテンシャルが高いとも言えますねFacebookのプラットフォームを活用すれば、金融業、ECコマース、ゲーム事業でも成功するのは難しくありません。Facebookに投資するならば、広告以外で収益化に成功してからの方が良いですね。

Facebookの投資判断したい人向け
  1. フェイスブック直近の4半期決算(2020年7〜9月)は?
  2. フェイスブックの過去10年間の売上高や営業利益は?
  3. ネット広告収入は、コロナでどれくらい影響を受けたのか

Facebookの四半期決算は?

フェイスブックの四半期の決算を紹介します。

第1Q決算(2020年4月29日)

第1Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :177.3億ドル(前年比+18%
  2.  広告収入:174.4億ドル(+16%
  3.  その他:2.97億ドル(+80%
  4. 営業利益:58.9億ドル(+78%
  5. 純 利 益 :49.0億ドル(+102%

フェイスブックの第1Qは、売上高も営業利益も好調でした。

コロナの影響は予想よりも、かなり軽微だった事が分かりますね。しかしながら、売上高の上昇率は2012年の上場以来では過去最低の水準です純利益が2倍に増えた理由は、個人情報漏洩問題の制裁金30億ドルがなくなったからです。

ザッカーバーグCEOは、3月2週目にコロナの影響を大きく受けたと言います。しかしながら、「4月の最初の3週間で安定の兆しが見え始めた」とも言います。その結果、第1Qの売上高は横ばいでした。

ただし、4〜6月期はGDPの減少で、広告収入は大幅に落ち込むと言います。コロナウイルスの影響を見るには、2020年7月29日発表される2Qの四半期決算を見る必要がありますね。個人的には、7月以降はフェイスブックの成長率は大幅に鈍化すると見ています。

第2Q決算(2020年7月30日)

第2Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :186.8億ドル(前年比+11
  2.  広告収入:183.2億ドル(+10%
  3.  その他:3.66億ドル(+40%
  4. 営業利益:59.6億ドル(+29%
  5. 純 利 益 :51.7億ドル(+98%
  6. EPS:1.8ドル(+98%

コロナ危機が直撃する4-6月期でも、アナリスト予想を上回る好決算でした。

売上高は前年比11%増で186.8億ドル、営業利益は前年比29%増で59.6億ドルでした。EPSはアナリスト予想の1.39ドルを上回り、前年比98%増で1.8ドルで着地しましたね4-6月期の米国GDPが32%落ち込んだ事を考えると、素晴らしい決算だったと言えますね。

広告収入が好調だった理由は、3月2週目が底値で4月以降は回復し始めたからです

また、旅行業界や自動車業界など一部の広告費が落ち込むも、FBが強みを持つゲームやテクノロジー業界の広告費は力強く推移していました。収益が落ち込む業界がある一方で、コロナ特需がある業界もあるからですね。その結果、最終的には前年比プラス11%で着地できましたね。

第3Q決算(2020年9月30日)

第3Qの決算内容は...
  1. 売 上 高 :214.7億ドル(前年比+22
  2.  広告収入:212.2億ドル(+22%
  3.  その他:2.49億ドル(−7%)
  4. 営業利益:80.4億ドル(+12%
  5. 純 利 益 :78.4億ドル(+29%
  6. EPS:2.71ドル(+28%

コロナ後の7-9月期決算は、アナリスト予想を上回る好決算でしたね。予想売上高198億ドルに対して214.7億ドル(前年比22%増)、予想EPS2.71ドルに対して1.91ドル(28%増)でしたね。

3Qの売上高を見ると、すでにコロナ以前の水準に戻ったと言えそうですね。

第3Q決算(2020年10月)

2020年10月に公開予定。

では、フェイスブックの売上高や営業利益の10年間の推移はどうでしょうか?

Facebookの10年間の損益計算書は?

2012年に20ドルだったフェイスブックの株価は、2020年には10倍の216ドルまで急成長していますね。フェイスブックに100万円を投資すれば、1080万円まで増えていた事になりますでは、過去10年間はどのように成長してきたのでしょうか?

フェイスブックの損益計算書やキャッシュフローを紹介します。

その1:売上高と営業利益の10年間の推移は?

フェイスブックは、2012年に上場して以来2桁成長を続けてきました。営業利益率は40%以上と高く、粗利益率も常に80%以上を超えています。SNSというよりもプラットフォームに近いが、圧倒的にコストが掛からないビジネスだと言えます。

さらに、利用者数は現在も右肩上がりに増え続けています。

その2:BPSとEPSの10年間の推移は?

過去10年間のBPS(1株あたり純資産)とEPS(1株あたり純利益)は少し判断が難しいですね。EPSは10年で20倍近く伸びています。また、直近のEPSも大きく上昇しています。このまま大きく伸びる可能性もあるし、もしくは悪化すると予測するアナリストもいます

設立して年月が浅いフェイスブックは、他のハイテク株よりも判断が難しいですね。

その3:営業CFと投資CFの10年間の推移は?

フェイスブックは、営業CFが右肩上がりに拡大しています。しかしながら、投資CFが多く増加傾向にある点には注意が必要ですフェイスブックは、積極的に研究開発をするハイテク企業です。研究開発は画像認識などの人工知能が中心です。

さらには、仮想通貨にも先行投資を行い、新しい通貨を発行する計画もあります投資CFは大きいが財務は健全です。自己資本比率は76%と高水準です。投資に失敗したとしても、経営が致命傷になる事はありません。

では、私たち投資家はどのような点に注目して、投資判断を行えば良いのでしょうか?

Facebookに投資する上で注目ポイントは?

フェイスブックに投資する上では、具体的には何に注目して決めれば良いのでしょうか。

注目1:コロナ直撃でも4-6月期は+22%で成長した?

Facebookの売上高と成長率の推移です。

マイナス成長に陥ったグーグルと比較して、Facebookはコロナの影響は大きくはなかったですね。影響が少なかった理由は、CEOのザッカーバーグ氏は次のように説明しています。

旅行業界や自動車業界からの広告は著しく低迷したが、ゲーム業界は特に好調、テクノロジーとネット通販は堅調に推移した。広告収入は3月2週目に大きく落ち込むも、4月3週目で前年同期比で+0まで回復した。早い段階で最悪期を脱したことで、広告収入は2Q(4-6月期)で11%成長できた

2Qに落ちこんだ成長率も、3Qには22%まで急回復していますね。

Facebookだけではなく、GoogleやTwitterの業績も良かったです。ネット向けの広告費は、すでにコロナ前の水準に戻ったと言えそうですね。コロナ環境下でアカウント数が加速したFacebookは、逆に良かったかもしれません。

注目2:コロナ環境下でアカウント数は1億人も増加した?

フェイスブックは、アカウント数が26億人を超える超大型のSNSサイトです。

世界で3人に1人がフェイスブックを利用しています。インスタグラムでも10億人、ツイッターでも4億人しかいない事を考えると、いかに規模が大きいかが分かりますね。また、フェイスブックの利用者は、四半期毎に4〜5千万人も増加しています。コロナ環境下では、さらに増加し1億人が登録しました。

アカウント数が増え続ける状況では、まだまだ伸び代があると言えますね。また、アジア圏の収益性も低く、この点でもまだ伸び代があると言えます

注目3:アジア圏の収益は全体の17%しかいない?

ユーザー数に対するアジア圏の売上高は少ないです。

アジア圏は人口が多いにも関わらず、収益は全体の17%しかありませんビジネスが成熟している北米ではマネタイズに成功しているが、アジア圏ではまだ成功していないと言えます。逆に言うと、マーケットが大きい中国、インド、東南アジアでは伸び代が高いと言えますね。

フェイスブックは、研究開発に積極的な企業として知られています。

注目4:売上高の3割をAIなどの研究開発へ投資している?

参考:Facebook, Inc.の研究・開発費推移 | Strainer

フェイスブックは、売上の2〜3割を研究開発に費やしています研究している分野は、画像認識などの人工知能が中心ですね。研究開発費が大きい製薬会社でも売上高の15%、自動運転を開発しているテスラでも18%です。

粗利益が80%を超えるフェイスブックは、研究開発費が大きくても経営を圧迫する事はないですねしかしながら、本当に妥当性がある投資かは、未来にならないと判断できません。

みんなで撮った集合写真などを写っている人にシェアするときに、いちいち誰が写っているのかを確認するのではなく、人工知能が写っている友達を自動的に認識をして、ワンタップでシェアできるという機能に特化したアプリです。先日GoogleがGoogle I/Oで発表したGoogle Photoに比べるとまだまだ精度は結構低いというのが個人的な感想ですが、思想はよく理解できます。

参考:Facebookの研究開発費がとんでもない。対象はAI

人工知能以外にも、仮想通貨リブラにも投資しています仮想通貨リブラも、まだまだ不確定要素が多く、投資判断するのは時期早々ですね(参考:Facebook、仮想通貨リブラ計画見直しを検討)。

稼いだ利益で研究開発に投資するも、収益化に成功したと言える分野はありません。FBのリスクは、売上高の98%を広告費に依存している事です

投資家はFB株を購入するべきなのか?

FB株を購入するべきでない理由は...
  1. FBは売上高の95%以上を広告費に依存している
  2. 営業利益率は高いが、コロナ以前から成長率は鈍化傾向にある
  3. 研究開発に資金を投じるも、SNS以外でビジネスが育っていない
  4. 仮想通貨リブラは、各国政府の反対もあり進捗が好ましくない

Facebookは、世界最大のプラットフォームを持つ世界最大のSNS企業です。しかしながら、個人的には現時点のFacebook株に投資したいとは思いません。

なぜならば、売上高の95%以上が広告費に依存しているからです

悲観的な言い方をすると、Facebookは広告収入以外の収益化に成功していません例えば、世界5位のSNSプラットフォーマーである中国のテンセントは、世界1位のゲーム事業、中国1位の金融事業、中国2位のクラウドなど事業内容が多岐に渡ります(参考:テンセントの四半期決算)。

テンセントと比較すると、Facebookの経営は物足りなく感じますね。

しかしながら、楽観的に見方をすると、Facebookはまだまだ伸び代が高いとも言えます。20年にはSNSを利用したEC販売も手掛けます。広告収入以外の成長エンジンを見つけられるならば、Facebookに投資したいと思います。

まとめ:Facebookの四半期決算は?

フェイスブックの注目ポイントは...
  1. コロナ環境下で最悪の4-6月期でも、前年比11%で成長できた
  2. コロナで自宅待機が増え、アカウント数は1億人も増加した
  3. アジア圏の収益は全体の17%、まだまだ伸び代がある
  4. 売上高の3割をAIなどの研究開発に投資している
  5. 売上高の98%を広告収入に依存している

2020年2Qは、投資家の予想を超える好決算でした。

しかしながら、個人的にはFB株を保有したいとは思いません。なぜならば、売上高の95%以上を広告費に依存しているからですFBの広告収入は、既存メディアやPC向けネット広告から奪う形で成長してきましたね。しかしながら、広告収入は経済状況の影響を受けるデメリットがあります。

営業利益率が35%と高利益だが、いずれは成長が鈍化する可能性が高いです。

実際に2018年以降の売上成長率は減少傾向にあります。他のGAFAMと比較して、FBは広告収入以外のビジネスが育ってない点は不安材料です。マイクロソフトやアマゾンならばクラウドビジネス、グーグルやアップルならば自動運転車など、先行投資が成功している分野がありますね

FBに投資するならば、広告収入以外の収益源がしっかり育ってからでも遅くないと思っています。

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